ニシハラ理工株式会社のワークフローシステム導入事例
X-pointの充実した機能を活用し、遠隔拠点との「時差」を解消
設備投資など重要事項を迅速に意思決定できる体制を確立
東京都に本社を置き、半導体や電子部品のめっき加工事業を手がけるニシハラ理工株式会社は、紙の帳票に起因する意思決定の遅れなどを解消するため、
X-point(エクスポイント)を導入。各種機能を柔軟に使いこなし、150種類以上の紙の帳票をペーパーレス化した。
これにより、同社は意思決定の迅速化を実現するとともに、手作業による入力や帳票の保管など、アナログな業務を大幅に削減した。
課題・背景
- 遠隔拠点を含めたすべての拠点で申請業務に紙の帳票を利用
- 佐賀工場からの申請には2週間を要するなど意思決定が遅滞
- 入力作業や紙の帳票の保管など、アナログな業務が数多く残存
業務効果
- 150種類以上の紙の帳票をペーパーレス化
- 設備投資を速やかに決定できるなど、意思決定が迅速化
- 各種機能を使いこなし、アナログな業務を大幅に効率化
【経緯/課題】遠隔拠点とのリードタイムは2週間以上 紙の帳票が迅速な意思決定を阻害していた
東京都武蔵村山市に本社を置き、埼玉県入間市や佐賀県三養基郡に工場などを展開するニシハラ理工。1951年に創業し、半導体や電子部品向けのめっき加工
を中心に手がけている。近年では、スマートフォンや自動運転車、産業用ロボットなど、次世代を担う先端的なプロダクトにも部品を供給。歴史のなかで築
き上げた技術や、生産体制の構築を支援するプロセスサポートエンジニアリング(PSE)のサービスを通じて、国内外のものづくりに貢献している。
長年にわたって蓄積した技術やノウハウが強みのニシハラ理工。しかし、そうした歴史の深さが、ときに課題に転じることもある。同社は2011年からX-point
を導入し、申請業務のデジタル化を開始したが、それまでは旧来的なアナログな業務が数多く残存していた。その状況について、管理本部システム管理課課長
の金山友樹氏は振り返る。
「X-pointの導入以前、当社ではすべての申請業務に紙の帳票を用いていました。比較的簡易な報告書から数千万円を要する設備投資の稟議書まで、すべての
申請書を紙の帳票で作成しており、社内では膨大な書類が行き交っていました。特に、稟議書は説明資料なども添付するため、一部が数百ページにわたること
もあります。こうした大量の書類を回付、承認、回収、保管するのにかかる手間は少なくありません。さらに、ボトルネックになっていたのが遠隔拠点からの
申請です。当社では佐賀工場と本社の間で週一回の社内便を運用しているのですが、この社内便で申請書をやり取りしていたため、佐賀工場の申請を承認する
には、2週間以上の期間を要しました。この『時差』は本社と佐賀工場のコミュニケーションを阻害しており、意思決定を遅らせる要因になっていました」
(金山氏)。
こうした状況を課題視したニシハラ理工の経営陣は、申請業務のペーパーレス化を決定。複数のワークフローシステムを比較検討し、導入に向けて動き出した。
【選定/導入】保守性の高さやシステムの柔軟性を評価し、X-pointを導入 申請書の「本質」をとらえた導入がシステムの全社展開を後押し
比較検討にあたって、ニシハラ理工が重視したのは「保守性の高さ」だった。当時、同社には情報システムの専任部署が設けられておらず、システムの保守
に捻出できるリソースは限られていた。そのため、限られた人員でもシステムを運用できる保守性の高さが欠かせなかった。さらに、「承認ルートの柔軟性」
も要件の一つだった。ニシハラ理工には、申請者の職位によって承認権者が変動するなど、複雑な承認ルートの申請書が複数存在している。例えば、「休暇
願」の承認者は「申請者の二つ上の職位の者」。そのため、申請者が一般社員か管理職かによって、承認先が異なる。こうした複雑な状況に対応するには、柔
軟に承認ルートを設定できる機能が必要だった。
こうしたなかで、選定されたのがX-point。X-pointは、直感的に理解しやすいUIで申請書の作成やマスタメンテナンスを行えるほか、自動条件分岐や承認者指定など、柔軟に承認ルートを設定できる機能も備えていた。
導入を決めたニシハラ理工は、金山氏を中心にシステムの構築に着手する。既存の申請書に優先順位を設定し、情報システム系や人事系など、より多くの社員が利用する紙の帳票からデジタル化を開始。さらに、X-pointへの移行にあたって申請書の見直しも行った。この工程は導入にあたって必要不可欠な取り組みだったと金山氏は話す。
「X-pointに移行するために既存の申請書の承認ルートや記載項目を確認していると、『これは本当に必要なのか』と疑問を抱くものが少なくありませんでした。そこで、申請書を所管する担当部署などに確認しながら、内容を見直していったのですが、その過程でX-pointの導入には『本質の理解』が絶対に必要だと気付きました。その申請書が何を目的にしているのかという『本質』をとらえなければ、システム上で承認ルートや記載項目を設定するのは難しいです。また、仮にできたとしても、非常に効率の悪いシステムになってしまうでしょう。そのため、導入にあたっては、社内規定などと照らし合わせながら、申請書の目的や、その実現に必要な承認ルートや記載項目を見極めていきました」(金山氏)。
導入のコツを掴んだ金山氏は、X-pointの展開を着実に進めていく。社内で運用されているさまざまな紙の帳票を探索し、一つひとつ精査しながらX-pointに移
行する作業を続けた。その結果、ニシハラ理工はX-pointの全社展開に成功。当初の目的であったペーパーレス化を大幅に推進することができた。
