AgileWorks

株式会社ソリトンシステムズのワークフローシステム導入事例

東証プライムの内部統制をクリアし年間1万2,000件超の申請を支える、150パターンの承認ルート構築とSoliton OneGate連携による厳格な認証体制の実装

株式会社ソリトンシステムズは、東京都新宿区に本社を置く1979年創業の「ものづくり」「独創」にこだわる独立系ITメーカーで、東証プライム市場に上場している。上場企業として求められる厳格な内部統制・監査体制のもと、同社の情報システム部は2007年からワークフロー製品「X-point(エクスポイント)」(パッケージ版)を導入し、社内の申請・承認業務を電子化してきた。利用の拡大に伴い、1つのフォームに部署・勘定科目・金額の組み合わせで最大150パターンもの承認ルートが集約される構造となったが、X-point(パッケージ版)のサポート終了を機に「AgileWorks(アジャイルワークス)」へ移行。承認者を手動で追加できない設計を維持したまま、複雑な分岐ロジックをノンカスタマイズのFlowEditorだけで実装し、内部統制・監査の要件をクリアし続けている。現在は最大約700名が、年間1万2,000件超の申請にAgileWorksを利用している。

課題・背景

  • 1フォームに部署×勘定科目×金額の掛け合わせで最大150パターンの承認ルートが集約され、非常に複雑だった
  • 150パターンにおよぶ分岐ルートの中から、修正したいルートを探し出すには相応の手間がかかっていた
  • 承認ルートの設計図をExcelで別管理しており、実際の設定内容との突き合わせに手間がかかっていた
  • 組織変更のたびに承認ルートへ人事異動を反映する必要があり、丸1日程度システムを止めていた

業務効果

  • 承認フローの設定がFlowEditorにより視覚的になり、社内ルールに沿って列を揃えることで一目で構造を把握できるように
  • 承認者を手動で追加させない設計を、ノンカスタマイズのまま維持し、内部統制・監査要件をクリア
  • 帳票(フォーム)のデザインを変更前から大きく変えない工夫により、切替後の問い合わせはほとんどなかった
  • Soliton OneGateとのSSO連携で、セキュリティレベルをさらに強化

多くの広告・情報通信業でAgileWorksをご活用いただいています。:

MEETUP開催レポート(ユーザー会)

【経緯/課題】紙と押印から電子化へ、そして複雑化する承認ルートへの対応

情報システム部は、社内のイントラシステムやPC環境の構築・運用に加え、セキュリティ管理までを担う部門。以前は紙で回していた社内の承認業務をデジタル化するため、2007年からワークフロー製品「X-point」(パッケージ版)を導入し、約19年にわたって全社の申請・承認基盤として利用してきた。
申請者や承認者の管理負担を抑えるため、部署・勘定科目・金額といった複数の条件を掛け合わせて自動的に承認ルートを判定する仕組みを構築していたが、この設計により、1つのフォームの内部に最大150パターンもの分岐ルートが集約される、非常に複雑な構造になっていた。

【課題①】承認ルートの複雑化とメンテナンス負荷

部署×勘定科目×金額の組み合わせにより、1フォームに最大150パターンの分岐ルートが1本のフローへ集約。ルートの新規作成・修正のたびに、担当者には相応の負荷がかかっていた。

【課題②】大量の分岐ルートからの検索・特定の手間

150パターンにおよぶ分岐ルートの中から、修正したいルートを探し出すには相応の手間がかかり、管理担当者のスキルに運用が依存しがちだった。

【課題③】組織変更のたびに発生するシステム停止

人事異動を承認ルートへ反映する作業のため、組織変更のたびにシステムを丸1日程度停止する必要があり、業務への影響が避けられなかった。
こうした状況の中、X-point(パッケージ版)のサポート終了(EOS)を機に、後継システムの選定が課題となった。

