X-point Cloud

株式会社日進製作所 のワークフローシステム導入事例

数々のユニークな施策でシステムの全社展開を実現
約650万円/年の経費削減に成功

京都府京丹後市に本拠を置く、自動車部品・工作機械メーカーの株式会社日進製作所(以下、日進製作所)は、複数拠点間をまたぐ、紙の申請書による申請業務を改善するため、X-point Cloud(エクスポイントクラウド)を導入。
「システムの名称を募集して、独自の名前を付ける」「新たな申請書の作成を依頼するためのフォームを作成する」など、ユニークな展開施策を複数実施し、システムの全社展開を実現した。これにより、同社では約650万円/年の経費削減が実現しているほか、申請業務の適正化や内部統制の強化が進んでいる。

課題・背景

  • 複数拠点をまたぐ申請業務が業務効率化を阻害
  • 既存の申請業務のフローが社内規定と乖離
  • リリース後のシステムの定着に懸念

業務効果

  • ペーパーレス化が実現し、約650万円/年の経費を削減
  • 適正な申請業務が整備され、内部統制の強化が加速
  • 各種展開施策により、システムの全社展開が実現

【経緯/選定】複数拠点をまたぐ申請が業務効率化のボトルネックに 内部統制強化のためにもワークフローシステムが必要だった

1946(昭和21)年にミシン部品の製造事業を開始し、「滑らかさ」を基軸にした数々の事業を展開してきた日進製作所。
現在は自動車部品などを製造する機能製品事業と工作機械などを製造する生産システム事業を主軸事業としている。機能製品事業では、エンジン部品やトラン
スミッション部品を製造し、長年にわたり国内大手自動車・二輪車メーカーのTier1サプライヤーとして活躍。さらに、生産システム事業では、円筒の内面を
研削する「ホーニング盤」を提供し、同製品の市場を牽引する地位を築いている。また、近年ではインダストリアルIoTの分野にも参入。産業制御システム
「SCADA」の導入・運用支援サービスを提供する「サガネ係長のIoT」などをスタートし、インダストリー4.0時代に対応した事業展開を進めている。
「創立の理念」である「新しい事業で豊かな地域づくりに貢献」のとおり、日夜、変化を続ける日進製作所だが、その姿勢は社内環境や業務のあり方でも一貫
している。同社は2020年6月にX-point Cloudを導入し、従来、紙の申請書で行っていた申請業務をデジタル化。無駄の多かった業務スタイルを刷新し、効率
的な意思決定の体制を築いた。

では、同社がX-point Cloudを導入したきっかけは何だったのか。情報システム課の井上絵磨氏は「複数拠点をまたがる申請業務が数多くの非効率を生んでい
ました
」と振り返る。

「当社は京都に3カ所、兵庫に1カ所の生産拠点があり、東京と大阪、名古屋に営業所があります。以前は、これらの拠点とも紙の申請書でやり取りしていた
ため、業務の停滞を招くことも少なくありませんでした。例えば、本社部署の承認が必要な申請などは、遠隔の工場や営業所から、申請書を社内便で郵送しな
ければならず、どうしても承認までに時間がかかってしまいます。私自身もPCの利用申請などを受ける立場でしたが、遠隔拠点からの申請には長い時間がかか
るため、急を要する場合にはメールで先に承認をしてから、事後に紙の申請書を受け付けることもありました。このフローは内部統制の面でも望ましくない
め、いち早く改善が必要でした」(井上氏)。

また、これに併せて、日進製作所では「申請業務の適正化」も求められていた。紙の申請書による申請業務では、承認フローや記載内容を厳密に統制するのは
むずかしく、遠隔拠点などでは社内規定と乖離した独自の運用が生まれるリスクがあった。そうしたリスクを低減するためにも申請業務のデジタル化が望まれ
ていた。

【選定/導入】X-point Cloudの「柔軟性」を評価し、導入を決定 独自の愛称を付けるなどして、システムの定着を促進

申請業務にまつわる課題の解消を目指し、日進製作所は一部の申請業務をデジタル化するアプリケーションを自社で開発。社内に展開し、各部署から好評を得たことを機に、全社的にワークフローシステムを導入することになった。

ワークフローシステムの選定にあたっては、2製品で比較検討を実施し、結果、X-pointCloudが採用された。決め手になったのはX-point Cloudのシステムの柔軟性とわかりやすい操作性だ。X-point CloudはJavaScriptによる機能拡張が可能なため、幅広いユーザーニーズへの対応が期待できる。

その一方で、基本操作はシンプルでわかりやすいので、誰でも申請書の作成が可能だ。ワークフローシステムの導入には、申請書作成などの運用権限を各部署に委譲して申請業務運用を効率化していく狙いもあったため、誰でも使える操作性は理想的だった。

2020年3月、日進製作所はX-point Cloudの導入に向けて、導入プロジェクトを始動。プロジェクトには情報システム課とCSR課から6名を招聘し、システムの構築や申請書作成などを進めた。なお、導入プロジェクトでは外部ベンダーからの導入支援は受けていない。その理由についてCSR課の中村実紀氏は説明する。

「今回の導入は、申請業務のデジタル化だけではなく、既存の申請業務を見直すことも目的でした。そのため、導入にあたっては単に申請書をシステム上に乗
せるだけではなく、『この承認フローは社内規定に適しているのか』『この入力項目は無駄ではないのか』といった検討も必要になります。そこで、既存の申請業務に熟知した社内のメンバーだけで導入を進めることにしました」(中村氏)。

