株式会社グリーンズのワークフローシステム導入事例
大幅な経費節減や迅速な戦略実行を可能に
高度な運用体制を実現した「長期利用」のメリットとは
東証スタンダード上場企業であり、三重県を中心に全国でホテル・レストラン事業を展開する株式会社グリーンズ(以下、グリーンズ)は、事業の特性上、大量に運用していた紙帳票を削減し、経費節減や意思決定の迅速化を図るためX-point(エクスポイント)を導入。
充実した機能や独自施策を実施して、紙帳票の大幅削減を実現したほか、紙のやり取り自体が大幅に減少した事で社内便を1/4以下に縮小するなど経費節減も進めている。長期間かつ安定的なシステムの利用が、運用体制の高度化を促し、大きな導入効果を生み出した。
課題・背景
- 事業の特性上、社内に大量の紙帳票が発生
- 週3回の社内便の運用に多大なコストが発生
- 紙帳票が意思決定を遅らせ、スムーズな戦略実行を阻害
業務効果
- 200種類以上あった紙帳票をほぼすべて電子化
- 社内便を1/4以下に縮小し、大幅な経費節減を達成
- 意思決定が迅速化し、スムーズな戦略実行が可能に
【経緯/課題】2ブランドを全国展開する事業の特性により、紙帳票が増大 申請書を回付するための社内便に多大なコストが費やされていた
三重県四日市市に本社を置き、日本全国に約100ヶ所のホテルを展開するグリーンズ。ビジネスホテルを中心にオリジナルブランドの店舗を運営するととも
に、世界45カ国に7,400店舗以上を展開するグローバルホテルブランド「チョイスブランド」のフランチャイズ運営も手がけている。
日本国内において、中間価格帯のグローバルブランドホテルを全国展開したのは同社が初めて。長年のホテル運営の実績をフランチャイズ事業に生かし、事業
拡大の原動力としている。
2003年のマスターフランチャイズ契約以来、継続的な成長を遂げてきたグリーンズだが、コロナ禍では高い壁に突き当たった。海外からの入国制限や経済活
動の制限により、宿泊需要は大幅に縮小。危機的な状況に直面したが、社内のコスト構造の変革やアフターコロナを見据えた商品開発を通じて難局を乗り越え
た。2023年には回復するインバウンド需要を取り込み、コロナ禍以前の水準に業績を伸ばしている。オリジナルブランドとチョイスブランドという、二つの
事業のシナジーを強みにしてきたグリーンズ。
しかし、ときには、その強みが課題になることもあった。その一つが、紙帳票の増大だ。以前、同社は申請業務
を紙帳票で運用していたが、オリジナルブランドとチョイスブランドでは各種申請の承認経路が異なることから事業ごとに申請書を使い分ける必要があった。
これは紙帳票の増大を招き、最も多い時期で申請書の数は約200種類にのぼった。
X-pointの運用を担当している総務部の中川綾子氏は、こうした紙帳票の増大がさまざまな課題を生んでいたと話す。
「紙帳票の申請書を回付、承認、保管するのに費やしていたコストは、決して少なくありませんでした。特に大きかったのが社内便の運用です。当社は日本全
国に店舗を展開しているため、以前は紙帳票を回収・返送することを目的に、週3回の社内便を運用していました。これには、毎月、多大な人件費や配送費が
費やされており、決して看過できないコストでした。また、社内便による回付は、意思決定の遅滞を生んでもいました。北海道などの遠方の店舗から本社が所
在する三重県まで紙帳票を運搬するのに2日以上はかかりますし、承認に至るまでの回付や検討にはさらに時間を要します。結果として、意思決定が遅れ、迅
速に戦略を実行できないなどの課題も抱えていました」(中川氏)。
シーズンごとに需要が変動するホテル事業では、迅速な意思決定と戦略実行が業績に大きな影響を与える。グリーンズは経営に直結する課題として紙帳票の問
題をとらえ、その解消を模索していた。
【選定/導入】「改善依頼書」などの独自施策や関連書類の機能を活用し、 膨大な紙帳票の電子化・体系化を大幅に推進
グリーンズがワークフローシステムの導入を検討しはじめたのは2013年ごろ。当時、利用していたイントラネットのワークフローで、稟議書など一部の申請
書を電子化したのがきっかけだった。この電子化は一定の成果を収め、社内でも申請業務の電子化に対する機運が高まっていたのだ。しかし、イントラネット
のワークフロー機能はあくまで簡易的なものであり、複雑な承認経路を再現する機能は有していなかった。そこで、同社はワークフローシステムの導入を決定
し、複数の製品で比較検討を実施した。
その結果、システムの柔軟性が決め手になりX-pointが選定される。既存のイントラネットのワークフロー機能では再現できない複雑な承認経路でもX-pointは
難なく実現することができた。事業の仕組みが違う2系統のブランドを運営するグリーンズにとって、この複雑な承認経路に対応できることは不可欠だった。
X-pointの導入を決めたグリーンズは、システムの構築や展開を担うプロジェクトチームを組成。従来、ワークフローの開発や運用を担っていたのは情報シス
テム部だったが、X-pointの導入には申請業務への理解が必要なため、総務部を主管部署に指名。IT統制や開発を情報システム部が支援する形でプロジェクト
チームを構成した。プロジェクトチームは、既存のイントラネットで電子化している申請書から取り掛かり、利用頻度の高い順にX-pointへの移行を進めてい
った。プロジェクトの開始から約半年ほどでX-pointの運用が開始された。