▲ FlowEditorで設定している実際の画面を拝見。1フォームに150パターンの分岐ルートが視覚的に整理されている

【選定/導入】決め手は「柔軟な承認ルート設計」と「不正防止の統制」

後継システムの検討にあたっては、X-point Cloud(エクスポイントクラウド)のほか、Microsoft 365に備わる汎用的な承認機能なども候補に挙がった。総務・情報システムの両面から複数の製品を比較検討し、次の条件を満たすシステムとして、AgileWorksを選定した。なお、決め手となったポイントは以下の3点。

① 柔軟な承認ルート設計(最大の決め手) 視覚的なFlowEditorで、部署・勘定科目・金額を組み合わせた複雑な承認ルートを、追加のカスタマイズなしで安全に設計・メンテナンスできる点が決め手となった。
② 内部統制・監査要件を標準機能でクリア 東証プライム上場企業として求められる厳格な内部統制のもと、申請者や承認の初回操作者が次の承認者を任意に選べない設計を徹底。ノンカスタマイズのFlowEditorのままこの統制を維持できる点を重視した。
③ コストとメンテナンス性 X-point Cloudとも比較したが、費用面に加えて視覚的にルートを設計できるメンテナンス性の高さから、AgileWorksの採用を決定した。
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最大の決め手である「柔軟な承認ルート設計」を実現するFlowEditorについて、情報システム部システム運用グループ部長中村克久氏は「視覚的にアイコンで見えるので、この途中で抜けているのはなぜだっけ、というのがすぐに分かるようになりました」とコメントする。

また、移行にあたって同社が特にこだわったのが画面の配色だった。X-pointの基調色だったオレンジに、AgileWorksの画面上部の帯をあえて合わせることで、ブランドカラーが変わることへの現場の抵抗感を排除。ボタン配置だけでなく帳票(フォーム)のデザイン自体も変更前から大きく変えないよう配慮した結果、切替後の問い合わせはほとんどなかったという。

【活用/効果】Soliton OneGateとの連携により、年間1万2,000件超の申請・承認業務を支えるワークフロー基盤のセキュリティ向上を実現

同社における、AgileWorksの現在の活用と効果は下記の通り。

活用詳細① ── 社内申請・購買・リリース判定の実務運用

現在、AgileWorksは最大約700名が利用し、年間の申請件数はグロスで1万2,000件を超える。フォーム数は約70〜75種類で、月1回以上稼働しているものだけでも約60種類にのぼる。また、Soliton OneGateによるクライアント証明書ベースの多要素認証(MFA)をAgileWorksへ適用し、利用者の利便性を維持したまま本人確認を強化。年間1万2,000件超の申請・承認業務を支えるワークフロー基盤のセキュリティ向上を実現。

・社内システム変更依頼書:部門構成(一般社員・グループマネージャー・部長・本部長)を部門コードで判定し、部長不在の部門は自動でグループマネージャー承認をスキップする分岐ロジックを実装
・仕入先マスター登録申請:ERPへの仕入先マスタ登録と連動。購買部門・情報システム部門など複数部門のチェックを経ないと発注できない統制を構築
・製品リリース判定申請:クラウドサービス・アプライアンス製品のリリース可否を判定。2025年実績で年間114件のリリースがこの仕組みで決裁
・予算申請・購入申請:支出前の伺い申請と、支払い時にERPへ添付する証跡としての活用を使い分け

特に申請件数の多い上位3フォーム

なお、2025年実績の年間申請件数をもとにすると、上位3フォームは次のとおり。

1位 資産の移管・返却・廃棄申請(年間約1,950件) PCなど保有資産の移管・返却・廃棄を、各部門の管理者が申請。年1回の資産廃棄のタイミングに加え、機器の入れ替えなどでも随時発生する
2位 予算申請(年間約1,700件) 「これだけの金額を使いたい」という事前の伺い申請。ソフトウェア購入や外注費、出展費用など用途は多岐にわたる
3位 社内ITシステムの利用に関する申請書(年間約800件) 共有フォルダのアクセス権限付与など、情報システム部門への作業依頼を集約したフォーム
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▲ AgileWorks上で運用されている実際の申請フォームのイメージ「資産申請書」

