報告書の書き方とは?テンプレート例や運用を効率化するポイントまで解説!
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「ホウレンソウ/報連相(報告・連絡・相談)」という言葉がビジネスマナーとして浸透しているように、「報告」は仕事をスムーズに進めるための大切な要素のひとつです。
そして、報告を円滑に行うために広く用いられている文書が「報告書」です。
しかし、
「報告書の書き方に決まりはある?」
「報告書のフォーマットに含める項目は?」
「報告書の作成・運用を効率化するには?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、報告書の基礎知識やテンプレート例、作成・運用を効率化するポイントまでわかりやすく解説します。報告書の作成・運用に役立つソリューションや導入事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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報告書の意味と役割
その名の通り、報告書とは特定の事柄について関係者に報告するための文書を意味しますが、口頭での報告ではなく、報告書という形で書面で報告することの意味について疑問を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
報告書が果たす役割としては、主に以下の3点を挙げることができます。
報告書が果たす役割
- 情報伝達の正確性向上
- ナレッジの蓄積・活用
- 証跡確認によるガバナンス強化
口頭での報告の場合、必要な情報を伝え忘れたり、聞き逃したりする可能性がありますが、報告書であれば正確に情報共有することができます。また、文書として残すことで情報が社内に蓄積されるためナレッジマネジメントにも有効で、それを活用することで業務改善につなげることができるでしょう。
さらに、報告書を作成することで、「いつ何が発生し、誰がどのように対処したのか」といった事実を記録として残すことができます。証跡を後から振り返ることが可能になるため、内部統制やコーポレートガバナンスの観点でも有用だと言えるでしょう。
報告書の基本項目とテンプレート例
次に、報告書に記載する基本的な項目と、目的・用途別の報告書テンプレートの例をご紹介します。
報告書の基本項目
報告書にはさまざまな種類があり、その用途によって記載項目は異なりますが、主な記載項目としては以下を挙げることができます。
報告書の主な記載項目
- 件名(タイトル)…何についての報告かわかるような件名
- 要旨…報告書の概要を簡潔にまとめる
- 詳細…具体的な経緯や詳細情報を記述する
- 補足…追加で伝達する事項があれば記載する
- 提出日…報告書を作成・提出する日付を記載する
- 作成者…報告書を作成した者の氏名や所属部署、役職などを記載する
上記のような基本項目に加えて、報告書の用途や目的に応じて記載項目を追加するとよいでしょう。
報告書のテンプレート例
では、いくつか報告書のテンプレート例を見ていきましょう。
活動報告書
オーソドックスな記載項目の活動報告書です。
件名・要旨・詳細・特記事項からなるシンプルな報告書なので、汎用的に利用することができます。
トラブル報告書
トラブルが発生した際に活用できるトラブル報告書です。
トラブルの内容や発生原因、実施した対応と再発防止のための対策などを記述する項目が設けられています。
施策実施報告書
企画・マーケティング部門などで利用できる施策実施報告書です。
施策の目的や実施内容とその結果、さらには今後の課題・対策を記入する項目が設けられています。
営業活動報告書
営業部門の活動報告に役立つ営業活動報告書です。
顧客名や担当者の氏名・役職といった基本情報に加え、活動内容や所見、そして上司によるコメントを記載する欄が設けられています。
報告書の書き方のポイント
次に、報告書の書き方のポイントについて見ていきましょう。
5W1Hを意識する
報告書を書くときは、必要な情報の抜け漏れがないよう注意が必要です。そのためにも役立つのが、以下の要素からなる「5W1H」というフレームワーク。
- Who…誰が
- When…いつ
- Where…どこで
- What…何を
- Why…なぜ
- How…どのように
上記を意識して報告書を書くことで、必要な情報が盛り込まれた具体性の高い報告書を作成することができるでしょう。
簡潔に情報をまとめる
報告書は、情報を簡潔に記載することが大切です。
多くの情報を盛り込もうとするあまり、まとまりのない長文になってしまい、かえって要点が伝わりにくくなってしまうことがあります。
要点が伝わりやすい報告書に仕上げるためにも、冗長な表現は避け、一文一文をできるだけ簡潔にまとめるようにしましょう。また、あえて文章にする必要がない情報は箇条書きにして記載するなど、見せ方を工夫するとよいでしょう。
客観的な事実を記載する
報告書の種類にもよりますが、報告書には客観的な事実を記載するのが基本です。
たとえば、作業時間や成果物の数量など、定量的に表せる事柄に関しては具体的な数字で記載することが好ましいです。
また、主観に基づく情報や所感を記載するのであれば、補足や備考といった項目を利用し、客観的事実と混在しないよう注意しましょう。
報告書の作成・運用を効率化するならワークフローシステム
ここまでは、報告書の基本項目や書き方のポイントについてお伝えしましたが、報告書の作成・運用を効率化するにはどうすればよいのでしょうか。
