X-point Cloud

一般社団法人KEC関西電子工業振興センターのワークフローシステム導入事例

煩雑な作業をX-point Cloudで効率化
申請書の処理を約4割削減し、決算の早期化も実現

業種
公共・公益
従業員規模
1~99名

一般社団法人KEC関西電子工業振興センター(以下、KEC)は、国内・海外規格に基づいた高品質で高精度のEMC試験・製品安全試験事業、産官学の協力を得
た技術情報提供、米国iNARTE(Exemplar global.Inc)との業務連携による技術者の資格取得推進・育成支援活動などを行っている。
同法人では申請業務の効率化を目的にX-point Cloud(エクスポイントクラウド)を導入。
条件分岐機能や入力補助機能といったX-point Cloudの機能を駆使し、申請書の処理業務を約4割削減する大幅な業務効率化を実現している。
また、申請書の処理業務の削減による余剰リソースを重要業務に充当することで、従来よりも早期の月次決算が可能になるなど、経営管理の領域でも導入効果が生まれている。

課題・背景

  • 申請書の作成や回付による業務効率の低下
  • 非効率な申請書の処理業務
  • 申請書の処理業務が重要業務のリソースを圧迫

業務効果

  • 申請書の電子化により、申請業務が効率化
  • 会計関連の申請書の処理業務が約4割減
  • 重要業務へのリソースが確保され、早期の月次決算が可能に

【経緯/課題】会計システムへの入力作業だけで年間200時間以上消費 月次決算書の作成など重要業務のリソースが圧迫されていた

KECは、電気・電子機器への電磁両立性を評価する「EMC試験」と電気的安全性を確認する「製品安全試験」を主力事業としている。
同法人は、試験機関の測定能力に関する規格であるISO/IEC 17025に基づく試験所認定を取得しており、グローバルに通用する成績書が発行可能な試験所(ラ
ボ)だ。家電製品や産業機器のほか、車載機器、航空機器、防衛関連機器など、幅広い分野の製品の評価を担い、電子工業の生産性向上や品質維持に貢献している。
また、各種セミナーや教育講座、資格試験の提供などを通じた、技術情報提供や技術者育成にも注力しており国内電子業界の技術基盤を支える存在でもある。
KECは、2020年からX-point Cloudを導入し、社内稟議や各種申請、経費精算などを電子化している。従来、これらの業務はすべてExcelシートを印刷した紙
の書式で行われており、書類作成に要する時間や回付にかかる手間が課題視
されていた。しかし、それ以上に大きな負担となっていたのは、回付後の処理業務
だった。

総務部の山上泰佳氏は、X-pointCloud導入以前の処理業務の状況を説明する。
「申請書や稟議書の処理業務は、総務部における生産性低下の大きな要因でした。特に、煩雑だったのは、経費精算など会計関連の申請書の処理業務です。
会計関連の申請書は、回付後、会計システムへの転記が必要でした。総務部の担当者は、毎月、数百件の申請書を会計システムに手作業で転記し、さらにその
後、そのほかのメンバーが入力内容のダブルチェック
も行っていました。X-point Cloud導入以前に行った業務量調査によれば、会計関連の申請書の処理業務
には、一人あたり年間約200時間以上が割かれており、多大な業務負荷になっていました。また、転記などの無駄な作業により、月次決算書の作成などの重要な業務に充当するリソースも圧迫されており、月末・月初には残業となってしまうこともありました」(山上氏)。

こうした状況を憂慮したKECはシステム導入を検討。ワークフローシステムによる申請業務の電子化に舵を切ることとなった。

【選定/導入】8製品を比較検討し、X-point Cloudを選定 条件分岐機能などを活用し、複雑な申請業務の電子化に成功

システム選定にあたって、KECは8製品をリストアップし、それぞれの機能や価格の比較検討を実施。その結果、選定されたのがX-point Cloudだった。
システムのスムーズな定着に不可欠だった紙の書式を再現できるフォーム作成機能と、会計システムとの連携に必要であるCSVファイルによるデータ出力機能
が選定の決め手だったと総務部の六反田陽子氏は選定作業を振り返る。

