本州化学工業株式会社のワークフローシステム導入事例
グループウェア機能のワークフローから
X-point Cloudへ移行
開発・メンテナンス工数を削減
創業から100年以上の歴史を有し、長年に渡って、国内のファインケミカル業界を牽引してきた本州化学工業株式会社(以下、本州化学工業)は、約15年間稼働していたグループウェア上のワークフローシステムをX-point Cloud(エクスポイントクラウド)に移行。
従来、工数を要していたメンテナンスを効率化し、申請業務のモバイル対応も実現した。
これにより、同社ではデジタル化が促進され、残存している紙の帳票の電子化や全社的な決裁スピードの向上が進んでいる。
課題・背景
- オンプレミスのグループウェアからの脱却
- 社内申請書類の電子化を推進
- モバイル端末対応
業務効果
- クラウド化と共に開発工数やメンテナンス工数が削減
- 全社的に電子化が促進され、決裁スピードが向上
- モバイル端末対応に加え、将来性、拡張性も向上
【経緯/課題】情報システム基盤の刷新に伴いクラウド化を推進 ワークフローの利便性向上を目指し、オンプレミスからの移行を決定
本州化学工業は、「国内化学工業の先駆者」とも呼ばれる由良浅次郎らが1914年(大正3年)に創業した化学メーカー。合成染料の原料であるアニリンを製
造するベンゼン精留装置を国内で初めて建設するなど、日本のファインケミカル産業を牽引してきた存在だ。
現在も、パソコンや携帯電話のコネクターなどに使用される液晶ポリマー(LCP)の主要成分「ビフェノール」では世界トップシェアを誇っており、業界に
確固たる地位を築いている。近年では、カーボンニュートラルの実現に向けたサステナビリティ活動にも注力。製造工程におけるエネルギー使用管理などを
通じ、温室効果ガスの排出削減に取り組んでいる。
2022年には環境保全への取り組みが評価され、フランスのEcovadis社によるサステナビリティ評価で、全評価対象の上位5%にあたる「ゴールド」を獲得し
た。100年以上の歴史を有しながらも、新たな時代への対応にも余念のない本州化学工業。
その姿勢は情報システムの分野でも一貫している。同社はデジタル化施策にも積極的に取り組んでおり、RPAによるバックオフィス業務の効率化などに加え、
2021年には15年近く稼働していたグループウェアをほかのシステムに置き換え、情報システム基盤を大幅に刷新した。
この刷新のきっかけは、モバイル端末上で承認ができず、承認に時間がかかっているというユーザーの声であった。しかし、既存のグループウェアは、その
将来性や拡張性が懸念され、さらなる業務の効率化及びスピードアップを図るという点では、対応が難しいものがあった。また、開発運用面では独自のカスタマイズ要件が多くメンテナンス作業も増えていった。そのため、運用担当者は「ユーザーから様々な要求が持ち込まれても作業工数を必要とするものは後回しにせざるをえませんでした。」と当時を振り返る。こうしたメンテナンス工数の増加によりリリースが遅れ、ユーザーに迷惑をかけていた。
また、本州化学工業ではグループウェアと並行して、紙の帳票でも申請業務を行っていた。こうした紙の帳票の電子化も以前から検討されていたものの、作
業工数を懸念して着手できずにいた。
さらに、オンプレミスのグループウェアには「社外からのアクセスしにくい」という難点もあった。ワークフローシステムをクラウド化し、モバイルにも対
応できる、いつでも・どこでも申請や承認が行える体制がのぞまれていた。
【選定/導入】“かゆいところに手が届く”X-point Cloudの各種機能を評価 多彩なサポートツールを活用し、移行を達成
2020年1月、本州化学工業は既存のグループウェアからの移行を決定し、移行先の各種システムの選定に入った。ワークフローシステムについても、導入費用
や利便性などを軸に製品を絞り込み、最終的に2製品で比較検討を実施。既存のワークフローシステムの機能を基準に比較対照表を作成して、製品を評価した
ところ、X-point Cloudが選定された。
X-pointCloudは、定期的にバージョンアップされるなど将来性や拡張性に優れ、導入実績企業数が多かった。機能面においては、コメントの重要度の設定や
コメントボタンの名称を意見に変更できたり、差し戻し先を選択できたり、複雑な開発を要することなく設定できた。また、申請後に承認者に届く通知メール
の文面を調整できるなど、システムの細かい部分まで簡単に設定で変更が可能だった。まさに「かゆいところに手が届く」ような、各種機能が選定の決め手だ
った。
2020年8月、本州化学工業はX-point Cloudの導入を開始。情報システムグループが中心となってワークフローシステムの移行に着手した。その際には、フォ
ーム作成ソフト「eFormMaker」やサポートサイトのサンプルフォームが移行を後押しした。移行時には、既存のワークフローシステムで運用している申請書
のデザインや承認経路を変更せずに移行する方針を採ったが、eFormMakerの操作性の高さや充実したサンプルが助けとなり、移行はスムーズに進んだ。
また、各種機能に関する疑問や不明点は、カスタマーサポートへの問い合わせを通じて解消した。
その結果、本州化学工業は2021年4月にX-point Cloudの運用開始に至る。