また、導入にあたって、日進製作所はユニークな各種施策を実施し、システム展開の円滑化を図っている。その一つがシステムのネーミングだ。プロジェクトチームは導入に並行して、システムの名称を募集、集まった名称をリストアップして社内投票を実施した。その結果、「申三郎(しんざぶろう)」が選出され、新システムの名称に決まった。

日進製作所は、比較的、社員の平均年齢が高く、ワークフローシステムに馴染みのないユーザーも少なくない。そのため、システムを定着させるために、愛称やキャラクターを用いて、ユーザーに親しみを持たせるのが有効だった。さらに、日進製作所はシステム展開に併せて、「新規フォーム作成依頼書」を公開している。

これは各部署が主管する申請書のフォームの作成や修正、廃止を情報システム課に依頼するための申請書だ。この申請書をX-pointCloudの提出画面に掲載することで、各部署が既存の申請業務を自主的にデジタル化するよう促した。こうした取り組みは次第に効果を発揮し、X-point Cloudの定着を推し進めていった。

X-point Cloudに「申三郎」という名称を付けてシステムを リリース。申請の「申」にちなんで、猿のキャラクターを採用 した。

【活用/効果】X-point Cloudによる年間の経費削減効果は約650万円 既存の申請業務の見直しで、内部統制強化も実現

現在、日進製作所では業務内でPCを利用する約700名の社員がX-point Cloudを利用している。申請書数は32種類。稟議書のほか、業務系や経費系など幅広い範囲の申請書がX-point Cloudでデジタル化された。これまでの総申請数は1万件以上にのぼり、日常的に利用されるシステムとして定着している。

これによる導入効果は多大だ。同社の試算によれば、申請・承認業務の効率化による経費削減効果は約540万円/年。さらに、これに申請業務に付随していた承認の進捗確認や承認者への催促などの削減効果を加えると、経費削減は約650万円/年にのぼる。

また、X-point Cloudにより内部統制の強化も実現した。その状況について、中村氏は説明する。

「導入にあたって、申請業務の状況を精査したところ、社内規定上は承認を受ける必要のない人物に申請書が回付されていたり、申請書に不要な項目が盛り込
まれていたりと、不備がいくつか見つかりました。今回の導入では、それらの不備を改善し、既存の申請業務を適正な形に見直すこともできました。こうした取り組みは、監査リスクの低減にもつながっており、大変有意義だったと思います」(中村氏)。

さらに、当初の狙いであった効率的なシステム運用も実現。現在、日進製作所では情報システム課以外の一部部署で申請書作成を行っており、運用権限の分散が進んでいる。今後は、この動きをさらに加速させ、各部署が自発的に申請業務をデジタル化できる体制を目指すという。

X-point Cloudの導入により削減された申請・承認業務時間を金額換算すると約540万円/年。
これに付随 業務の削減効果などを含めると、経費削減効果は約650万円/年にのぼる。

【活用のポイント】「導入に併せて業務改善を行うこと」が有効 X-point Cloudを「業務改善のきっかけ」と捉える

X-point Cloudの有効的な活用方法について尋ねると、井上氏は「導入と同時に業務改善も行うこと」と回答。X-point Cloudの導入を「業務改善のきっかけ」と捉えることで、さらに大きな導入効果が得られると答えた。

「当社のように歴史の長い会社は、古い体制のまま業務が固まってしまっているケースが往々にしてあります。しかも、その業務が始まった当時の社員はすでに退職しており、『なぜこの業務が必要だったのか』を誰もわからないといったことも珍しくありません。しかし、その一方で、既存の業務を見直して、効率的な形に整理し直す機会はそれほど多くありません。そうした業務の歪みを正すうえで、X-point Cloudは重要な役割を果たしてくれると思います。業務改善は必然的に各部署の社員を巻き込むことになりますし、社内のデジタル化への意識を醸成するうえでも有効です。導入の際には、ぜひ既存業務の見直しと業務改善をお勧めします」(井上氏)。

ユニークなシステム展開と着実な業務改善を通じて、年間600万円を超える経費削減を実現した日進製作所。外部ベンダーの導入支援を受けず、これだけの成
果を残したことは注目に値する。DXの実践には自社の業務理解と草の根的なデジタル化の活動が欠かせないことを、改めて気付かされる事例と言えるだろう。

お客様の声

株式会社 日進製作所
経営管理部 情報システム課
主任 井上 絵磨 様
「標準機能が非常に便利ですし、 カスタマイズが必要になった場合 でもJavaScriptによる機能拡張 ができる点が気に入りました」

株式会社 日進製作所
国際戦略部 CSR課
サステナビリティ係
係長 中村 実紀 様
「システムの定着を進めるうえでは、 社員の当事者意識をいかに高め るかが重要です。当社でいえば、 各部門で申請業務のデジタル化 を推進できるようにしたことが ポイントでした」

お客様プロフィール

会社名 株式会社日進製作所
住所(本社) 〒627-0037
京都府京丹後市峰山町千歳22番地
創業 1946(昭和21)年9月
従業員数 854名(グループ会社計:3331名)
事業内容 機能製品事業(量産部品、試作部品)、生産システム事業
URL https://www.nissin-mfg.co.jp/

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