【活用/効果】2週間以上を要していた遠隔拠点からの申請を即日で決裁可能に 書類制御などの機能を使いこなし、アナログな業務の見直しも実現
導入から10年以上が経過した現在、ニシハラ理工では150種類以上の申請書をX-pointで運用している。ユーザー数は200以上。パート従業員なども含むほぼすべての社員がX-pointを利用して申請業務を行っている。これにより、従来の課題であった意思決定の遅れは大幅に解消された。承認までに2週間以上を要していた佐賀工場からの申請は、早ければ即日で決裁可能になった。
また、ニシハラ理工には、顧客から新たな技術による加工や増産の要望がしばしば寄せられる。こうしたニーズに対応するには、解析機器の導入やラインの増設が必要だが、それには本社の経営陣による承認が欠かせない。X-pointの導入による意思決定の迅速化は、顧客ニーズに素早く対応し、事業拡大を加速するうえでも役立っている。
さらに、ニシハラ理工はX-pointの機能を使いこなし、従来のアナログな業務の見直しも図っている。その代表的な例が「目標管理シート」だ。この申請書について、管理本部システム管理課主任の小林美智子氏は解説する。
「目標管理シートは、社員が半期ごとの目標を記載して、その達成度を評価するための申請書です。従来、目標管理シートは紙の帳票だったことから運用上の課題が少なくありませんでした。具体的には、期初に目標を記載して上長の承認を受けたあと、社員本人が期末まで紙の帳票を保管していたため、紛失する社員が散見されました。また、期末には、上長が目標の達成度を評価してコメントを書き込むのですが、同じ書式内に人事評定も記載するため、社員本人にコメントをフィードバックできない状況でした。
こうした課題を解決するため、目標管理シートをX-pointに移行。目標と上長のコメントを記載する書式と、人事評定を記載する書式を分割し、関連書類機能で紐付けることにより、社員本人へのフィードバックと人事評定を両立しました。現在は、上長が評価のコメントを記載して申請書を承認すると、自動的に人事評定の画面が立ち上がる仕組みになっています。もちろん、申請書はX-point上で保管されるため、紛失などのリスクもなくなりました」(小林氏)。
そのほか、ニシハラ理工は、情報セキュリティに関するテストもX-pointに移行した。同社では年に一回、情報セキュリティに関する研修を実施し、その内容を定着させるためのテストを行っている。従来は、このテストを紙の帳票で配布していたが、回収や採点作業に費やされている手間は決して少なくなかった。
そこで、X-pointでテストを再現し、クエリ機能を活用して回答結果を自動採点する仕組みを構築。回収や採点作業に要する手間を削減した。このように、ニシハラ理工は申請業務以外にもX-pointを用い、旧来的なアナログな業務の見直しにも活用している。
社員の目標と上長のコメントを記載する書式と、人事評定を行う書式を分割し、関連書類機能で紐付けている。
従来は紙の帳票で行っていた情報セキュリティに関するテストをX-point上で再現。クエリ機能を活用し、回答結果を自動的に採点する仕組みを構築している。
【展望/製品への評価】今後はクラウド版「X-point Cloud」への移行を検討 充実したサポート体制が「運用の高度化」を促した
今後、ニシハラ理工は全社を挙げてクラウド化に取り組む方針だ。そのため、X-pointのクラウド化も視野に入れておりクラウド版の「X-point Cloud」への移
行を検討している。導入から10年以上が経過し、X-pointは同社を支える重要なツールになった。クラウド版への移行後も継続的にX-pointを利用する意向だ。
最後に、X-pointへの評価を尋ねると、小林氏は「充実したサポートがシステムの活用を進化させてくれました」と答えた。サポートサイトや定期的に開催さ
れるユーザーイベントが大いに役立ったのだという。
「以前、エイトレッド社が主催するユーザー情報交換会に参加したのですが、その際に他のユーザーから共有されるナレッジが非常に参考になっています。
また、サポートサイトも充実しており、ほとんどの疑問や悩み事は自己解決可能です。こうした充実したサポートが、当社の運用を支えたのは間違いありま
せん」(小林氏)
豊富な機能を使いこなし、ペーパーレス化を大幅に進めたニシハラ理工。その成功の裏には、システムのより深い活用を可能にする充実したサポート体制があった。
お客様の声
ニシハラ理工株式会社 管理本部 システム管理課 課長 金山 友樹 様「X-pointは当社のような業歴の長い企業におすすめです。長年の蓄積のなかで複雑化した申請 業務を、X-pointは柔軟にデジタル化してくれます」
ニシハラ理工株式会社 管理本部 システム管理課 主任 小林 美智子 様「運用担当者としては書類制御の機能を気に入っています。プログラミング不要で、申請書のなかにさまざまな仕組みを盛り込めるため、運用の高度化にとても貢献しています」
お客様プロフィール
| 会社名 | ニシハラ理工株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 〒208-0023 東京都武蔵村山市伊奈平2-1-1 |
| 創業 | 1951(昭和26)年8月20日 |
| 従業員数 | 191名 |
| 事業内容 | 半導体及び電子部品の製造及び生産装置の設計、製作 |
| URL | https://www.nishihararikoh.co.jp/ |




