X-point Cloud

学校法人 熊本学園のワークフローシステム導入事例

最長1か月かかっていた紙の決裁を、1日〜1週間へ。
Extic連携により、組織・人事情報のメンテナンス負荷も軽減。

熊本学園大学は、熊本市にキャンパスを構える文系総合大学である。

その歴史は、1942年に創立された「財団法人東洋語学専門学校」に遡り、1950年には熊本短期大学を設立、1954年に学校法人熊本学園と改称し、同年「熊本商科大学」を設立した。その後、1994年に学部を再編し、現在の「熊本学園大学」へと名称を変更した。

同大学では「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」という3つの建学の精神のもと、教職員と学生が同じ目線でともに学び合い、のびのびとした自由な学風のなかで、専門知識と豊かな教養を身につける教育を行っている。

現在は「商学部」「経済学部」「外国語学部」「社会福祉学部」の4学部を擁し、さらに大学院に3研究科と、九州で先駆けとなった「会計専門職大学院」を設置。また 2027年4月には新たに「地域未来創造学環」を開設する予定である。

地域社会の発展に貢献できる対か専門性を備えた人材の育成に力を注ぐとともに、世界へ羽ばたく国際的な視野持つ人材を数多く輩出し続けている。

近年、同大学では、コロナ禍を契機とした働き方の変化と意思決定の迅速化を背景に、大学全体でペーパーレス化と業務効率化(DX推進)に取り組んできた。

その中核施策として、紙と押印に依存していた稟議(伺い書)・決裁業務にクラウド型ワークフロー「X-point Cloud(エクスポイントクラウド)」を導入。最短でも2週間、長い場合は約1か月を要していた決裁を1日〜1週間へと短縮し、申請の進捗を可視化した。

現在は21部署・120名(事務職員および決裁者である教員)が利用している。さらに、すでに利用していたID管理基盤「Extic」と連携させることで、利用者・組織情報の二重管理からも解放されている。

課題・背景

  • 紙運用の稟議(伺い書)の回付に、決裁に2週間~最長約1か月を要していた
  • 書類の回付状況が分からない
  • 進捗確認は担当者間で個別に行う必要があり、大きな負担となっていた
  • 至急の決裁は、申請者が書類を手持ちで各決裁者に回る必要があった
  • 決裁後の書類が、スペースを逼迫

業務効果

  • 決裁リードタイムが「1日〜1週間」へ大幅に短縮
  • 進捗が可視化されたことで、書類の滞留者に督促の通知ができるように
  • 押印イメージをそのまま再現したUIが奏功し、スムーズな現場展開を実現
  • Extic連携により、二重管理を解消
  • 決裁漏れが減少し、決裁完了後の書類の保管場所が不要に

【経緯/課題】紙と押印に依存した稟議・決裁業務が意思決定の迅速化を阻害 最短でも2週間、遅いと1か月かかることも

同大学では、コロナ禍を契機とした働き方の変化と意思決定の迅速化を受け、大学全体として「ペーパーレス化」と「DX推進」を掲げていた。一方で、方針はキーワードの段階にとどまり、「具体的に何をするか」は定まっていなかったという。そこで現場の総務課とICT統括室が中心となり、紙主体の業務フローをシステムに乗せていく取り組みが始まったが、当時、最も大きな障壁となっていたのが、紙と押印に依存した稟議・決裁業務だ。

ICT統括室の藤田大亮氏によると「紙のころは決裁に最短でも2週間、遅いと1か月かかっていました。書類が今どこにあるのかも分からず、確認のたびに手間がかかっていました。」(藤田氏)

紙と押印による稟議・決裁業務には具体的に以下の3つの課題があった。

【課題①】決裁スピードとリードタイムの肥大化

稟議書をはじめとする決裁書類は、すべて紙で運用されていた。申請者がWordやExcelで作成した書類を印刷・押印し、共有ボックスに置いて持ち回る方式のため、決裁者の人数が多い案件ほどリードタイムが伸びていった。決裁には最短でも2週間、長い場合は約1か月を要し、急ぎの案件では申請者自身が書類を抱えて各決裁者を回ることもあった。

【課題②】進捗の不透明さと確認の手間

紙の持ち回りでは、書類が今どの段階にあるのかを把握できなかった。進捗の確認は担当者間で個別に行っており、申請者などの担当者が決裁者に一件ずつ状況を尋ねる必要があった。確認のための連絡が積み重なり、担当者・決裁者の双方にとって負担となっていた。

【課題③】紙の作成・保存にかかる負担

課題は決裁スピードや可視化だけにとどまらなかった。決裁が完了した書類は紙のまま各部署で保存しており、書類が増えるほど保管場所の確保が必要になっていた。ペーパーレス化の観点からも、紙での作成・保存に依存した運用そのものの見直しが求められていた。

【選定/導入】既存の書式と運用の再現に注力 実際の画面を見ながらのデモ体験が決裁者の意思決定を後押し

製品選定で同大学が最も重視したのは、これまで紙の伺い書で行ってきた書式と運用を、できるだけそのまま再現できることだった。総務課が業務面を主管し、ICT統括室がシステム面を支援する二部署体制で複数の製品を比較検討。次の条件を満たすシステムとして、X-point Cloudを選定した。

① 既存フォーマットの再現(最大の決め手) 従来の伺い書に最も近い書式を作成でき、承認後は押印された状態が画面に表示される。既存の様式をそのまま引き継げる点が決め手となった。

② 求める3つの機能要件を充足

「承認時の自動押印」「段階的な決裁ルートの設定」「決裁状況の可視化」という必須条件をすべて満たしていた。

③ シンプルな操作性とコスト感

導入前に検証用のデモ環境上でフォーマットの再現性や操作性を見てもらったところ、申請・承認の方法がシンプルで分かりやすいと好評。
コスト面も見合っていた。
※横にスワイプしてください。

