X-point Cloud

株式会社タダノのワークフローシステム導入事例

申請業務のデジタル化で95%の工数を削減
範囲を限定したシステム導入が高い費用対効果を実現

香川県高松市に本拠を置き、建設用クレーンなどの製造販売を手がける株式会社タダノは、顧客やパートナー企業への資料提供に関わる申請業務を効率化するため、X-point Cloud(エクスポイントクラウド)を導入。
システムの展開範囲を限定した計画的な導入プロジェクトに取り組み、資料提供に関わる申請業務の工数を約95%削減するなど、高い費用対効果を実現した。
これにより、同社は顧客やパートナーからの要求に即座に対応できる体制を確立し、サービス品質や顧客満足度の向上を達成している。

課題・背景

  • アナログな申請業務により多くの非効率が発生
  • 申請業務の担当部門に業務負担が集中
  • 顧客の要求に対応が遅れ、サービス品質が低下

業務効果

  • 申請業務をデジタル化することで、工数を95%削減
  • 担当者が1件あたりの申請業務に費やす時間を約1/20に短縮
  • 短納期での対応が可能になり、サービス品質が向上

【経緯/課題】FAXやメールでの申請業務が効率化を阻害 担当者の負担増加とスピーディーな納品の足枷に

1919年に創業したタダノは、建設用クレーンで国内有数のシェアを誇る建設機械メーカーであり、1955年に日本初の油圧式トラッククレーン「OC-2型」を
開発した。以来、クレーン事業を主軸に組織を拡大し、現在では、国内に8ヶ所の工場や10ヶ所の支店を有するほか、ヨーロッパ、アジア、東南アジアなど
にも拠点を展開。海外売上比率は6割に達し、グローバルに事業のすそ野を広げている。急速に規模を拡大する組織では、効率的かつ精度の高い社内オペレー
ションが求められる。そのため、近年、タダノは業務環境のデジタル化に力を注いでいる。業務効率低下の要因となる紙の帳票や押印、FAX利用を段階的に削
減し、SaaSや生成AIツールなどを積極的に導入。従来型のアナログな業務環境からの脱却を進めている。

こうした活動の起点となったのが、X-point Cloudの導入だ。タダノは2018年からX-point Cloudを導入し、一部申請業務をペーパーレス化している。コロナ
禍でデジタル化が加速する2年前にデジタル化に取り組んだ理由について、導入を担当したCS企画部マニュアルGの苅山宏治氏はこう振り返る。
「私が所属するマニュアルGでは、顧客やパートナー企業向けの取扱説明書などのサービス資料を管理していますが、このサービス資料の注文に関わる申請業
務に大きな課題がありました。従来、サービス資料は、顧客やパートナー企業からの注文を受けた営業担当者が申請書を起案し、その申請書をマニュアルGが
取りまとめて決裁権限者の承認を得て、その後に顧客やパートナーにサービス資料を送付する流れでした。しかし、この申請業務がFAXやメールで行われてい
たため、多くの非効率が発生
していました。例えば、申請書がFAXで送られてくる場合、担当者が不在の場合はすぐに申請を受け付けることができませんし、
メールによる申請も担当者が見落とすおそれがありました。実際に、私自身も出張から戻るとFAXの申請書がデスクに山積みになっていたり、申請メールを見
落として営業担当者から催促の連絡を受けたりすることが何度かありました」(苅山氏)。

さらに、申請受理後には、申請書の回付・処理・保管が必要で、決裁後にはサービス資料を印刷しているグループ会社に相手先への送付を依頼する必要があっ
た。これらの作業苅山氏ら担当者の負担を増大させ、業務全体の15~20%を占めるまでになっていた。煩雑な申請業務は、顧客やパートナー企業への納期の
遅れを招く。注文を受けたサービス資料を速やかに送付し、顧客やパートナー企業のエンゲージメントを高めるためにも、申請業務の効率化が求められていた

【選定/導入】申請書作成の効率化機能を評価し、X-point Cloudを選定 費用対効果を示し、システムの導入を推進

サービス資料の注文に関わる申請業務に課題を感じていた苅山氏は、ある出来事がきっかけでシステム導入に向けて動き出すことになる。政府主導による「働
き方改革」の流れを受け、タダノ社内で業務効率化を目指す分科会活動がスタートしたのだ。この活動を通じて、苅山氏は自身の業務の足枷となっていた申請
業務の効率化を発案し、システム導入に向けた製品選定を開始する。

その際、複数の製品のなかから選ばれたのがX-point Cloudだった。苅山氏は選定理由について「X-point Cloudが提供する各種機能が、導入にあたって実現
したいことに最もマッチしていた」と説明する。
「特に決め手になったのが、申請フォームの欄外に入力要領を表示できるレイアウト機能です。以前の申請書は記入項目が多く、作成方法が複雑で、記入ミス
や申請の差し戻しが少なくありませんでした。私も受付担当者として営業担当者から記入方法の問い合わせを多く受けていたため、システム導入にあたっては
これらの非効率をできるだけ削減したいと思っていました。その点、X-point Cloudのレイアウト機能を活用すれば、入力要領を申請フォームの欄外に配置で
き、記入ミスなどを大幅に減らせると期待しました。この機能は、比較検討していた他の製品にはありませんでした。また、当社はアナログな文化が長く根付
いていたこともあり、システム導入に対する多少の忌避感も伴います。その忌避感を軽減し、システムの定着を促進する点でも、この機能は魅力的でした」
(苅山氏)。

