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稟議が通る人の6つの共通点とは?稟議書が通らない原因と対策

稟議が通る人の6つの共通点とは?稟議書が通らない原因と対策

プロジェクトや企画で必要となる外注費、物品購入、経費や時間の利用においては、稟議という形で上層部や会社の事前決裁を得る必要があります。

稟議は通すことが目的ではなく、通った後の実行結果(会社にもたらす価値)の方が重要であることは言うまでもありませんが、どんなに良い企画であっても稟議が通らなければ前に進みません

そこで今回は、稟議が通りやすい人に共通する特徴と、稟議が通らない原因と対策についてご紹介していきます。

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稟議のデジタル化が経営にもたらす6つの効果

稟議のデジタル化が企業経営にどのようなメリットがあるのか解説します。

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稟議が通る人に共通する6つの特徴

稟議が通る人の共通点

稟議が通りやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。

まずは、稟議が通る人に共通する6つの特徴をご紹介します。

実績がある、信頼できる人

言うまでもないと思いますが、経営陣から見て「この人(またはその部門)はしっかりやってくれる」と信頼される人の稟議は、信頼が薄い人の稟議に比べて通りやすいことは間違いありません。

稟議の通し方以前に、普段の業務から信頼と実績を積み重ねていくことが、稟議をスムーズに通す一番の近道ではないでしょうか。

手段より目的!まとめ上手な人

ポイントが絞られずダラダラと書かれた稟議書は、承認者・決裁者がしらけてしまいます。

逆に淡白すぎる説明でも、起案内容の必要性が伝わりません。起案者は伝えているつもりでも、決裁者には伝わらない、耳に入らない。よくある話ですよね。

稟議が通りやすい人の特徴は、モノゴトをまとめるのが上手であること。「目的」と「手段」は異なるという話がありますが、まとめ上手な人は「目的」のポイントを明確にし、第三者目線で上手にまとめます。

稟議が通りにくい人は
「手段」ばかりの説明となり、木を見て森を見ずな印象を与えてしまったり、具体的な提案でなかったりします。

決裁者は、稟議を通した先の結果や目的に興味があることを忘れないようにしましょう!

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結論を先に伝えられる人

「まとめ上手」とも似ていますが、結論を先に伝えて、裏付けとなる各論を織り交ぜて説明できると、相手にスムーズに伝わり、説得力が高まります。

結論の伝え方としては、

  • A) 「将来こう良くなる」という改良型の結論
  • B) 今のままだと「こうなってしまう」という問題提起型の結論

の大きく2種類があります。

稟議の特性により、使い分けられると良いですが、営業支援システムの導入などでは、「A)の将来こう良くします。その裏付けとして以下の通りです」と、未来を先に伝えた方が効果的かもしれません。

セキュリティソフトの導入などでは、「B)のリスクや問題提起型の結論」を先に伝えた方が良い場合もあります。稟議のタイトルや説明の入り、プレゼンの入りはとても重要ですので、判断する側の立場に立ってシミュレーションすることが重要となります。

KPIなどを使い、数字として示せる人

効果や目標を漠然とした文言で説明するのではなく、数値で効果を示す方が説得力ある稟議となります。

たとえば、

「営業日報システムを導入し、昨対比20%アップの売上を作れる営業部に成長させます。
1ヶ月後には営業部の案件一覧を全社で見える化し、
2ヶ月後には各営業マンが日々の案件のフォロー状況を確実に報告・連絡・相談できる部隊にします。
そして3ヶ月後には上司などのフォローを通じて、案件数自体の10%アップ、案件受注率10%アップを目指します。
結果として、昨対比20%アップの売上を作れる営業部に成長させます。」

と、数字と時系列を示すことで、具体性が高まります。

KPIとは?

重要業績評価指標(じゅうようぎょうせきひょうかしひょう)。
目標達成の度合いを測るための指標のこと。
日々の業務などにおいて、数値で測ることができる目標を設定し、達成状況を定期観測していくもの。

根回し上手な人

稟議を上げるには相応の時間と労力がかかるので、上層部や関係者への根回しにより成功率を高めておくことが重要です。

上層部視点でのニーズや課題を日常的にメモしておいたり、さりげなく様子をうかがったり、それ以外の障害要因などにも目を配ったりした上で、関係者への事前調整と信頼集めをしておきましょう。

根回しというと政治的な響きに聞こえるかもしれませんが、稟議に限らずさまざまな調整ごとにおいて大切なことですよね。

本気度や熱意が伝わる人

何と言っても起案者本人の熱意が大切!プレゼンが少し失敗してしまっても、本気度が伝わればこの人に任せてみようと思うのが人間心理。人のせいにしたり、言い訳する人に仕事は任せられないですよね。口ばかり、途中で投げ出す人にも任せられません。

業者調整、根回し、資料作りなど下準備が多い稟議ですが、最後は本人の本気度をどれだけ伝えられるかにかかっているのではないでしょうか。

稟議書が通らない原因とその対策

稟議が通らない原因と対策

次は稟議書が通らない主な原因について見ていきましょう。対策についても紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

原因(1)情報の抜け漏れ

稟議書が通らない主な原因のひとつが、情報の抜け漏れです。

起案内容を検討するにあたって情報が不十分であれば、当然ながら稟議は通りません。

対策(1)必須5項目をチェック

承認者・決裁者は、主に以下の5項目をもとに承認可否を判断します。

  • 承認を求める案件の具体的な内容
  • 案件を実行する目的・背景
  • 案件の実行で発生するコスト
  • 案件を実行することで得られるリターン
  • 案件の実行で想定されるリスク

承認者・決裁者が起案内容を正確に判断できるよう、稟議書に上記5項目が含まれていることを確認しましょう。

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稟議書に必要な項目や書き方とは?目的別のフォーマットもご紹介!

