公益財団法人岡山県環境保全事業団 のワークフローシステム導入事例
X-pointでバラバラの書式を統一し、申請業務を適正化
ペーパーレス化が促進され、SDGs推進にも貢献
環境関連事業を展開する公益財団法人岡山県環境保全事業団(以下、岡山県環境保全事業団)は、申請業務における「ムダ・ムラ・ムリ」を解消するため、
X-point (エクスポイント)を導入。統一されていなかった承認ルートや申請書の書式を標準化し、申請業務の適正化を実現した。さらに、従来、長い時間を要していた承認までの期間を約1/3に短縮し、150万円/年ほどの業務効率化効果を生んでいる。
さらに、X-point導入は同法人のペーパーレス化や省エネルギーを促進し、SDGsの推進にも貢献している。
課題・背景
- 承認経路の曖昧さが内部統制上の課題に
- 承認時の押印が申請業務の生産性低下を招く
- アナログな申請業務が経営資源ロスに
業務効果
- 申請業務が適正化され、内部統制強化を実現
- 承認までに要する時間を1/3に効率化
- 用紙削減や省エネルギーを実現し、SDGsを推進
お客様プロフィール
| 会社名 | 公益財団法人岡山県環境保全事業団 |
|---|---|
| 住所(本社) | 〒701-0212 岡山県岡山市南区内尾665-1 |
| 設立 | 1974年 |
| 従業員数 | 116名(2022年4月1日現在) |
| 事業内容 | 廃棄物処理処分、環境調査・分析、環境学習センター「アスエコ」の運営、環境に関する意識啓発活動など |
| URL | https://www.kankyo.or.jp/ |
【経緯/課題】ムダ・ムラ・ムリの多かった申請業務の効率化に着手 組織規程を改訂し、ワークフロー導入に踏み出す
岡山県環境保全事業団は、廃棄物処理を中心とした環境関連事業を展開する公益財団法人。岡山県内の地方自治体や民間企業などから産業廃棄物を受け入れ、
厳重な管理体制に基づいた処理処分、動植物調査、水質・土壌等の分析を手がける。また、環境学習センター「アスエコ」の運営や環境経営の認証マーク
「エコアクション21」の取得推進活動など、環境に関する意識啓発活動にも注力。近年では、省エネルギーなどの脱炭素経営の推進や各種イベントによる
啓発活動を通じて、SDGsの推進に取り組んでいる。
近年は、組織をあげた生産性向上に積極的に取り組んでおり、「ムダ・ムラ・ムリの削減」をスローガンに、様々な業務効率化を手掛けてきた。
その一つがX-pointの導入だった。X-point導入以前の申請業務の状況について、総務企画部次長の藤原輝久氏は振り返る。
「X-point導入以前の申請業務には『ムダ・ムラ・ムリ』が散見されました。以前は、申請書に押印して承認業務を行なっていたため承認には多くの時間が
かかり、業務生産性低下の要因になっていました。また、年間約6,000件の申請書は、すべて紙に印刷されていましたし、離れた拠点で作成された申請書は、
承認を受けるためだけに自動車で運搬されるケースもありました。申請業務によって、少なくない用紙や燃料が浪費されていたと思います。さらに重要なの
が、承認ルートや申請書の書式が統一されておらず、曖昧なまま運用されていたことです。申請業務の曖昧な運用は、内部統制の阻害要因となっており、
組織運営上の大きな課題でした」(藤原氏)。
こうした課題を受け、岡山県環境保全事業団は、2013年の経営体制変更をきっかけに申請業務の改革に踏み切る。藤原氏を中心にしたメンバーで、各部署に
ヒアリングを実施し、申請業務の課題や不備を抽出。従来は曖昧になっていた、承認ルートや申請金額ごとの承認権限を明確に定義し、組織規定を改訂した。
さらに、2016年からは、申請業務のペーパーレス化を実現するため、ワークフローシステムの導入を検討し始める。
【選定/導入】X-pointの「自由度」を高く評価し、導入を決定 丁寧かつ計画的な導入で、導入後の運用負荷を軽減
岡山県環境保全事業団は、ワークフローシステム導入に向け、藤原氏を含む4名を担当者に指名。製品の選定に着手した。藤原氏らは約6ヶ月間をかけて、
ワークフローシステムの情報を収集し、最終的に2製品を比較検討する。その結果、選定されたのがX-pointだった。選定の決め手として、藤原氏は
「フォーム作成や承認ルート設定の自由度」を挙げる。同法人にとって、ワークフローシステム導入は初の取り組み。組織内のニーズや反応を取り入れ
ながら、柔軟にシステムを構築するうえで、X-pointの自由度の高さは魅力的だった。
その後、岡山県環境保全事業団は、2名の担当者で導入プロジェクトをスタート。マスタ設定、フォーム作成、総務企画部内でのテスト運用、社員説明会を
経て、2017年10月からX-pointの運用を開始する。事前に想定したスケジュール通りの運用開始だった。Webフォーム作成ソフト「eFormMaker」にて
フォームを作成し、着実に電子化を進めていくことで、バラバラだった申請書の書式を統一することができた。また、X-pointの操作方法などをまとめた
資料を作成し、各拠点で操作説明会を開いたことが、職員へのシステムの定着を促し、スムーズな導入を後押ししたという。
運用開始後に総務企画部に配属となり、現在、X-pointの運用を担当している松本洋平氏は、導入時の丁寧な設定が運用負荷にも大きな影響を与えると話す。
