攻めの情シスの先陣として X-pointによる稟議書電子化を実施 DX推進に向けた意識改革にも寄与
KMバイオロジクス 株式会社

KMバイオロジクス 株式会社 様

KMバイオロジクスは熊本市に本社を構え「ヒト用ワクチン」「動物用ワクチン」「血漿分画製剤」「新生児マススクリーニング検査」の4事業を行う国内唯一の医薬品メーカーだ。2018年7月に一般財団法人化学及血清療法研究所の主要事業を承継し、明治グループの一員として新たな一歩を踏み出した。同社は、ICT利活用の推進により経営に貢献するという「攻めの情シス戦略」の第一弾としてX-pointによる稟議書の電子化を実施した。

KMバイオロジクス 株式会社 導入事例PDF資料

全社的に影響し、高い改善効果が期待できる稟議書の電子化に着目

KMバイオロジクスはヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究・開発・供給および、新生児マススクリーニング検査(新生児先天性代謝検査)を事業基盤として、バイオテクノロジーの可能性を追求している。

本社/熊本事業所を中心に約1,900人の従業員、300億の売上規模を持ち、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)8品目、新型インフルエンザに備えた5,700万人分の生産設備を保有している。

今回お話を伺った経営企画部 情報システム課長の上田一憲氏は外資系コンサルティングファーム出身。熊本への移住を機に、2016年1月、同社に入社。当初は経営企画部 経営企画課で化血研からKMバイオロジクスに代わる際のDueDiligenceやPMIのプロジェクトマネージメントをしていた。

2019年1月、情報システム課の課長に就任した上田氏は経営に貢献する攻めの情報システム部門を目指すべく、業務改革の第一弾としてX-pointによる稟議書業務の電子化を実施した。

上田氏はその狙いと、従来の業務課題について次のように語る。

「経営企画部 情報システム課は課員が16名、SAPなどの基幹システム、ワークフローやOffice365などの情報系システムからPC、スマートフォンなどデバイスの管理やサポートなど、社内システム全般の保守運用を担当しています。 これまでは保守運用や他部門サポートなどの受け身的な仕事が主で、当課から改善提案を行うような攻めの仕事には積極的ではありませんでした。そのため経営や社内の他部門から貢献が見えづらく、ともすればコストセンターとして見られていたのです。 しかしこれからのDX(デジタルトランスフォーメーション)時代においては経営とICT利活用はワンセットで取り組むべきで、情報システム課も明確に会社に貢献できる攻めの組織となる必要があると考えました。その最初として、全社的なもので高い改善効果が期待できる企画を探していました」

そこで上田氏は、紙により運用されていた稟議書の電子化に着目する。1,200名の社員が起票でき、月間約200件にもおよぶ稟議書は、紙による運用であるが故の課題を多く抱えていた。

上田氏は「紙であることで机に埋もれて紛失したり、外出や出張が多い管理職の承認がもらえなかったりと様々な課題がありました。 他にも、当社には県内に研究所や事業所が離れたところに4か所あるために稟議書を社内便で送付していましたが、今どこにあるのかがリアルタイムに把握できないことも問題でした。そのため、急ぎの場合は承認者の予定を電話などで確認して、起票者とその上司が書面を持って社内を移動するといったこともありました。県内の別の拠点にいる承認者のハンコをもらうためにわざわざ車で向かい、往復で2~4時間費やすこともザラでした」と振り返る。

攻めの情シスとしてのアピールと業務効率向上のためにはまず、稟議書の電子化から着手することが有効と判断した上田氏は、すぐに検討を開始する。

実は同社には既に他社製のワークフローシステムが導入され、就業系、人事系、IT系、法務系、出張申請などで運用されていた。しかし添付できる資料サイズに制限があり、添付書類の多い稟議書の電子化には不向きだった。加えて従来品はフォーム追加にはプログラム開発が必要なため、情報システム部門側の負荷も高い。そこで上田氏は日頃から付き合いのあるパートナー企業の営業担当者に相談し、紹介されたのがX-pointであった。

2019年1月、パートナー営業担当と共にエイトレッドの渋谷オフィスを訪問した上田氏は、X-pointのデモを見て、これであればうまくいくと直感した、と話す。

「カットオーバーを新年度開始の4月にしたいと考えていたのですが、社内稟議や決裁期間を考慮すると実働は2月、3月の2か月間しかありません。 しかし、X-pointであればリリースできそうだとの感触がありました。サンプルフォームがたくさんあり、プログラム開発が不要であること、さらに紙と同じイメージで利用できることで、抵抗なく社内に受け入れてもらえます。電子化できればステータスの把握や保存後の検索も容易、紛失することもなくなります。さらに年間費用もやすくコストパフォーマンスも高い。データとして保存されることで書類の保管コストが削減できますし、これまで社員が稟議書にかける工数、時間を考えれば、費用対効果も明確です」(上田氏)

上田氏は社内の各部署から経営層に導入意義を説明し、稟議を経て1月末に採用が正式に決定。2月から導入プロジェクトがスタートとなった。

これまでの新規システム導入は機材の調達や構築、開発や検証を経て半年以上かかるのが常識とされた。そのため当初、情報システム部門内でも2か月での新システム導入は無謀なのでは、との声が上がったという。その声に対し上田氏は「X-pointは導入工数が最小限。フォームの開発もエイトレッドの用意している約1,000種類のサンプルフォームから似たものを探し、後はフローさえ定義できれば間に合う」と説得し、専任の担当者を設置して推進した。