「会計システムへの転記が生産性低下のボトルネックになっていることが判明していたため、データ出力機能は重点的に検討しました。ほかにもデータ出力機
能を備えている製品はあったのですが、X-point CloudはCSVによる出力が可能で、比較的、設定や連携方法が容易でした。導入以前から、ベンダーの有償サ
ポートは利用せず、自前でシステムを運用する予定であったため、X-point Cloudのユーザビリティの高さには魅力を感じました」(六反田氏)。

2020年1月、KECはX-point Cloudの導入を開始。トライアルの10ユーザーを総務部内に展開し、職員の反応やフィードバックを反映しながら、システムの構
築と適用範囲の拡大を推進していった。
同年10月に技術者育成事業などを担う委員会事業部、翌月にEMC試験を担当する試験事業部で運用を開始し、全職員へのシステム展開を実現した。
総務部の金丸有紀氏は、X-point Cloud導入の過程を「工夫と改善の連続だった」と話す。

「特に、手をかけたのは承認ルートの作成です。以前から法人内では申請書の回付ミスが散見されました。ミスの原因は複雑な承認ルートや判断が難しい決裁基準なのですが、それをどうやってわかりやすく実装するかに注力しました。具体的にはX-point Cloudの条件分岐機能を活用し、承認ルートが自動選択され
る設定を行って、回付ミスの削減を目指しました。承認ルートの可視化・体系化には多少の手間を要しましたが、X-point Cloudの条件分岐機能は複雑な決裁
基準も簡単に反映
できるため、社内規定を一切変更することなく、承認ルートの自動選択を実装できました」(金丸氏)。

KECでは、会議費などの経費を申請する際に、経費の総額や一人あたりの金額、申請者の職位などによって、承認者が変動する。そのため、経費申請だけで約
20種類以上の承認ルートが存在していたが、現在ではそのすべてが申請内容に合わせて自動選択されている。
また、山上氏は、自動採番や数値自動計算などの入力補助機能を随所で活用し、職員が利用しやすいシステムを目指したと話す。

「例えば、KECでは以前、出張手当を申請する際、職員が自ら手当の金額を計算し、申請書に記入していましたが、手当の金額は出張先や稼働日数などにより
変動するため、計算は煩雑ですし、金額の誤りも少なくありませんでした。そこで、システムの担当者に依頼して、出張手当の金額を自動的に算出される仕組
みを作りました」(山上氏)。

出張手当が自動的に算出される仕組みを構築したことで、職員の書類作成にかかる負担は大きく軽減したという。

そのほか、X-point Cloudと会計システムとの連携の際には、マスタデータの管理に注意が払われた。
KECの会計システムは銀行口座と連携しており、自動的に送金処理などが行われている。そのため、導入時にはマスタデータを見直し、データの更新や削除を
行って、X-point Cloudとの連携による誤送金などが発生しないよう心がけた。

経費の総額や一人あたりによって決裁基準が異なるが、現在では 条件分岐機能により自動的に承認ルートが選択されている。回付 ミスは大幅に削減された。

出張先までの距離や出発日時などにより変動する出張手当を、数値 自動計算で算出。導入前のExcelでの申請書と同等の機能を実現 している。

【効果】年間約5000件の申請業務をX-point Cloudで電子化 申請書の処理業務は約4割削減され、決算の早期化が実現

導入開始から約2年間で、KECは17種類の申請書を電子化し、現在では年間約5000件の申請業務がX-point Cloudで行われている。
X-point Cloudを適用した申請業務については、紙の書式の運用が廃止され、職員の書類作成にかかる手間や回付にかかる時間は大幅に削減された。
また、コロナ禍に伴い、一部職員は在宅勤務に移行したが、場所や時間に捉われない申請業務が可能になっている。
さらに、申請書の処理業務に関する効果も顕著に表れている。申請書のデータが会計システムに連携されることで、会計システムへの転記やダブルチェックな
どの作業は不要になった。これにより、会計関連の申請書の処理業務は約4割削減されている。