「導入時に基本的な承認ルート設定やフォーム作成が済んでいるため、現在の運用負荷は非常に少ないです。私自身、X-pointの管理に手間を要するのは、
人事異動や組織変更のある年度末くらいで、それ以外の時期に手を煩わせたことはありません。スムーズな運用を実現するためにも、システムの導入は計画的
に実施することをお勧めします」(松本氏)。
【効果】申請業務の電子化で150万円/年の業務を削減 ペーパーレス化や省エネルギーによりSDGs推進も実現
X-point導入から約5年が経過した現在、岡山県環境保全事業団では25種類の申請フォームが利用されている。総申請件数は約27,000件。年間の申請数は
5,000~6,000件ほどで、申請数が最も多い経費申請用の「物品要求票」は年間で3,000件ほど申請されている。さらに、業務推進に係る申請書のほか、
外部機関からイベントの後援や講師依頼を受ける際の申請書なども電子化された。幅広い範囲への導入により、同法人は目標であった申請業務の効率化を
達成している。
「X-point導入により、申請1件につき少なくとも5分以上の業務削減が実現しています。年間の申請数から推計すると人件費約150万円分相当です。
年間150万円分の業務効率化効果は大きな成果と言えます。また、1件の承認にかかる時間も大幅に短縮されており、従来、10~15日を要していた遠隔拠点
の申請は、現在、速いものは即日、平均でも3~5日程度で承認を受けており、1/3に短縮されています」(松本氏)。
加えて藤原氏は「申請業務の適正化」をX-point導入の効果として挙げる。従来、統一されていなかった承認ルートや申請書の書式が標準化され、曖昧だった
決裁者や承認ルートがシステム上で厳密に管理されたことで、内部統制が強化され、より適正な組織運営が可能になった。申請書の電子化により、承認後の
保管作業も不要になり、書類紛失などのリスクも低減されている。理事長を始めとする経営層も、すべての申請書がシステム上で可視化されたことについて、
「組織の動きを把握しやすくなった」と肯定的な評価だ。
さらに、注目すべきは、X-point導入がSDGs推進にも寄与している点だ。ペーパーレス化の推進により用紙の無駄遣いが削減されたほか、各拠点から自動車で
申請書を運搬する必要もなくなったため、省エネルギーが推進された。脱炭素経営に取り組み、SDGsの啓発活動に注力する岡山県環境保全事業団にとって、
X-pointは意義ある効果をもたらしている。
物品要求票の申請フォーム。全申請業務のうち約6割がこの申請フォームで行われている。
【展望/評価】X-point導入は「目的」ではなく「きっかけ」 前向きかつ意欲的な導入が成功を導く
現在、岡山県環境保全事業団は、X-pointからX-point Cloudへの移行を検討中だ。同法人はInternet Explorerのブラウザを通じて、グループウェアと
X-pointのシングルサインオンを行っているが、2022年6月のInternet Explorerサポート終了を受けて、システム構成の変更が迫られている。
そこで、X-pointとグループウェアの双方をクラウド化し、他のブラウザでのシングルサインオンを可能にするとともに、サーバーコストや運用コストの
削減を目指す。今後は、人事系の申請書を中心とする残りの申請書も電子化し、組織内のペーパーレス化をさらに加速させていく。その先には、クエリ機能
を活用した、会計システムへのデータ連携などを実現し、X-pointの導入効果を広げていく予定だ。
最後に、藤原氏にX-pointへの評価を聞くと、「業務効率化のよい機会を与えてくれるシステムです」と答えた。
さらに「業務効率化への取り組みの第一歩として活用してほしい」と、X-point導入を検討している企業・団体にメッセージを送った。
「これからの時代は何よりもスピード感が求められます。それは私たちのような公益性の高い組織でも同じです。ただ、公益性の高い組織であるほど、『前例
を変えていいのだろうか』といったためらいから、業務効率化に踏み出せないことがあるのではと思います。しかし、まずは動き出してみることが重要です。
取り組みを進めていくうちに、組織内の課題や問題点が浮き彫りになっていき、その結果として業務効率化が実現します。X-pointは自由度が高いシステムの
ため、どんな組織にもフィットしやすいと思いますし、業務効率化のきっかけを与えてくれます。導入を躊躇している企業や団体には、ぜひ勇気を持って踏み
出すことをお勧めします」(藤原氏)。
システムの導入を「目的」ではなく、「きっかけ」と捉えるのは業務効率化を果たすうえで重要なポイントだろう。今後、X-point導入にのぞむ組織には、
岡山県環境保全事業団にならい、前向きかつ意欲的な導入をお勧めしたい。
グループウェアとX-pointの連携画面。クラウド移行後も同様の連携を目指す。
公益財団法人岡山県環境保全事業団 総務企画部次長 藤原 輝久 様「X-pointの長所は、フォーム作成 や承認ルート作成の自由度です。 組織の規模や業種を問わず、あらゆる組織にフィットするシステム だと思います」
公益財団法人岡山県環境保全事業団 総務企画部総務企画課 松本 洋平 様「X-pointの導入成功のカギは初期設定にあると思います。そのため、導入時には他社事例などをリサーチし、先を見通した計画を立てるのが良いでしょう」