このようにして、苅山氏はX-point Cloudを選定し、導入に向けた活動を開始した。しかし、そこにはいくつかの障壁があった。特に大きな壁となったのが社
内での承認だ。タダノはすでに稟議書を申請するワークフローシステムをフルスクラッチで開発しており、当時も運用中だった。そのため、X-point Cloudの
導入を提案する苅山氏に対して「すでにあるシステムを利用すればよいのでは」との声が社内から多く挙がった。しかし、既存のフルスクラッチのシステムに
新たな申請書を追加するには多くの手間がかかり、レイアウト機能などの選定の決め手となった利便性の高い機能を追加するには、さらに多くの費用や時間が
必要だった。そこで、苅山氏はシステムの費用対効果を詳細に算出し、経営層や情報システム部門に対して説明。X-point Cloudは組織設定やマスタ管理など
保守性の高さも特徴であるため、導入後の保守管理は情報システム部門に委託するのではなく、自部門で対応することを宣言した。

これらの入念な説得が功を奏し、ついにX-point Cloudの導入に承認が下りる。苅山氏は独力でシステムの構築を開始。直感的に操作しやすいUIやノーコード
で申請書を作成できるフォーム作成機能などが後押しになり、導入作業は順調に進んでいった。その結果、作業開始から4ヶ月後にはX-point Cloudの運用が開始された。

X-point Cloudでは申請フォームの欄外に入力要領を表示するなど、画面のレイアウトを柔軟に変更・追加できる。

【活用/効果】30種類の申請書をデジタル化し業務効率を推進 工数95%削減、納期短縮で顧客満足度を向上

現在、タダノではX-point Cloudにより約30種類の申請書が運用されている。当初の導入目的だったサービス資料注文の申請書から運用を開始し、その後、社
内の要望に応じて申請書を順次追加していった。現在では、年間約1,000件程度の申請に利用されており、社内業務のデジタル化を加速させる原動力となって
いる。

X-point Cloudによる業務効率化の効果も確かだ。苅山氏はその効果を次のように説明する。
「当初の課題だった、サービス資料に関する申請業務の課題はほぼ完全に解消されたといえるでしょう。従来、FAXやメールで行っていた申請業務がすべてX-
point Cloudに移行され、FAXの受領やメールの印刷、回付、保管といった作業が不要になりました
。これにより、申請業務にかかる工数は約95%削減されて
います。さらに、申請1件あたりの処理時間も大幅に短縮され、以前の1/20程度になりました。これによって、サービス資料の送付が迅速に行われるようにな
り、納期の短縮が実現しました。迅速な納品は、サービスの付加価値でもあり、その点で、X-point Cloudはサービス品質や顧客満足度の向上にも大きく寄与
しています
」(苅山氏)。

こうした変化により、苅山氏自身の業務負担も大幅に軽減している。従来、業務全体の15~20%を占めていた作業がほぼ不要になり、生み出した時間で業務改
善の企画などの創造的な仕事に費やす時間が増加した。また、現在、X-point Cloudの保守管理も苅山氏が担当しているが、保守性の高さもあり、過重な負担
を感じることなくシステム運用ができているという。

サービス資料の注文を受けた営業担当者が作成する申請書もX-point Cloudに移行したことで、従来の作業に比べ工数が約95%削減された。

【導入のポイント】導入を成功に導く秘訣は「事前の入念な計画」 導入の「目的」を明確化し、効果的なシステム運用を

最後に、今回のX-point Cloud導入について、その成功の要因を尋ねたところ、苅山氏は「事前の計画が功を奏しました」と強調した。導入前にしっかりと展
開範囲を見極め、計画的にシステムを導入したことが、後の成果に大きく貢献したのだという。
「システムを導入する際、手段と目的が逆転してしまうことがよくあります。しかし、それでは期待される効果は十分に得られません。まずはどの業務を効率
化したいのかを明確にし、その業務をデジタル化することでどの程度の効果が期待できるかをしっかり見極める必要があるのです。今回、X-point Cloud導入
が成功したのは、『この業務負担を軽減したい』『効率化したい』という具体的な目的がはっきりしていたからだと思います。今後、X-point Cloudを導入す
る企業にも、システムの展開範囲や目的を明確にしたうえでの導入を強くお勧めしたいですね」(苅山氏)。

X-point Cloudの導入は、苅山氏の個人的な発案から始まったが、その結果、最終的には社内全体の業務効率を大幅に向上させることに成功した。この事例
は、ボトムアップ型の業務改善の成功例として優れた事例であり、まさにお手本といっても過言ではないだろう。

お客様の声

株式会社タダノ
CS企画部 マニュアルG
苅山 宏治 様
「独力でのシステム構築だったので、立ち上げ時には工数を要しましたが、操作性や保守性が高いため、導入後はほとんど手間をかけることなくシステムを運用 できています」

お客様プロフィール

会社名 株式会社タダノ
本社所在地 〒761-0185
香川県高松市新田町甲34番地
設立 1948年8月24日
従業員数 単独1,596人、連結4,686人(2023年12月31日現在)
事業内容 建設用クレーン、車両搭載型クレーン及び高所作業車等の製造販売
URL https://www.tadano.co.jp/

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