X-point Cloud

株式会社リボミック のワークフローシステム導入事例

X-point Cloudで申請業務の効率化と意思決定の迅速化を実現
内部統制強化にも貢献

東証グロースに上場する創薬系バイオベンチャーの株式会社リボミックは、非効率な申請業務などが原因で、業務効率の低下や意思決定の遅れといった課題を抱えていた。そこで、X-point Cloud(エクスポイントクラウド)を導入し、約3年の運用で20種類ほどの申請書をシステム上に移行。
これにより、同社では紙の帳票の回付や保管に要していた手間がほぼゼロとなり、経営に関する意思決定が迅速化した。
さらに、SSO連携によるセキュリティ体制の強化や、申請業務の可視化による内部統制の強化など、多岐にわたる効果が生まれている。

課題・背景

  • 非効率な申請業務により多大な手間が発生
  • 承認期間の長期化が意思決定を遅らせ、コスト増の要因に
  • 申請書管理の不備が内部統制上のリスクに

業務効果

  • 約20種類の申請書をシステム上に移行し、業務効率化を実現
  • 迅速な意思決定が可能になり、人件費などコスト削減を後押し
  • 内部統制が強化され、内部監査の評価が向上

【経緯/課題】少数精鋭の組織が非効率な申請業務で停滞 業務負担増大と内部統制リスクが顕在化

東京都港区に本社を置くリボミックは、2003年に設立された創薬系バイオベンチャーである。自社創薬や大学などとの共同研究を通じて医薬品を開発し、製
薬企業に特許権などをライセンスアウトする事業を展開している。同社が手がけるのはアプタマー創薬。アプタマー創薬は、タンパク質等と結合してその機能
を阻害する核酸分子「アプタマー」を用いて医薬品を開発する創薬技術だ。同社はアプタマー創薬に関する技術や知識を体系化した創薬技術「RiboART
(Ribomic Aptamer Refined Therapeutics) システム」を構築し、この活用により特定の疾患に限定されない新薬開発を行っている。現在も、目の疾患であ
る加齢黄斑変性や、骨の疾患である軟骨無形成症など、幅広い疾患を対象とした新薬開発に取り組んでいる。

2014年に東証マザーズに上場し、現在は東証グロースに株式を上場するリボミックは、従業員数24名の少数精鋭体制を構築し、付加価値の高い事業体制を展
開している。しかし、そうした筋肉質な組織が課題の要因になることもあった。その一つが、社内の申請業務の負担である。2020年ころまで、同社は稟議書
をメールで回付するなど非効率な運用を行っており、人的リソースを浪費する要因になっていた。当時の申請業務の状況と課題について、財務経理部部長の今
井利哉氏は次のように振り返る。

「以前の各種申請業務は、Wordファイルで申請書を作成してメールで回付、決裁後にはクラウドストレージに保管するという流れで運用していました。起案
から承認、保管までを一応はデジタル上で完結してはいるのですが、このフローの場合、申請書の内容や承認状況などを管理できません。そのため、稟議書の
管理簿をExcelファイルで作成して従業員間で共有し、決裁後に申請者が記載していたのですが、管理簿への記載漏れやクラウドストレージへの保管漏れな
ど、作業の不備がしばしば発生
していました。これは従業員の作業負担を増大させるとともに、内部統制上のリスクでもあります。当社は上場企業であるた
め、常日頃から内部統制の強化に努め、適切な管理体制を維持する必要があります。しかし、少数精鋭の組織であることから、管理業務に必要以上の人的リソ
ースを割くわけにもいきません。限られた人的リソースのなかで、適切な管理体制を築くためにも、申請業務の見直しが求められていました」(今井氏)。

ちょうどそのころ、世間ではDXへの取り組みが急速に広がりつつあった。これを機会と捉えたリボミックは、社内業務のデジタル化に着手。勤怠管理や会計業務などにSaaSを導入するとともに、申請業務の改善にも取り組み始めた。

【選定/導入】柔軟な承認ルート設定とSSO対応を評価 700種類の承認ルートを効率的に設定・運用

申請業務の見直しを進めるなかで、当初、リボミックは先行して導入していた会計システムのワークフロー機能を活用する案を検討していた。すでに導入して
いるシステムの機能を利用できれば、低コストで申請業務の改善が期待できるからだ。しかし、会計システムのワークフロー機能では承認ルートの設定機能が
不十分
であったため、この方法は見送られた。リボミックは、部門ごとに役職の階層が異なるなど、組織構造がやや複雑であり、その組織構造をシステム上で
再現して承認ルートとして設定する機能が必要だった。こうした背景から、リボミックはワークフローシステムの導入を決定した。

ワークフローシステムの選定にあたっては、承認ルートの設定機能に加えて、シングルサインオン(SSO)が実現できるかも重視したと今井氏は語る。
「当社では、知的資産の流出が致命的なリスクであるため、セキュリティ強化が重要な課題となっています。特に、クラウドサービスの利用増加に伴い、アク
セス管理とセキュリティを両立させる必要が生じたため、SSOの導入が不可欠でした。SSOにより従業員は一度のログインで複数のシステムにアクセスでき、
利便性を高めつつ、セキュリティリスクも軽減できます。さらに、当社ではSSOに加えてCASB(Cloud Access Security Broker)も併用しており、この2つ
を組み合わせることによってセキュリティの多層的な保護を実現しています。こうした背景から、SSOの実現は導入時の必須条件となりました」(今井氏)。