この変化に六反田氏は大きな手応えを感じているという。
「転記やダブルチェックといった作業の削減は、総務部の生産性向上に非常に寄与しています。月末・月初の残業は大幅に減りましたし、重要業務にかける時
間は増加しました。事実、現在では導入前よりも早期の月次決算が可能になっており、X-point Cloudの効果は業務効率化だけでなく、経営管理の領域にも広
がっています
」(六反田氏)。

【展望/評価】X-point Cloudの多彩な機能が 「前向きかつ楽しみながらの導入」を可能に 勤怠管理の自動化など、さらなる適用範囲の拡大を狙う

今後、KECは残存する紙の書式の電子化を進めながら、X-point Cloudの適用範囲拡大を図っていく。
現在、電子化を検討しているのは人事関連の申請書だ。同法人では、有給申請や残業申請などで紙の書式による運用が続いており、勤怠実績もExcelシートで
管理されている。人事関連の申請書を電子化できれば、さらなる業務効率化が期待できる。他にも蓄積したデータを集計するX-point Cloudのクエリ機能を活
用し、従来、手作業で更新していた有給残日数の管理などの自動化にも取り組んでいる。導入効果の引き上げに向け、KECは新たな機能を積極的に活用してい
く方針だ。

最後に、金丸氏にX-point Cloudに対する評価を聞くと「工夫や改善が楽しくなるシステムです」と答えた。X-point Cloudの多彩な機能が、導入の強力な推
進力になったという。
「例えば、紙の書式の場合、書式をほんの少し変更するだけでも、新様式を配布したり、職員に周知したりと多大な労力がかかります。一方、X-point Cloud
の場合、システム上で申請フォームを変更するだけです。このように、X-point Cloudは改善にかかる手間が非常に少ないため、運用側に『業務をより良いも
のにしたい』
というモチベーションが生まれやすいです。実際に、私自身も楽しみながら導入を進めることができました。もし、運用の手間を懸念している方
がいれば、そうした心配は不要だとお伝えしたいです」(金丸氏)。

ストレスや停滞が伴いがちなシステム導入を、前向きかつ楽しみながら推進できたのは稀有な事例といえる。さらに、そうした導入を、総務部のメンバーが起
点となって主導した点も注目に値する。今後、X-point Cloudの導入に取り組む企業にとって、KECは理想的なモデルケースとなるに違いない。

お客様の声

「X-point Cloudの導入は既存の 業務フローを見直すきっかけに もなります。業務効率化の効果は 十分期待できますし、導入を躊躇 する必要はないと思います」(総務部 六反田 陽子 様)

「導入時にはサポートサイトも 非常に役立ちました。内容が充実 しているので、ほとんどの疑問点は 自己解決できました」
(総務部 金丸 有紀 様)

「特に便利だと感じた機能は入力 補助機能です。入力方法の注意点 やアドバイスも表示できるため、 システムの初心者でも迷うこと なく申請書を作成できました」(総務部 山上 泰佳 様)

お客様プロフィール

会社名 一般社団法人KEC関西電子工業振興センター
住所(本社) 〒619-0237
京都府相楽郡精華町光台3丁目2番地2
設立 1961年
従業員数 53名(2022年3月現在)
会社概要 一般社団法人KEC関西電子工業振興センターは、1961年に通商産業省(現・経済産業省)と大阪府の支援のもと業界の主要メーカ24社が発起人となり設立。電気・電子機器への電磁両立性を評価する「EMC試験」や「製品安全試験」、電子関連の先端技術情報提供などを主力事業とし、国内電子業界の生産性向上や品質維持、技術基盤の構築に大きな役割を果たしている。
URL https://www.kec.jp/

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