導入の上申にあたっては、紙の伺い書のイメージが強い上長層に、電子化後の運用イメージが伝わりにくいという障壁があった。そこで担当者は各部署に出向き、伺い書の件数や決裁の運用スピードといった学内の実態を調査・資料化。あわせて既存テンプレートを用いたデモを行い、特に「承認時の自動押印」「段階的な決裁ルートの設定」「決裁状況の可視化」の3点で本システムが適していると判断され、承認を得た。

担当者は当時をこう振り返る。
「口頭や資料だけでは伝わりません。決裁者に実際の画面を見てもらい、押印がしっかり印字されるところまで体験してもらえたことが、納得感につながりました。」(総務課 ご担当者様)

【活用/効果】予算稟議から調査依頼対応まで、紙の決裁をまるごとX-point Cloudへ ID管理基盤Exticと連携し、利用者・組織情報の二重管理を解消

現在、同大学では、21部署・120名(事務職員および決裁者である教員)がX-point Cloudを利用している。具体的な活用は以下のとおり。

活用詳細① ── 稟議・決裁業務のデジタル化

予算稟議・予算執行・購入や契約の可否といった稟議書を中心に、これまで紙で行っていた決裁業務をシステム上で運用。文部科学省などからの調査依頼への対応にも活用している。業務フローは「起案 → 決裁 → 決裁完了 → 各課で保存管理」という流れで、これまで各部署が個別に紙で回していた決裁が、一元的に進められるようになった。

▲ X-point Cloud上で電子化した伺い申請書のイメージ。押印のイメージをそのまま画面上で再現できる

運用導入にあたって工夫したのが、承認ルートの設計である。当初は予算金額に応じて決裁者が変わる自動ルートを6種類ほど構築したが、案件内容によって図書館課長や学生課長など付随する部署を加える必要があり、「自動分岐に落とし込みにくい」ことが判明。そこで、申請者が承認者を指定する未定義(フリー)ルートへ切り替えた。決裁者が部署横断でフラットに並ぶことの多い大学組織では、自動分岐よりも柔軟なフリールートのほうが運用・メンテナンスの両面で適しているという、大学ならではの判断であった。

この点について藤田氏は次のように説明する。
「民間企業のようなピラミッド型なら自動分岐が楽ですが、大学は組織がフラットで合いません
でした。最終的にフリールートにしましたが、それでも紙のころよりはるかに楽です。」(藤田氏)

活用詳細② ── Extic連携によるシングルサインオンと自動プロビジョニング

同大学では、エクスジェン・ネットワークス社のID管理基盤「Extic」をX-point Cloudと連携させている。利用者はExticを介したシングルサインオンでX-point Cloudにログインでき、アカウント管理はExtic側に集約。Exticに利用者情報を登録すると、その所属や役職を含めてX-point Cloud側へリアルタイムに反映される。たとえば「総務課に新任者が入った」と登録すれば、ワークフロー側のユーザーも自動で作成される仕組みだ。

・Exticに人事情報を登録・更新すると、所属・役職を含めてX-point Cloudのアカウントへ自動で反映される。
・ 利用者はExtic経由のシングルサインオンでログイン。

▲ ExticとX-point Cloudの連携イメージ(SSO・アカウント情報の自動反映)

これにより、ワークフローとID基盤それぞれを個別に更新する二重管理から解放された。

この活用における効果について、担当者は次のように話す。
「Exticを更新すればX-point Cloudにもリアルタイムで反映されます。両方を別々に管理する手間がなくなったのは大きいですね。」( ICT統括室 ご担当者様)

【導入効果】

紙と押印で行っていた稟議・決裁業務の全面的なデジタル化や、外部システムとの連携強化は、同大学にさまざまな効果をもたらしたという。

「決裁スピードが格段に早くなり、業務の効率が上がりました。今どこで決裁が止まっているのかが見えるので、該当の決裁者へ督促の連絡もできます。決裁漏れも少なくなりました。」(現場ユーザー様)

また、こうした効果は、同大学が掲げる「意思決定の迅速化」「大学のDX推進」「ペーパーレス化」という経営方針の実現にも直接寄与しているという。

定量的な効果:
・決裁リードタイムを「2週間〜1か月」から「1日〜1週間」へ短縮
・個別の進捗確認のための連絡がほぼ不要に
・ID・組織情報の二重管理を解消し、更新作業を一本化
・21部署・120名(事務職員および決裁者である教員)が利用

定性的な効果:
・申請の滞留箇所が可視化され、滞っている決裁者へ督促の連絡もできる
・押印イメージの再現により、現場が抵抗感なく電子決裁へ移行
・決裁漏れが減少し、決裁完了後は各課で電子的に保存・管理
・決裁スピードの向上により、後続の業務処理スピードも向上

今後の展望

同大学は今後も各部署へのヒアリングを重ね、X-point Cloudで扱える決裁書・申請書の範囲をさらに広げていく方針だ。学内全体で積極的に活用してもらうことで、さらなる業務効率化につなげていく。あわせて、付属の高校・幼稚園への展開も検討している。

お客様の声

学校法人 熊本学園
ICT統括室 藤田 大亮様
「一度便利さを実感すると、現場は自然に動きます。今後も対象を広げ、学内全体の業務効率化につなげていきたいですね。」

お客様プロフィール

学校名 学校法人 熊本学園
本社所在地 熊本県熊本市中央区大江2-5-1
創立 1942(昭和17)年
教職員数 301名
事業内容 学校教育事業
URL https://www.inc-s.kumagaku.ac.jp/outline

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