AgileWorks上で運用されている実際の申請フォームのイメージ 「予算申請書」

AgileWorks上で運用されている実際の申請フォームのイメージ「社内ITシステム利用に関する申請書」

AgileWorks上で運用されている実際の申請フォームのイメージ「リリース判定承認申請書」

活用詳細② ── Soliton OneGateとの連携によるセキュアなSSO

同社は、自社の国産IDaaS「Soliton OneGate」とAgileWorksをSAML連携させている。Soliton OneGateは、デジタル証明書による多要素認証(MFA)やシングルサインオン(SSO)を、クラウドサービスや社内システムに適用できる認証サービスであり、社内ポータル(Garoon)からのリンクを経由してSoliton OneGateのログイン画面に遷移し、認証後にAgileWorksへアクセスする構成をとっている。ID・パスワードだけに依存せず、デジタル証明書を活用して、情報資産へのアクセスを信頼できるユーザーとデバイスに限定できる点が特長であり、さらに、社内ネットワークからのみアクセス可能な構成と組み合わせることで、利用者の利便性を損なわずに、申請・承認基盤であるAgileWorksの認証セキュリティを高めている。

Soliton OneGateとAgileWorksの連携イメージ(SAML連携によるSSO)

導入効果のまとめ:東証プライム上場企業の内部統制を、ノンカスタマイズのFlowEditorで支える

部署・勘定科目・金額を組み合わせた複雑な承認ルートを、追加のカスタマイズを行うことなくFlowEditorだけで実装し、承認者を手動で追加させない設計を維持したまま可読性を高めたことは、上場企業として求められる内部統制・監査対応の面でも、同社にさまざまな効果をもたらした。

定量的な効果
・年間申請件数:グロスで1万2,000件超
・アクティブフォーム数:約70〜75種類(月1回以上稼働は約60種類)
・製品リリース判定:2025年実績で年間114件を決裁
・移行時の問い合わせ:切替後もほとんど問い合わせなし
定性的な効果
・承認ルートが視覚的に把握できるようになり、複雑な組織構造でも構造上の見落としに気づきやすくなった
・承認者を任意に選べない設計を、ノンカスタマイズのFlowEditorのまま維持し、内部統制・監査要件を継続的にクリア
・配色や操作性を維持した移行により、現場が抵抗感なくスムーズに新システムへ移行
・Soliton OneGateとのSAML連携により、デジタル証明書を活用した多要素認証(MFA)とシングルサインオン(SSO)をAgileWorksに適用し、利便性と認証セキュリティを両立

【今後の展望】

AgileWorksへの移行から間もない同社は、今後、現在構築中のステージング環境を活用した本番リリース前のフォーム検証や、レポーティング機能を使った決裁リードタイムの可視化・差し戻し頻度の分析など、活用の幅を広げていく方針だ。併せて、組織・部門の「予約(未来予約)」機能の活用も進め、人事異動のタイミングでもシステムを止めずに運用ルートを切り替えられる体制を目指す。

お客様の声

株式会社ソリトンシステムズ
情報システム部 システム運用グループ 部長
中村 克久様
「視覚的に承認ルートが見えるので、複雑な職務規定やガバナンス要件も、間違いなくAgileWorksで実現できると思います。また、X-pointからAgileWorksへの切り替えを検討している方には、そんなに心配しなくていいよ、とお伝えしたいです。実際、切り替え後の問い合わせはほとんどありませんでした。」

お客様プロフィール

会社名 株式会社ソリトンシステムズ
本社所在地 東京都新宿区新宿2-4-3
設立 1979年3月1日
従業員数 655名(ソリトングループ連結、2025年12月現在)
事業内容 ITセキュリティ事業、映像コミュニケーション事業、Eco 新規事業開発
URL https://www.soliton.co.jp/

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