ワークフローシステムの選定・比較で大切なポイントは?具体的なステップや成功事例も紹介
ワークフローシステムの導入・リプレイスを検討しているものの、数多くの製品が存在するため、
「自社に最適なシステムがわからない」
「機能表を見比べても違いが判然としない」
と悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。
このページでは、ワークフローシステムの導入・リプレイスを検討している方に向け、失敗しない製品選定・比較のステップや、導入・リプレイスを成功に導くポイントを解説します。
ワークフローシステムの製品比較で失敗しない!導入前に知っておくべきこと
自社に合うワークフロー製品を選ぶことの重要性
ワークフローシステムは、部署部門を問わず、社内で行われる各種手続きに利用可能な「業務インフラ」です。そのため、自社の風土や業務実態に合わない製品を選んでしまった場合の弊害は大きく、単なる「使いにくさ」だけに留まりません。
自社に合わない製品を利用し続けることで生じる主な課題を、現場・管理・経営の3つの視点から紹介します。
1.システムが定着せず、形骸化・二度手間が発生する
ワークフローシステムの導入でもっとも多い失敗パターンです。たとえ機能が豊富でも、現場のリテラシーや既存の業務習慣に合わない場合、以下のような問題が起きます。
「使いにくい」によるシステム離れ
画面が分かりにくい、入力項目が多すぎるなどの理由で現場が利用を嫌がり、結局「メール」や「紙」などのアナログな運用に戻ってしまうケースがあります。
教育コストや問い合わせ対応の負担増大
直感的に操作できない製品だと、マニュアルの作成・周知や、操作説明会の実施、現場からの問い合わせ対応などが必要になり、本来の業務時間を圧迫してしまう可能性があります。
申請・承認の停滞
スマホ対応していない、オフィス以外から接続できない、代理承認を行えないといった「自社のワークスタイルとの不適合」があると、承認者が社内に戻るまで業務が止まってしまい、意思決定の遅滞を招く恐れがあります。
2.運用の柔軟性がなく、改修コスト・負荷が膨らむ
ビジネスを取り巻く環境の変化が激しい昨今、組織変更や業務ルールの変更は頻繁に起こります。自社の変化のスピードや体制に合わない製品(例:変更にプログラミング知識が必要、ベンダー依頼が必須など)を選ぶと、以下のような弊害が起きます。
組織変更に追いつけない
人事異動や組織改編のたびに設定変更に膨大な時間がかかり、担当者に過度な負担が集中したり、新体制のスタートにシステムが間に合わないケースが発生します。
「現状維持」のバイアスがかかる
「システム変更が大変だから」という理由で、非効率な古い業務フローを温存してしまうケースです。結果として、システム導入したものの生産性向上につながらない状態に陥ってしまいます。
ランニングコストの高騰
運用・開発の柔軟性に乏しいと、ちょっとした設定変更や帳票・フォーム追加のたびにベンダーやパートナー企業への外注費用が発生し、コストが増大してしまいます。
3.内部統制の不備とDXの頓挫
上記1・2の結果として、経営レベルでは以下のようなリスクに直結します。
ガバナンスの崩壊
ワークフローシステム外でのやり取り(メール承認など)が横行し、「いつ・誰が・何を承認したか」の証跡が残らず、内部統制上のリスクとなってしまう可能性があります。
データの分断やDXの頓挫
他システム(会計・人事など)との連携がスムーズにいかない製品だと、承認後のデータを手入力で転記する必要が生じ、人的ミスの温床となりかねません。結果として、データ活用やDXの実現が妨げられてしまいます。
ワークフローシステム選定・比較の5ステップ
次に、ワークフローシステムを選定・比較する際の大まかな流れを、5ステップで見ていきましょう。
Step1.現状業務の棚卸しと課題の抽出
まずは「どの申請書や手続きを電子化したいのか」「現在の承認ルートはどうなっているか」という現状の可視化から始めます。ここでのポイントは以下の通りです。
- 対象範囲の決定:全社導入か、あるいは特定の部署や業務範囲からかを明確にします。
- 帳票の洗い出し:頻度の高い帳票は何か、複雑な条件分岐がある帳票はどれかを整理します。
- 課題の明確化:「紙の紛失」「承認の遅延」「検索ができない」など、どういった課題が生じているのかを明確化します。
Step2.導入目的の明確化と要件定義
Step1の課題をもとに、導入目的を明確化し、要件定義を行います。
ワークフローシステム導入により「どのような状態になるのが理想か」を明確にしたうえで、それを実現するために「システムに求める要件」を以下のポイントを踏まえて整理します。
- 機能要件:「今の紙のレイアウトを再現できるか」「人事システムと連携できるか」「スマホで承認できるか」など。