しかし、当時の申請書は10種類ほど。紙帳票の総数である200種類にはまだまだ及ばない。そのため、プロジェクトチームは運用開始後も独自施策やX-point
の機能を活用して、継続的に電子化を進めていった。その過程について、中川氏は説明する。
「システム展開にあたっては、『改善依頼書』という申請書を独自で作成して活用しました。改善依頼書は、現場の従業員が紙帳票の電子化や申請書の項目変
更などを求める際に作成する申請書です。その申請を受けて、私たちが新たな申請書の追加などを行うのですが、現場の従業員が非常に積極的に改善依頼書を
利用してくれたため、紙帳票の削減も急速に進んでいきました。おそらく、現場の従業員はX-pointを利用するなかで、その利便性を実感して、さらに広い範
囲でX-pointを利用したいと思ったのではないでしょうか」(中川氏)。
また、中川氏は関連書類の機能を活用し、膨大な申請書を効率的に利用できる体制を築いた。関連書類は、ある申請書のデータを他の申請書に引き継ぎ、二重
入力の削減や入力漏れを防ぐ機能。中川氏は、この機能を活用し、稟議から発注、納品、支払いまでを一連でつなぐ仕組みを構築した。具体的には、稟議書を
起点にして発生する発注報告書、納品受領書、支払伺い、押印申請書などの書類を、業務フローに合わせて整理し、それぞれを関連書類機能により紐付けるこ
とで、膨大な申請書を約160種類の承認経路で体系的にまとめていった。さらに、関連書類がすべて承認された後には、クエリ機能で会計システムや人事シス
テムにデータを連携。こうした一連の仕組みにより、グリーンズは申請業務を効率的に推進する体制を確立した。
グリーンズが独自施策として運用している改善依頼書。この申請書を活用し、 全ての従業員が紙帳票の電子化や申請書の項目変更などを要望する。
ある申請書のデータをもとに、他の申請書を作成する際に利用する「関連書類機能」を活用し、さまざまな申請書を業務フローに合わせて紐づけることで、膨大な申請書を体系化し、申請業務の効率化を実現した。
【活用/効果】X-pointで約200種類の紙帳票をほぼすべて電子化 膨大な経費を費やしていた社内便を1/4程度に削減
導入から10年ほどが経過した現在、グリーンズは約180種類の申請書をX-pointで運用している。従来、運用していた200種類の紙帳票の合理化を進め、証憑
の添付が求められる一部の申請書を除き、ほぼすべての電子化に成功した。X-pointの年間の申請数は約80,000件にものぼり、X-pointを日本全国の店舗業務
を支える重要ツールに育て上げている。これによる導入効果は大きいと、中川氏は指摘する。
「従来、紙帳票を郵送するために週3回運用していた社内便は、X-pointの展開に伴って段階的に削減され、現在は月3回に縮小。導入開始時点と比較すると
1/4程度の縮小であり、これにより削減された人件費や配送費は計り知れません」(中川氏)。
さらに、X-pointの導入は同社の意思決定の迅速化ももたらした。従来であれば、1週間以上を要していた遠隔拠点からの申請も、現在は即日での承認が可能
になっている。グリーンズでは、店舗が新たなプランやキャンペーンを打ち出す際には、必ず本社による承認を求めている。日本全国の店舗が、変動する需要や競合他社の動きをタイムリーにとらえ、スピーディーに戦略を実行していくためにも、X-pointが果たしている役割は大きい。
【導入のポイント】「長期的かつ安定的な運用」が課題解決の原動力だった 将来を見据えた運用がX-pointの力を最大限に引き出す
X-pointの導入が成功したポイントとして、中川氏は「長期間かつ安定的にシステムを運用したこと」を挙げた。短期的な成果にフォーカスするのではなく、
試行錯誤を繰り返しながら紙帳票を電子化していったことが、結果的に大きな成果につながったのだという。
「私は文系人間で、X-pointに携わるまではシステムに関わる仕事もほぼ未経験でした。そのため、当初はX-pointの機能もそれほど使いこなせていませんでし
たが、継続的に利用するうちに操作に習熟し、次第にさまざまなことを実現できるようになっていきました。X-pointはシステムの柔軟性が高く、定期的なア
ップデートで機能も拡張していくので、短期的な成果を追求するよりも、将来を見据えた長期的な運用のほうが、結果としてさまざまな施策を実現しやすいの
ではないでしょうか。その意味では、X-pointは、とても『伸び代があるシステム』だと思います」(中川氏)。
200種類の紙帳票という、経営の足かせとなる大きな課題を抱えていたグリーンズ。その壁を乗り越える原動力になったのは、長期的かつ安定的に取り組みに
のぞむ堅実な姿勢にあった。その姿は、デジタルにまつわるさまざまな課題を抱える企業に重要な示唆を与えるに違いない。
お客様の声
株式会社グリーンズ 総務部 中川 綾子 様「ポイントは『試行錯誤』だと思います。改善を積み重ねることで X-pointは効果を発揮するシステムなので、これから導入を検討している方には、ぜひ長期的な運用をお勧めしたいです」
お客様プロフィール
| 会社名 | 株式会社グリーンズ |
|---|---|
| 住所 | 〒510-0067 三重県四日市市浜田町5番3号 |
| 創業 | 1957(昭和32)年07月15日 |
| 従業員数 | 2,055名(連結:2023年6月末現在) |
| 事業内容 | ホテル・レストランの経営、その他付帯する業務 |
| URL | https://www.kk-greens.jp/ |