次は、報告書の作成・運用を効率化するソリューションとして、ワークフローシステムをご紹介します。
ワークフローシステムとは、社内で行われる各種申請や報告、稟議といった手続きを電子化するITシステムのことで、近年では数多くの企業で導入が進められています。
では、ワークフローシステムが報告書の作成・運用に役立つ理由を見ていきましょう。
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報告書の作成・共有を迅速化
ワークフローシステムを利用することで、報告書の作成や回覧、承認といった一連のプロセスを迅速化することが可能です。
報告書を紙ベースで運用している場合、報告書を作成して印刷し、関係者に手渡しで回付しなければならず、多くの無駄や非効率が生じてしまいます。報告書の内容に不備があり差し戻しが生じたり、関係者が不在で回覧が進まない可能性もあります。
ワークフローシステムであれば、報告書の作成から回覧、承認までデバイス上で完結することができるので、紙ベースの報告書運用よりも円滑に報告業務を行えます。
また、直感的なUIで報告書を設計・作成できるワークフローシステムや、各種報告書のテンプレートを多数提供しているワークフローシステムも存在します。
ナレッジの蓄積・活用が加速
報告書の運用を通じてナレッジの蓄積・活用が加速する点も、ワークフローシステムを利用するメリットと言えます。
ワークフローシステムで作成・処理した報告書の内容は、データとしてシステム上に保存されます。保存されたデータはさまざまな条件で検索・参照したり集計したりすることができ、蓄積されたナレッジにスピーディーにアクセスできる環境が整います。また、「いつ・誰が・何を報告し、どのように処理したのか」という証跡がログとして残るほか、閲覧権限のコントロールも可能なので、ガバナンスを担保しつつナレッジマネジメントを強化していくことができるでしょう。
システム連携で効率化の範囲を拡張可能
ワークフローシステムのメリットとして、システム連携によって効率化の範囲を拡張していける点が挙げられます。
報告業務は、全従業員が関わる手続きだけでなく、各業務領域でも行われています。たとえば、営業部門では商談内容に関する報告書や、生産部門では検査結果報告書、会計部門では決算報告書などです。このような報告には専用の業務システム・ツールが使われるケースが多く、各業務領域で業務システム・ツールの導入を進めた結果、「どのシステム・ツールで報告すればよいかわからない」といった状況に陥ってしまう場合があります。
ワークフローシステムと各業務システム・ツールを連携していれば、各業務システムで行っていた報告作業をワークフローシステムに集約することができます。システム散在による効率の低下を防ぐことができるだけでなく、システム間で発生していたデータの入力・転記作業を自動化することも可能なので、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
ワークフローシステムで報告業務を効率化した事例
最後に、ワークフローシステムを活用して報告業務を効率化した事例をご紹介します。
ここでは、シリーズ累計4,500社超の導入実績を誇るワークフローシステム「X-point Cloud」と「AgileWorks」を活用している企業のなかから、報告業務の効率化につながった事例を見ていきましょう。
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報告業務の早期化と予実管理の適正化を実現(琉球アスティーダ)
プロ卓球チーム「琉球アスティーダ」を運営する琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社は、「X-point Cloud」を導入して報告業務の早期化と予実管理の適正化を実現しました。
かねてより、国内プロスポーツチーム運営企業として初の株式上場を目指していた同社。しかし、上場に向けた課題として「人手不足による業務信頼性の低下」や「業務フローの不統一」、「精度の低い予実管理」などが挙げられている状況でした。
そして、これらの課題を解決するカギとなるのがワークフローシステムだと同社は判断。「X-point Cloud」であれば、業務効率や信頼性の向上、業務フローの標準化、そして報告業務の迅速化および予実管理の適正管理を実現できると考え、導入を決断しました。また、蓄積されたデータを簡単に集計・抽出できるクエリ機能など、監査対応に役立つ機能が充実している点も導入を後押しする要因となりました。
「X-point Cloud」の導入後、同社はまず稟議書の電子化に着手。あいまいだった稟議業務を棚卸しし、稟議の種類や承認ルートの整理・検討を進めた結果、業務フローが明確化され、業務効率化と承認スピードの向上につながりました。さらに、同社が運営する飲食店などの各店舗からの報告業務にも「X-point Cloud」を活用。報告業務の早期化が実現し、各店舗の状況の速やかな把握が可能となりました。
こうした取り組みの末、同社は2021年3月に株式上場を達成。同社が掲げるスローガン「世界を獲りいくよ。」の実現に向け、現在も「X-point Cloud」が大いに役立てられています。
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X-point Cloudで報告業務を改善!