また、利用部門との要件定義のためのヒアリングでは、せっかくの機会だからと、利用部門からの要件が膨れ上がりがちだが、これについても上田氏は「とにかく新年度開始である4月に間に合うことを最優先とし、徹底的に業務標準化の視点で要・不要を選別することで絞り込みました。後で検討、と持ち帰るのではなくこの場で決める、という意識で、スピード感を持って意思決定することを関係部署に意識してもらいました」と話す。

フォーム開発は情報システムが主管するものの、利用者側の業務部門にも主管担当者を任命してもらい、承認ルートの策定、運用マニュアル作成は経営企画部門や調達部門が中心となって担当するなど、全社一丸となったプロジェクトを実行する。

これにパートナー企業とエイトレッドの協力が加わり、約2か月間ですべての準備が整い、予定通り2019年4月から、X-pointによる稟議書ワークフローが全社で稼働した。

稟議期間が2/3に短縮
従来品より開発が容易となり業務標準化にも大きな効果

上田氏はX-pointの導入効果について「従来、1か月程度かかっていた稟議期間が20日程度に短縮されました。承認を得るための移動や待ち時間が削減され、それらの時間を別の業務に充てられることによる費用対効果は非常に大きい、と社内での評価も上々です。コメント機能で起案者とやり取りできることで遠隔での相談や質疑応答もスムーズに行えます。また紙の稟議書では急ぎの場合、担当者をスルーして承認者だけの確認で決裁されてしまうことがまれにありましたが、X-point導入後はしっかり担当者も確認できることで、各部門がきちんと役割を果たす本来の形になり、業務フローで明確にしたことで業務標準化の観点でも貢献しています」と評価する。

IT推進チームのリーダーとして、X-pointの保守・運用を担当している経営企画部 情報システム課の出永真里枝氏は、管理者側のメリットを次のように話す。

「X-pointは画面や操作がわかりやすく、直感的に使えて設定のオペレーションミスも少なくなりました。サンプルフォームからイメージに近いフォームを選ぶことで利用部門にも完成形がイメージしやすく、仕様決めの打ち合わせもスムーズに行えます。これまではワークフローを追加する際にプログラムに精通した者しか対応できませんでしたが、X-pointは複雑なプログラム開発が不要であることで開発と運用手続きの引継ぎ工数も減り、属人化せずに部内に展開していける手応えを感じています。 また、クライアント環境はWebブラウザ利用で、従来のように個別のアプリケーションをインストールする手間がかかりませんし、障害対応などの管理工数も削減できました。そのため来年度からは既存のワークフローシステムで利用していた業務もX-pointへ移行する予定です」

導入後、今回の電子化稟議書の利便性の高さと開発スピードは社内でも評判を呼び、他部署から新規ワークフロー化の依頼相談が増えたという。上田氏の狙いであった、守りの情シスから攻めの情シスへの転換にも大きく貢献した。

業務効率化のみならず
DX推進に向けた社内意識改革にも効果

同社は稟議書電子化の運用を開始した後、決裁依頼書、契約書などの法務検討依頼、公文などのワークフローをX-pointにより電子化した。

出永氏は「これらも電子化できたのは、全社員が関わる稟議書フローの電子化により、決裁者である管理職層、起案者である一般社員層、それぞれが電子化による業務効率化のメリットと成功イメージを共有できたからです。これらの貢献によって社内での情報システム部門の存在感が増しましたし、今後の業務改革への確かな手応えを感じています」と語る。

「今後は従来のワークフローを順次、X-pointに移行していく予定です。その際、外部システムとの連携や複雑なカスタマイズが必要なものは無理に移行せず、あくまでもシステムに業務を合わせるように業務標準化をします。 その他、モバイルでの利用についても検討しています」と語る上田氏は、X-pointの効果は業務効率化だけではなくDXに向けての社内および情報システム部門の意識改革にもつながる、としてエイトレッドへの期待を含めて次のように結んだ。

「社会の環境変化に伴い、企業はDXを推進する必要に迫られています。しかし、従来の情報システム部門はシステム導入のハードルの高さから、攻めではなく守りだけで手いっぱいなのが現状です。それを打破するには、オンプレミスからクラウド活用、100%ではなく80%でまずは始める、業務主管とシステム主管の役割分担など、これまでとは考え方を変えていく必要があります。いきなり考え方を変えろ、といっても無理ですので、まずX-pointによる稟議書の電子化など、全社的に効果がわかりやすいところから始めてみることです。それは同時にシステム導入のスピードを上げ、改善、施策を短期間に回すという攻めの情シスに必要な意識変革を部門内に浸透させることにもつながります。エイトレッドには今後も業務標準化と効率化につながるソリューションの提供を期待しています」

─KMバイオロジクス様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

* 取材日時 2019年12月
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

利用シーン・関連キーワード

  • 導入製品:X-point
  • 従業員規模:1,000名以上
  • 業種:製造業
  • 目的:業務効率化、電子承認、電子申請

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