予実管理とは?エクセル管理の課題や効率化に役立つシステム・ツールをご紹介!
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本記事では予実管理の意味や重要性、エクセル(Excel)による予実管理の課題についてわかりやすく解説します。
予実管理の効率化・適正化に役立つシステム・ツールと成功事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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こんな人におすすめ
・予実管理や証跡管理を強化したい
・自社の内部統制に課題がある
・内部統制を構築・強化する方法を知りたい
予実管理とは?
予実管理(読み方:よじつかんり)とは「予算実績管理」の略語であり、事前に設定した数値目標(予算)と実際の業績(実績)を管理するプロセスを指します。
予実管理に取り組むことで、予算と実績の差異や進捗状況が可視化され、企業の状況を分析・把握することが可能になります。
もしも予算に対して実績が届いていない場合、原因や課題を特定して対策を施す必要があります。反対に、予算通り、あるいは予算を上回る形で実績が推移している場合には、好調の要因を特定することでさらなる成長につなげられる可能性が高まります。
ちなみに、予実管理とよく似た言葉に予算管理(読み方:よさんかんり)があります。
予算管理とは、企業・組織が一定期間の収入や支出を計画し、その計画に基づいて資金を配分・管理するプロセスです。一方の予実管理は、予算管理で策定した予算と実績を比較し、その差異を分析・管理するプロセスだと言えます。つまり、予算管理は「予算に関する計画を立てること」が主であるのに対し、予実管理は「計画と実績を比較して管理すること」に重きを置いている点が違いだと言えるでしょう。
エクセルによる予実管理の課題・デメリット

エクセル(Excel)などの表計算ツールを利用して予実管理を行っているという企業は少なくありません。しかし、エクセルによる予実管理はコストを掛けずに手軽に行える一方で、さまざまな課題が存在します。
次は、エクセルによる予実管理の課題・デメリットを見ていきましょう。
リアルタイムな共有・編集が難しい
エクセルによる予実管理の課題として、リアルタイムな情報共有・編集が難しいという点が挙げられます。
一般的に、エクセルは複数名のユーザーでリアルタイムに同時編集するのに適していないとされており、予実管理の即時性や正確性が損なわれてしまう恐れがあります。
ヒューマンエラーが起こりやすい
エクセルによる予実管理では、手作業によるデータ入力や目視による確認が発生しがちです。そのため、入力ミスデータの見落としといったヒューマンエラーが起こりやすく、扱うデータ量が多くなるほどそのリスクは高まってしまうでしょう。
データ集計の負担が大きい
データ集計の負担が大きいという点も、エクセルによる予実管理のデメリットです。
とくに、部門ごとや店舗ごとに別々のファイルで予実管理を行っている場合、最終的にそれらを統合して集計しなければならず、負担が大きくなりがちです。
ファイル管理が煩雑化しやすい
エクセルで予実管理を行っていると、ファイル管理が煩雑化しやすいという課題もあります。データ集計と同様、複数のファイルが混在しやすいだけでなく、最新版と以前のファイルを間違えてしまいやすい点にも注意が必要です。
セキュリティ面の課題も
エクセルファイルにはパスワードを設定することが可能ですが、セキュリティ面での脆弱性が残ります。また、閲覧権限を細かくコントロールすることが難しく、第三者による盗み見や改善などのリスクも無視できません。
ワークフローシステムで予実管理を効率化

次は、予実管理の効率化や適正化に有効なITシステム・ツールとして、ワークフローシステムをご紹介します。
ワークフローシステムとは、各種申請や報告、稟議といった社内手続きを電子化するツールのことで、予実管理にも役立てることが可能です。
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では、ワークフローシステムが予実管理の効率化・適正化に有効な理由を見ていきましょう。
効率的な予実管理を実現
ワークフローシステムの機能を活用することで、予実管理を効率的に行うことが可能です。
予実管理では実績の進捗を日々確認することが重要であり、そのためには正確かつ迅速な報告が欠かせません。
ワークフローシステムを活用することで、各部署・部門や拠点からの報告をリアルタイムに収集・把握することが可能です。さらに、ワークフローシステム上で収集したデータは、さまざまな条件で検索したり集計したりすることができ、予実管理のレポート作成にも役立てることができます。他システムと連携すれば、データ入力や転記を自動化することもできるので、定型的な間接業務の工数を削減しつつ、分析・改善に注力することができるでしょう。
予実管理に関わる意思決定スピードが向上
予算の計画時や変更・調整を行わなければならない際、あるいは実績の進捗状況に応じて対策を講じる際などは、関係者の承認を得るための稟議が必要になります。
ワークフローシステムは、稟議のプロセスを効率化し、意思決定スピードを大きく向上させることが可能です。
たとえば、稟議・起案の種類や内容に応じて自動で承認ルートを判別し、速やかに回覧を開始することができます。さらに、承認者はノートPCやタブレット、スマートフォンなどのモバイル端末から起案内容を確認・承認できるので、オフィス不在時でも意思決定プロセスを停滞させることがありません。
そのため予実管理に関わる稟議・起案が発生した際もスピーディーに意思決定を行うことができ、状況の変化に柔軟に対応することができるでしょう。
強固なセキュリティでリスクを低減
強固なセキュリティでデータを管理できる点も、ワークフローシステムのメリットです。
ワークフローシステムで処理したデータは、システムログとして蓄積され、「いつ・誰が・何を申請・報告し、どのように処理されたのか」という証跡が残ります。
また、ワークフローシステム上で扱うデータは、役職やグループ単位、あるいは個人単位など柔軟にアクセス権限を管理することが可能です。
これらの特徴により、予実管理関係を含む各種データの改ざんや盗み見といった不正リスクを低減することができます。
ワークフローシステムで予実管理を改善した事例
最後に、シリーズ累計4,500社超の導入実績を誇るワークフローシステム「X-point Cloud」を活用して予実管理の適正化を果たした事例をご紹介します。
琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社は、株式上場に向けた課題解決に「X-point Cloud」を活用しました。
プロ卓球チーム「琉球アスティーダ」を運営する同社は、スポーツ業界における新たなビジネスモデルの確立を目指し、株式上場に向けて動き出すことに。しかし、監査法人との打ち合わせを重ねるなかで、業務信頼性の低下や業務フローの不統一、そして精度の低い予実管理が、株式上場を阻む課題として顕在化しました。
たとえば、同社では運営する飲食店や鍼灸院などの予実管理にスプレッドシートを利用していたものの、各店舗からの報告が遅滞することも多く、経営と現場の数値が乖離してしまうことが珍しくありませんでした。

これらの課題を解消するため社内で検討を重ねた結果、同社は「X-point Cloud」を導入することを決定。
「X-point Cloud」の導入後、ミスや手戻りが多かった業務が効率化するとともに、業務フローの標準化が促進。さらに、運営店舗からの報告業務に「X-point Cloud」を活用することで各店舗の状況をリアルタイムに把握することが可能になり、予実管理の適正化が実現しました。こうした取り組みの結果、同社は2021年3月30日に東京証券取引所「TOKYO PRO Market」への新規上場を果たしています。
まとめ
今回は、予実管理の意味や役割、エクセルによる予実管理の課題などを解説しました。
予実管理は自社の状況を適切に分析・把握する上で非常に重要な役割を果たしますが、エクセルで運用しているとさまざまな課題が生じがちです。
記事内でもご紹介した通り、ワークフローシステムは予実管理の効率化・適正化に有効なツールです。予実管理の効率化や適正化に課題を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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