このような条件を踏まえ、リボミックはX-point Cloudを選定。X-point Cloudは自動条件分岐やユーザーグループを承認者として定義できるなど、柔軟な承認
ルート設定の機能を持ち、SAML認証機能を標準搭載しているためSSOも容易に実現できる。これらの点がリボミックの必要としていた要件に合致したため、
X-point Cloudが選定されたのだ。

システムの導入を担当したのは、今井氏を中心とする2名のチームである。導入にあたって、特に注力したのは承認ルートの
設定であった。リボミックでは、部門ごとに役職の階層が異なったり役職者が不在の場合があったりする複雑な組織構造や、申請内容によって承認権者が異な
る社内規定が存在する。これをシステム上でどのように再現するかが課題であった。今井氏は、この課題を克服するため、X-point Cloudの承認ルートの設定
機能をきめ細やかに活用した。例えば、申請金額によって承認権者が変わる場合には、条件分岐機能を活用してすべての承認ルートをあらかじめ定義し、申請
者が承認者を設定する必要がないように工夫を凝らした。

今井氏は、このような地道な作業を積み重ね、最終的には約700種類にものぼる承認ルートを設定した。これにより、申請に要する手間が削減され、より効率
的で適切な申請業務のフローが構築されたのである。

X-point Cloudの導入にあたって、条件分岐機能などを積極的に活用。約700種類の承認ルートを設定し、申請業務のシステム移行を実現した。

【活用/効果】SSOを導入し、セキュリティと効率化を両立 業務効率化を図り、本業にリソースを集中

現在、リボミックではX-point Cloudにより約20種類の申請書が運用されている。最初に運用が開始された稟議書を皮切りに、人事申請や経理申請、信用調
査、反社チェックなど、幅広い申請業務に活用が広がっている。また、SSOも実現され、セキュリティを担保したシステム導入に成功している。これにより、
同社では急速に業務効率化が進んだ。従来のメールによる回付や、承認後のクラウドストレージへの保管、管理簿の記載などの細かな作業が不要になったこと
で、申請業務の手間は大幅に削減された。少数精鋭の従業員で組織を運営しなければいけないリボミックにとって、定型作業の削減は本業に注力するためのリ
ソースを捻出するうえで欠かせない。実際に、同社ではX-point Cloudの導入以降、従業員が創薬業務により専念できる時間が増えたという。さらに、申請業
務の効率化は、承認期間の短縮と意思決定の迅速化にも寄与している。

迅速な意思決定は、リボミックの事業において極めて重要だと今井氏は指摘する。
「目には見えにくいですが、毎日、人件費は確実に費やされています。意思決定が一日遅れると、それだけ余計に人件費がかかることになります。限られた資
金やリソースで組織を運営している当社にとって、これは無視できない問題です。X-point Cloudは効率的な組織運営と資金の有効活用に大きく貢献してくれ
ています」(今井氏)。

さらに、見逃せない効果として、内部統制の強化が挙げられる。上場企業であるリボミックにとって、定期的に実施される内部監査の結果は、自社への信用や
市場からの評価に直結する。そのため内部統制には厳正にのぞまなければいけないが、従来の非効率な申請業務では管理上のリスクが拭えなかった。しかし、
現在ではX-point Cloud上に申請書の内容が記録され、即座に一覧で確認できる体制が築かれたため、管理上のリスクは大幅に減少。内部統制は強化され、内部監査の評価向上にも繋がっている。

X-point Cloud導入後、最初に運用が開始された稟議書。プルダウンによる入力制限など、申請書内には入力の工数を削減する工夫が数多く凝らされている。

【今後の展望】内製システムの移管を目指し、さらなる業務効率化へ継続的な業務の見直しで、付加価値向上を目指す

今後、リボミックではX-point Cloudの導入範囲をさらに拡大することを検討している。特に、今井氏が見据えているのが、購買管理に関する申請業務の取り込みである。その展望について、今井氏は次のように説明する。
「現在、当社では試薬などを購入する際に、内製で開発したシステムを用いて購買申請を行っています。しかし、このシステムは内製で開発したこともあり改
修に手間がかかり、保守運用についても現在の担当者に属人化している状況です。X-point Cloudには充実した機能が備わっていますし、このシステムを代替
する仕組みを作ることも十分可能だと見込んでいます。今後は、X-point Cloudの細かい操作に習熟しながら、既存の業務をより効率的な形に見直していきた
です」(今井氏)。

少数精鋭ながら、上場企業として付加価値の高い事業を展開するリボミック。限られたリソースを有効活用し、最大限の成果を得るためのツールとして、X-
point Cloudが重要な役割を果たしていた。

お客様の声

株式会社リボミック
財務経理部
部長 今井 利哉 様
「導入時には一部でJavaによるアドオン開発を行っていますが、サポートサイトで多彩なサンプルコードが提供されているので、手間取ることなく導入作業を進められました」

お客様プロフィール

会社名 株式会社リボミック
本社所在地 〒108-0071
東京都港区白金台3-16-13 白金台ウスイビル6階
設立 2003年8月1日
従業員数 24名(2024年3月末)
事業内容 核酸アプタマーを用いた、分子標的薬の開発
URL https://www.ribomic.com/

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