- 非機能要件:セキュリティ基準、クラウドかオンプレミスか、サポート体制など。
- 優先順位付け:各要件を「必須(Must)」と「あればよい(Nice to have)」に振り分けます。
Step3.情報収集と候補製品のリストアップ
Web検索や展示会、比較サイトなどを利用して、Step2で整理した自社の要件に合いそうな製品を広くピックアップします。
この段階では、製品カタログやホワイトペーパー(WP)をダウンロードし、大まかな特徴や価格帯でスクリーニングを行い、3〜5社程度に絞り込むことを目指します。
Step4.デモンストレーション・無料トライアル
リストアップが完了したら、候補に残った製品を対象に、実際に「見て、触って」評価します。
- デモ:ベンダーに自社の複雑な承認ルートや帳票イメージを伝え、実際に設定可能かを見せてもらいます。
- 無料トライアル:実際の操作感(UI/UX)を確認します。管理者の設定負荷や、現場ユーザーの使いやすさをチェックします。
Step5.最終評価と決定
機能やコスト、サポート体制、ベンダーの信頼性などを総合的に評価し、導入製品を決定します。
単なるライセンス費用だけでなく、初期構築費用や保守費用、導入支援費用を含めたトータルコストで比較します。
導入する製品が決まったら、社内稟議を経て、契約・導入プロジェクトの開始へと進みます。
製品選定・比較を成功に導くためのポイント
ワークフローシステムの選定で失敗しないためには、カタログスペック(機能の有無)だけでなく、「誰が」「どのような業務で」「どのように使うか」を想定することが重要です。
ここでは3つの重要なポイントを解説します。
1.選定・比較時に求められる「4つの視点」
システム選定は情報システム部門だけで進めがちですが、先述した通りワークフローシステムは全社員が関わりうる業務インフラです。以下の4つの視点に立ち、自社の要件を満たしているか確認しましょう。
経営視点(経営層)
- 内部統制(ガバナンス)は強化されるか
- ペーパーレス化によるコスト削減や組織全体の生産性向上につながるか
- 意思決定の精度向上やスピードアップにつながるか
など
業務主幹視点(総務・人事・経理など)
- 業務実態に合ったフォーム作成や承認ルートの設定は簡単に行えるか
- 基幹システムへの入力・転記作業の負担は軽減されるか
- 過去の書類の検索や集計はスムーズに行えるか
など
現場視点(申請・承認ユーザー)
- マニュアルなしでも直感的に申請・承認を行えるか
- スマホやタブレットから、場所を選ばず申請・承認ができるか
- 申請や承認の進捗状況を把握しやすいか
など
システム視点(情報システム部門など)
- 既存システム(グループウェア、会計、人事など)との連携は可能か
- 組織改編などに伴う設定変更は円滑に行えるか
- セキュリティ要件やSLA(サービス品質保証)は基準を満たしているか
など
2.「業務プロセス」と「機能要件」を紐づける
ワークフローシステムの導入にあたっては、「業務プロセス」と「機能要件」を紐づけて選定・比較を行うことが大切です。
たとえば、「条件分岐機能があるか:YES/NO」といったチェックリストだけの比較は危険です。実際の業務プロセスのなかで、その機能がどう作用するかを確認する必要があります。
- 悪い例
条件分岐機能があるか:YES/NO - 良い例
フォーム内のすべての項目を対象に複合的な条件分岐設定をかけることができる:YES/NO
このように、実際の業務プロセスと照らし合わせ、具体的なユースケースとして要件を定義することで、本当に自社の業務にフィットするかどうかが見えてきます。
3.比較要件は「できるか?」ではなく「どうやるか?」まで具体化する
多くの製品は、基本的な機能について「できる(YES)」という回答になります。
しかし、その「実現方法(How)」にこそ、製品ごとの大きな違い(使いやすさ・手間)が現れます。
一例として、「承認ルートの変更」という、ごく初歩的な要件があるとします。
「承認ルートの変更ができるか」という可否だけを比べた場合、以下のようにどちらも「可能」という評価になってしまいます。
- A社:できる(ただしプログラミング言語によるコード修正が必要)
- B社:できる(管理画面からドラッグ&ドロップで修正可能)
この場合、どちらも「可能」ではありますが、運用コストやスピード感には大きな差が生まれてしまうでしょう。
そのため、可能な限り詳細・具体的に比較要件を設定することが大切です。また、「デモで実際の操作画面を見せてもらう」「トライアルで管理者が実際に設定してみる」などして、実際に利用する場面を想定しながら機能や操作性を評価することが成功の鍵です。
ワークフローシステムの製品比較で失敗しない!導入前に知っておくべきこと
【簡易診断】自社に合うのは「X-point Cloud」or「AgileWorks」?