本州化学工業では、申請時に承認者に届く通知メールの文面をカスタ マイズし、承認者に後の行動を促すなどしている。
【活用/効果】スキルの属人化が解消され、開発効率は急速に向上 紙の電子化も促進され、「持ち回り」に要していた時間が大幅削減
現在、本州化学工業では、X-point Cloudで30種類の申請業務が行われている。ユーザー数は200人超、年間の総申請数は1,400件を超えており、まさに同社
の根幹を支えるシステムに成長している。グループウェアからは約20種類の申請業務が移行され、以前は困難だったモバイル対応も実現。スマートフォンを通
じて、社外からも申請や承認を行える体制が築かれている。
懸案だったメンテナンスにかかる手間も削減された。X-point Cloudはノーコードツールのため、ユーザーからの要望にも素早く対応できるほか、情報システ
ムグループの全員が申請書の作成や承認経路の設定を行うことができる。これにより、スキルの属人化が解消され、メンテナンス作業は大幅に効率化された。
さらに、大きな効果が生まれているのが、紙の帳票の電子化だ。X-point Cloudの開発効率の高さから、導入以降は紙の帳票の電子化が促進され、現在まで約
10種類の申請書が移行されている。
その一例が「原料請求並びに運搬依頼書」だ。この申請書は、製造部が購買部に原料の購入を依頼する際に用いられ、月間で60件ほど申請されていたが、現在
は電子化され、紙の帳票は廃止された。ほかにも、工場の宿直員が工場内の点検内容を記録する宿直日誌も廃止され、月間40件ほどの申請がX-point Cloud
に移行された。
こうした紙の帳票の電子化に運用担当者も大きな手応えを感じている。特に、申請書の回覧にかかる時間の削減は顕著であり、「弊社の工場は敷地面積が広
く、複数の承認者に押印を受けるためには、かなりの距離を移動しなければなりません。これらに要していた時間を削減するうえで、紙の帳票の電子化は非常
に有効でした」と高い評価を寄せる。
さらに、X-point Cloudの紙の帳票のデザインをそのまま再現できる機能や印影機能の活用により、紙の時代と変わらない感覚で申請業務を実施できており、
それが電子化の促進にも繋がっているという。また、紙の帳票の電子化は、ブラックボックスになっていた申請業務の見える化にも貢献。承認の状況が可視化
されたことにより、決裁スピードの向上や承認漏れの削減も推進されている。
印影機能などを活用し、紙の帳票をほぼ同じデザインで再現。従来と 同様の感覚で利用できるため、ユーザーからも好評だ。
【展望/活用のポイント】X-point Cloud普及のポイントは 「電子化に積極的な社員を巻き込めるか」 今後は本社と工場間で郵送されている申請書の電子化を目指す
ワークフローシステムからの移行を達成し、紙の帳票の電子化を急速に進めている本州化学工業。その先に目指すのは社内全体での決裁スピードの向上だ。
現在、同社には紙の帳票による申請業務が複数残存しており、その一部は和歌山県の工場と東京の本社で書類がやり取りされている。書類は社内定期便で郵送
されているが、往復に時間を要するため、メール決裁で代用するなど、ほかの手段を用いた補完策が取られている。そこで、それらの申請書を電子化し、郵送
のやり取りの省略を目指すという。今後、本社の経営層などを含めて検討を重ね、実現を模索する構えだ。
運用担当者らに活用のポイントについて聞くと「電子化に積極的な『仲間』をいかに集められるかがポイントです」として、各部門から協力を得ることの重要
性が語られた。
「ユーザーは、自らの発案で申請業務を改善しようとは言い出しにくいはずです。だからこそ、情報システムグループが積極的に電子化をのぞんでいるユーザ
ーを取り組みに巻き込んでいくことが重要だと思います。そうすることで、電子化推進の波を社内に広げていくことができ、X-point Cloudの導入効果を最大
限に引き上げることができると思います。」
レガシーシステムの壁に阻まれ、デジタル化を加速できずにいた本州化学工業だが、X-point Cloudの導入がその様相を一変させた。今、同社の目の前には、
DX時代にあるべき組織への道筋が示されている。
お客様の声
「メンテナンスの手間を削減するうえで、クラウド化は必要不可欠。今回の導入は、今後、クラウド化を推進するうえでも重要な取り組みでした」
(和歌山工場管理部 情報システムグループ)
「有効だと思う機能は印影機能です。押印に慣れ親しんだ組織でも、違和感なく帳票を電子化できるのではないでしょうか」
(和歌山工場管理部 情報システムグループ)
お客様プロフィール
| 会社名 | 本州化学工業株式会社 |
|---|---|
| 住所(本社) | 〒103-0027 東京都中央区日本橋三丁目3番9号 メルクロスビル4階 |
| 設立 | 1949年 |
| 従業員数 | 連結:378名(連結 2021年3月現在) |
| 事業内容 | 液晶ポリマー(LCP)、特殊ポリカーボネート樹脂及び特殊エポキシ樹脂などの高機能樹脂の原料、電子材料、医薬品、農薬などの原料となる各種化学品の製造及び販売 |
| URL | https://www.honshuchemical.co.jp/ |