「X-point Cloud」ユーザーである琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社 様にご登壇いただき、「X-point Cloud」導入による業務改善効果や実際の活用方法についてご紹介いただきます。
【開催日時:2024年11月28日(木) 11:00-12:30】
こんな人におすすめ
・業務フローが複雑で時間がかかっている
・DXを推進したい。
・人員不足の中で効率的に業務を進めたい
申請業務の効率化に加え、報告業務の迅速化にも効果(京都女子学園)
京都府で幼稚園から大学・大学院までの一貫教育校を運営する学校法人京都女子学園は、組織内に根深く残る紙文化・押印文化からの脱却を図り「X-point Cloud」を導入しました。
同学園では、人事関係の報告や物品購入といった比較的軽微な申請から、巨額な予算を投じる建設工事の申請まで稟議書で行っており、稟議書は「組織運営の要」とも言える重要な役割を果たしています。しかし「X-point Cloud」の導入以前、稟議書は紙ベースで運用されており、承認までに20日ほどの期間を要するほか、印刷や保管にも多大な労力が費やされるなど、業務効率化を阻害する要因となっている状況でした。
こうした状況を危惧した同学園は、ワークフローシステムによる申請業務のペーパーレス化を決断。製品選定の結果、教職員の抵抗感を軽減できるフォーム作成機能を備えている点や、すでに利用されていたグループウェア「サイボウズGaroon」や認証システム「CloudGate UNO」とシームレスな連携が可能な点を評価し、「X-point Cloud」を導入することを決めました。
システム連携によって効率的かつセキュアな申請業務が可能となり、稟議書の申請に要する時間は1/2程度まで短縮。事務処理にかかる時間も大幅に短縮され、組織全体の運営スピードの向上を実感されています。
また、同学園は申請業務以外にも「X-point Cloud」を活用。たとえば、クエリ機能を活用して稟議書の入力データを集計し、報告用資料の作成に役立てています。これにより、以前は書類を一枚ずつ確認して入力・集計しなければならなかったデータを、即座に経営層に報告することが可能になっています。
「報告ステップ」活用で申請業務の電子化を達成(中間貯蔵・環境安全事業)
PCB廃棄物処理および中間貯蔵事業を手がける中間貯蔵・環境安全事業株式会社は、「AgileWorks」を導入して申請業務の電子化を達成しました。
従来、同社では紙の申請書で稟議や経費精算、購買業務などの社内手続きを行っており、多くの手間が生じていました。なかでも大きな負担となっていたのが、申請書の回覧でした。同社では社内手続きにおいて、承認権者以外の関係者にも申請書を回覧する習慣があり、承認期間の長期化を招く要因となっていました。
そうしたなか、国の規制改革の一環として2020年に実施された「書面規制・押印・対面規制の見直し」を受け、政府全額出資の特殊会社である同社は紙ベースの業務を大幅にデジタル化することに。
アナログに慣れた従業員の抵抗感を軽減できること、そして承認権者以外の関係者への回覧を実現できることを要件にシステム選定を行った結果、「AgileWorks」の導入を決定。とくに、紙の申請書を再現できる「フォーム作成機能」、そして、承認の流れを止めることなく申請書を指定ユーザーに回覧できる「報告ステップ機能」を備えている点が決め手となりました。
現在、同社では約600名の社員が「AgileWorks」を利用しており、電子化した申請書は60種類以上に上ります。「報告ステップ」活用により、申請書を回付するプロセスが効率化され、従来は1週間ほどかかっていた承認期間が3日程度まで短縮されています。
さらに、申請書の持ち回りや決裁後の保管作業が不要になるなど、申請書の処理や保管に要する手間が大幅に軽減されるなど大きな成果につながっています。
報告業務の工数を大幅削減することに成功(テレビ朝日)
数々の人気コンテンツを世に送り出す株式会社テレビ朝日は、「AgileWorks」を導入して申請業務を電子化しました。
テレビ局の業務、なかでも総務部の管轄領域では数多くの申請関連業務が存在し、同社ではそれらの申請を紙ベースで運用していました。総務部で処理する申請は月間で約200件にも上り、総務部担当者と申請者の双方にとって負担となっていました。また、申請の承認判断には相応の業務知識が求められるため、属人化しやすい点も課題に。
こうした状況を受け、同社は入館事前申請業務の電子化に着手。一定の業務効率化の効果を得たことから、申請業務の電子化に向けて本格的に動き出すこととなりました。「使いやすさとコストパフォーマンス」および「同業種での実績」を軸に製品選定を行った結果、「AgileWorks」の導入に至りました。
「AgileWorks」導入後、申請業務の約9割、16種のワークフローを電子化することに成功。申請業務の効率化や標準化に加え、場所や時間に縛られなくなったことで働き方改革にも効果を実感しています。さらに、関係者への周知もシステムから同時に行えるようになったことで、報告業務の工数削減にもつながっています。
まとめ
今回は、報告書の基礎知識から作成・運用を効率化する方法まで解説しました。
報告書を適切に運用することで、組織における情報共有の正確性・効率性を高めることが可能です。そして、報告書の作成・運用を最適化するのに有効なソリューションのひとつがワークフローシステムです。
記事内でご紹介したワークフローシステム「AgileWorks」や「X-point Cloud」は、報告書の作成・運用を効率化する機能が豊富に備わっており、各種報告書を含む充実のテンプレートもご利用いただけます。報告業務の改善に課題を感じている企業は、ぜひ「AgileWorks」や「X-point Cloud」の利用をご検討ください。
もっと知りたい!
続けてお読みください
報告書テンプレートも多数!
設計不要なテンプレートが充実しているワークフローシステムは?
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