ここで、株式会社エイトレッドが提供する「X-point Cloud(エクスポイントクラウド)」と「AgileWorks(アジャイルワークス)」を例に、自社に合う製品を簡易的に診断してみましょう。
「X-point Cloud」と「AgileWorks」はシリーズ累計5,000社超の導入実績を誇るワークフローシステムであり、どちらも組織全体の生産性向上やDX推進に有効ですが、組織規模や社内体制、想定するユースケースなどによって選ぶべき製品が変わります。
「X-point Cloud」がおすすめの企業は?
「X-point Cloud」は、国内シェアNo.1(※)のクラウド型ワークフローシステム。
※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「コラボレーション・モバイル管理ソフトの市場展望 2024年度版」2011年度~2024年度(実績)
以下のような条件に当てはまる場合、「X-point Cloud」は有力な選択肢となり得ます。
サーバーの管理・運用はお任せしたい
社内に情報システム専任者がいない、またはリソースが限られている
まずは特定の部署や業務領域から電子化したい
導入コストを抑えつつ、できるだけ早く利用開始したい
「X-point Cloud」の製品カタログを
ダウンロードする(無料)
「AgileWorks」がおすすめの企業は?
「AgileWorks」は大規模組織特有の課題に対応するワークフローシステムで、クラウド版とパッケージ版からお選びいただけます。
以下のような条件に当てはまる場合、「AgileWorks」は有力な選択肢となり得ます。
グループ会社や関連会社を含めた統合基盤として導入したい
「兼務」や「出向」など、複雑な組織構造・承認ルートがある
頻繁な組織変更や人事異動があり、メンテナンス負荷を下げたい
グローバル対応(多言語・タイムゾーン)が必要だ
「AgileWorks」の製品カタログを
ダウンロードする(無料)
導入企業の事例から学ぶ!ワークフローシステム選定の決め手
では、実際にワークフローシステムを導入している企業の事例から、ワークフローシステム選定・比較時の決め手を学んでいきましょう。
ここでは、先述した株式会社エイトレッドの「X-point Cloud」と「AgileWorks」の導入企業の事例を一部ご紹介します。
現場に受け入れられやすい利便性と機能が決め手に(神崎高級工機製作所)
ヤンマーグループの機械部品メーカーである株式会社神崎高級工機製作所は、「X-point Cloud」を導入してアナログな業務環境からの脱却を果たしました。
同社では以前、年間10,000件を超える申請業務を紙ベースで行っており、これが増大するコストと、手入力・転記といった非効率な業務、さらには承認遅延の原因となっていました。
さらにコロナ禍に入ると、紙の帳票業務のための出社や承認者不在時の業務停滞が顕在化し、アナログな業務環境からの脱却が急務と同社は判断。ボトルネックであった申請業務の改善を最優先課題とし、ワークフローシステム導入に向けて動き出しました。
製品選定にあたり、同社は「製造現場に馴染みやすい操作性」「クラウドサービスであること」「適正な価格」の3点を重視。絞り込まれた3つのワークフロー製品を比較検討した結果、機能性と価格のバランスに優れ、現場導入のハードルが低い「X-point Cloud」が選ばれました。とくに、紙の帳票レイアウトをそのまま再現できる機能は、既存の書式を活かしつつデジタル化を図れるため、導入後の現場の反発や混乱を抑える効果が期待されました。
「X-point Cloud」の導入後、同社は現在までに102種類、年間10,000件超の紙の申請書をデジタル化することに成功。回付や保管業務が不要となった結果、業務効率化による人件費換算で月額約100万円の経費削減を実現しました。さらに、同社が利用している「kintone」と「X-point Cloud」を連携させ、案件管理や資材管理における入力作業の削減、承認状況の自動反映による業務の一元管理と統制強化を推し進めています。
- ワークフローシステム導入事例
複雑な組織構造や紙帳票の再現性を評価(学校法人順天堂)
順天堂大学を運営する学校法人順天堂は、「AgileWorks」を導入してDX推進基盤を確立しました。