原因(2)リターンについての記述が不十分

稟議書に必要な5項目のなかでも、リターンについての記述が不十分なケースは少なくありません。

承認者・決裁者に納得してもらうには、発生するコストに対して、相応以上のリターン・メリットがあることを示す必要があります。

対策(2)数字を交えてリターンを明示

稟議が通る人の共通点で挙げたように、具体的な数字を盛り込みつつ、実行することで得られるメリット・リターンをしっかりとアピールしましょう。

原因(3)リスクと対策が示されていない

リターンと同様、リスクについての記載が不十分で稟議が通らないケースもあります。

決裁者は、稟議を承認することで案件の責任を負うことになります。そのため、案件によって生じるリスクについて、決裁者は特に注意深くチェックするのです。

対策(3)リスクと対処法を示して懸念を払拭

決裁者が懸念するであろうリスクをあらかじめ想定し、その対処法について記載しておくことで、承認を得やすくなるでしょう。

原因(4)長文でまとまりのない文章

必要な項目が網羅されていても、長文でまとまりのない文章は稟議が通りにくくなります。

内容を事細かに伝えようとするあまり、一文が長くなってしまうこともあるでしょう。しかし、文章が長くなるほど主語と述語、そして修飾語と被修飾語の関係が複雑になり、内容が理解しにくくなります。

また、普段当たり前のように使っている専門用語は、承認者や決裁者にとって馴染みのない用語かもしれません。

対策(4)伝わる稟議書を書く3つのポイント

簡潔で伝わりやすい文章を書くために、以下のポイントを意識してみましょう。

  • 一文をできるだけ短くまとめる
    一文につき50~60文字程度に収まるよう意識することで、文章構造がシンプルになり、内容が伝わりやすくなります。
  • 専門用語は避け分かりやすい表現を使う
    専門用語は平易な言葉に置き換える、あるいは注釈を付けて補足するなどして、第三者が読んでも理解できる文章を心掛けましょう。
  • 箇条書き・ナンバリングを活用する
    箇条書きやナンバリングを使うことで重要なポイントを端的に伝えることができます。

対策(5)根回しを行っていない

事前に根回しを行わなかったことで、稟議書が通りにくくなるケースも考えられます。

なかには、根回しを面倒に思う人もいるかもしれません。しかし、根回しせずに稟議書を上げてしまうと、いきなり回ってきた稟議書に対して、承認者・決裁者は必要以上に警戒してしまうでしょう。

対策(5)面倒でも事前の根回しを

たとえ面倒に感じても、事前に根回しを行い、承認者・決裁者の耳に情報を入れておくことで、稟議書を上げた際に内容をスムーズに吟味してもらえるでしょう。

また、根回しの段階で指摘やアドバイスを貰うことができれば、それを反映した稟議書を作成することも可能です。

小さなコミュニケーションを行うことで、稟議書が通りやすくなり、差し戻しや詳細説明の手間を防げるのであれば、やらない手はないでしょう。

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電子化で稟議を効率化

稟議を通りやすくする方法の1つとして、過去の稟議を参考にするということが挙げられます。しかしながら、参考にしたい過去の稟議書をピンポイントで探し出すには結構時間や手間がかかってしまいますよね。

そこで、この作業を効率化するための鍵となるのが稟議の電子化です。ワークフローシステムを導入し、稟議を電子化することで、日付けや部署など項目で絞って検索をかけることが可能になるので、過去の稟議書を探すという作業が大幅に効率化されます。

また、稟議を上げるうえで必要な項目が予め設定されているので、どのような内容で作成すべきか悩む必要もなく、さらに、持ち回りによる決裁もなくなるため、稟議における負担がかなり軽減されるでしょう。

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ワークフローとは?意味や役割などの基礎知識を徹底解説!

稟議のデジタル化で業務効率化を実現した事例

帝京大学様

従来、紙の稟議書を持ち回り、上長から直接承認を得る形で決裁業務を行っていたという帝京大学様。決裁を完了するまでに、長いときは1カ月以上要するものもありました。そこで、紙の稟議書からの脱却を目的にワークフローシステムを導入することに。

導入後、稟議書がデジタル化されたことで、これまで遅延の原因となっていた決裁待ちの行列に並ぶ必要もなくなり、決裁業務にかかる期間を平均で5日まで短縮できるようになりました。

紙の稟議書からの脱却を果たし、決裁業務の大幅な改善を実現

帝京大学様 ワークフローシステム導入事例|株式会社エイトレッド

稟議は決して無駄ではない

根回しが必要だったり、細いきまりがあったり、せっかく手間ひまかけて作ったのに承認されない。稟議なんて無駄、やめてしまえばいいのにと考える人もいるかもしれません。

しかし、稟議とは、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」といった経営資源を取り扱うという点で、実は経営に密接に関係しています。稟議を円滑に行うことで、バックオフィスの強化や意思決定の迅速化など、企業に様々な効果をもたらします。

ですので、一度うまくいかなかったからといって向いていないなどと思わず、説得力ある人間とみなされるよう、常日頃からアンテナをはり、信頼ある仕事の積み重ねを行ないましょう。

そして何よりも会社の業績に貢献する意識が必要ですね。

稟議がなかなか通らないとお困りの方は、今回ご紹介したポイントも参考に稟議書作成に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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稟議のデジタル化が経営にもたらす6つの効果

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ワークフロー総研 編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。

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