「AgileWorks」の導入以前、同法人では多くの申請業務を紙で運用しており、承認期間の長期化や紛失リスクが課題となっていました。とくに、遠隔拠点間での書類運搬には多くの時間を要し、承認までに1ヶ月かかることも珍しくない状況でした。
そこで同法人は、申請業務のデジタル化に向けた製品選定を開始。3製品を比較検討し、機能や価格を多角的に評価した結果、「AgileWorks」の採用に至りました。
「AgileWorks」が選ばれた理由は、大きく3点に集約されます。第一に、複雑な組織構造をノンカスタマイズで再現できる柔軟性。大学と独立性の高い附属病院が併存する特有の権限体系を、標準機能である「セクションロール」で実現可能だったことが決め手となりました。第二に、「同時ログインユーザーライセンス」によるコスト効率。利用頻度が低いユーザーを含む28,000名もの規模を抱える同法人にとって、非常に適した料金体系でした。第三に、紙の帳票レイアウトを忠実に再現できる点です。これにより、現場のデジタル化に対する抵抗感を抑え、スムーズな移行を可能にしました。
「AgileWorks」の導入後、年間60,000件の申請がデジタル化され、承認期間は最短1週間にまで短縮。申請業務1件あたり約10分の業務時間が削減されており、年間で約2,000万円の経費削減効果が見込まれています。
- ワークフローシステム導入事例
ワークフローシステムの選定・比較に関するQ&A(FAQ)
ここでは、ワークフローシステムの選定・比較に関する質問とその回答を、改めて整理していきましょう。
Q1.ワークフローシステムの選定でよくある失敗の原因は何ですか?
A.自社の風土や実態に合わない製品を選んでしまうことです。
機能が豊富でも、現場のリテラシーや既存の習慣に合わないと「使いにくい」と敬遠され、アナログ運用に戻る「システム離れ」が起きます。また、スマホ非対応などワークスタイルに合わないと、承認が停滞し意思決定が遅れる原因になります。
Q2.選定を始める際の最初のステップは何ですか?
A:まずは現状業務の棚卸しと課題の抽出から始めます。
どの申請書を電子化するか、現在の承認ルートはどうなっているかを可視化します。対象範囲(全社か特定部署か)や「承認の遅延」といった具体的な課題を明確にすることで、自社に最適なシステム要件を定義できるようになります。
Q3.製品比較の際、機能の有無以外で見るべき点は?
A.「どのように実現するか(How)」という具体的な方法を確認すべきです。
たとえば、承認ルートの変更方法が「コード修正」か「ドラッグ&ドロップ」かで運用負荷は劇的に変わります。カタログ上の「できる」という回答だけでなく、実際の業務プロセスに基づいたユースケースで評価することが重要です。
Q4.製品選定・比較を成功させるポイントは?
A.ワークフローシステムの選定・比較で失敗しないためには、「誰が」「どのような業務で」「どのように使うか」を想定し、業務プロセスと機能要件を紐づけながら比較・検討することが大切です。
Q5.組織規模によって最適な製品は異なりますか?
A.はい、規模や体制で選ぶべき製品が異なります。
たとえば、500名以下でITリソースが限られる場合は、コストを抑えつつ導入・運用可能なクラウド型製品が向いています。反対に、500名以上の大規模組織の場合、複雑な組織構造や組織改編へのスムーズな対応、統合基盤としての拡張性に優れた製品が適しています。
自社に合うワークフローシステムを選定しよう!
本ページでは、自社に合ったワークフローシステムを選ぶことの重要性や製品選定・比較の流れ、成功に導くポイントを解説しました。
ワークフローシステム導入の効果を最大限に高めるには、選定・比較の段階で自社に合った製品をしっかりと見極める必要があります。
ワークフローシステムの導入・リプレイスを検討中の方は、今回ご紹介した情報も参考に最適な製品選びを行いましょう。
「X-point Cloud」と「AgileWorks」を提供する株式会社エイトレッドでは、貴社の状況や課題、ご要望に応じて最適なソリューションをご提案可能です。製品選定でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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