AgileWorks

中間貯蔵・環境安全事業株式会社 のワークフローシステム導入事例

政府全額出資の特殊会社がAgileWorksで申請業務を電子化
高齢層のアナログ文化を刷新しデジタル時代へ導く

政府全額出資の特殊会社であり、全国5ヶ所でPCB廃棄物処理および中間貯蔵事業を手がける中間貯蔵・環境安全事業株式会社は、「行政のデジタル化」に伴う政府からの要請を受け、従来は紙の帳票で運用していた申請業務の電子化を決定。
AgileWorks(アジャイルワークス)を導入して、稟議書をはじめとした60種類以上の申請書を電子化した。

同社は平均年齢が60歳弱と年齢層が高く、アナログな文化も根強かったが、AgileWorksの各種機能が後押しとなりデジタルに親和的な組織文化も醸成されつつある。

課題・背景

  • 全国各地の拠点において紙の申請書を運用
  • 決裁までに約1週間を要し、意思決定が遅滞
  • 組織の年齢層が高く、アナログな文化が根強い

業務効果

  • 稟議書をはじめとした申請業務のデジタル化を実現
  • 決裁までの期間を3日ほどに短縮
  • システムの普及によるデジタル文化への移行

【経緯/課題】「行政のデジタル化」の流れを受け、申請業務のデジタル化を決定 承認権者以外への「回覧」やアナログな組織文化が課題に

JESCOは2003年に施行された「中間貯蔵・環境安全事業株式会社法」を根拠に設立された特殊会社。政府全額出資により運営され環境省が監督している。展開する事業は、PCB廃棄物処理事業と中間貯蔵事業の主に2つだ。PCB廃棄物処理事業では、かつて変圧器やコンデンサーなどの電気機器などに利用され、現在は製造・輸入が禁止されている化学物質のPCB(ポリ塩化ビフェニル)を、国の処理基本計画に従って無害化処理している。PCB廃棄物処理事業は2004年に開始され、全国5ヶ所の処理施設のうち現在までに3ヶ所で処理が終了した。他方、中間貯蔵事業では、福島県内の除染で発生した土壌などを最終処分するまでの間、中間貯蔵施設で管理・保管する等の事業を環境省の委託により手がけている。

環境安全に資する公益性の高い事業を手がけるJESCOだが、政府全額出資の特殊会社という位置付けもあり、国の政策から受ける影響は大きい。例えば、2020年には国の規制改革の一環である「書面規制・押印・対面規制の見直し」を受けて、従来は紙の帳票や印鑑の押印により実施していた業務を大幅にデジタル化した。いわゆる「行政のデジタル化」の流れを受け、既存の業務体制の刷新を図ったかたちだ。そのなかで、重要な役割を果たしたのがAgileWorksだった。従来、JESCOにおける申請業務はどのような状況にあったのか。管理部総務課課長の片桐有美氏は当時を振り返る。

「以前、当社では社内手続きにおいて、紙の申請書で稟議や経費精算、購買業務などの各種申請を運用していました。これにより生まれる業務の手間はかなりのものでした。承認時には紙の申請書を承認者に渡して押印で決裁を受けなければならず、出張などで不在の際には承認が滞ることも度々でした。また、申請者の側も出勤しなければ申請書を提出できないため、コロナ禍においても申請のためだけに出勤する社員がしばしばいました。さらに、今から考えると手間となっていたのが申請書の回覧です。当社では以前、申請書を承認権者でなくてもその内容に関連する役職者等に回覧する習慣がありました。そのため、最終的な決裁を受けるまでに数多くの部門を経なければいけず、承認までの期間を長期化させていました。実際に、以前はほとんどの申請書が承認までに1週間ほどを要していました」(片桐氏)。

業務に費やされる手間や承認に要する期間は、以前から同社において課題の一つだったという。しかし、JESCOは社員の平均年齢が50代後半と年齢層が高く、アナログな組織文化が根強くのこっており、既存の業務を刷新するのが難しい状況だった。

【選定/導入】「紙帳票のデザインが再現可能」を要件にシステムを比較 AgileWorksを選定し、段階的に申請書のデジタル化を推

そうしたなかで、前述の国による「行政のデジタル化」の方針が決まる。これを機会ととらえたJESCOは組織の文書管理を担う総務課を中心に、申請業務のデジタル化を進めることにした。早速、総務課は導入するシステムに求める要件を定義し、企画競争を実施した。その際、システムに求めた要件の一つが「紙の申請書のデザインを再現できること」だった。システムの導入にあたっては社内ユーザからの抵抗が予想されたため、可能な限り社員が既存の業務と違和感なく利用できる機能を求めた。さらに「申請書の閲覧を効率化できる機能」も要件に盛り込んだ。従来、承認までの期間を長期化させていた要因は、承認権者以外の者への申請書の回覧だった。これを何らかの手段で効率化する機能が欠かせなかった。その結果、AgileWorksの導入が決まる。AgileWorksを用いれば、ノーコードで申請書のフォームを作成できる。既存の紙の申請書のデザインを再現することも比較的容易だ。また、AgileWorksには承認権者以外にも申請書を回覧する「報告ステップ」の機能が備わっている。報告ステップはあくまでも報告を目的としているため、承認の流れを止めることなく申請書を指定のユーザに回覧することが可能だ。

さらに、システムの導入に携わった管理部総務課課長代理の小林正樹氏は、AgileWorksのメンテナンス性の高さに魅力を感じたと述べる。

「AgileWorksはノーコードで申請書のフォームや承認ルートを設定できるため、メンテナンスコストの低減が期待できました。メンテナンス性が低い製品の場合、ちょっとした改修でも外部のシステム会社に作業を依頼しなければいけません。そのため、できる限りメンテナンスは内製化したいと考えていたのですが、AgileWorksは操作も容易でシステム開発の経験がない私でもメンテナンスを担当できそうな点がとても魅力的でした」(小林氏)。

JESCOは、こうした特徴に加え、コスト面などを含めて総合的に複数の製品を検討し、AgileWorksが最も高い評価を得た。

2020年末、AgileWorksの導入を決めたJESCOはシステムの構築に着手する。申請書のフォーム作成は、ベンダーにあらかじめ作成してもらったひな形を参考に、小林氏が担当。稟議書、物品購入申請書など、比較的利用頻度の高い申請書から移行をはじめ、段階的にデジタル化を進める方針を採った。この方針は功を奏し、システムの定着は予想以上に円滑に進んでいった。小林氏は「スマートフォンやタブレットの利用と似ていて、使っていくうちに操作方法は自然と身に付いていくものです」と話す。事実、紙の申請書の業務に慣れ親しんでいた社員たちも、紙の申請書がAgileWorksに移行するにつれて段々とシステムの利用に習熟していったのだという。こうしてJESCOにおける申請業務のデジタル化は着々と進行していった。

■製品比較時の比較表
「紙の申請書のデザインを再現できること」「申請書の回覧 を効率化できる機能を備えている」などを要件に複数の 入札を比較。コスト面なども勘案し、AgileWorksを選定。

【活用/効果】約3年間の運用で60種類以上の申請書をデジタル化 申請スピードは2倍になり、回付や処理業務の手間は激減

現在、JESCOでは、約600名の社員がAgileWorksを使い、60種類以上の申請書を利用している。当初、4種類からスタートした申請書も、その後着実に数を増やし、紙の申請書で運用していた業務のほとんどがデジタル化された。運用開始から約3年間で累積の申請数は約45,000件にも達し、AgileWorksはJESCOの業務推進に欠かせないシステムとして確立した。

これによる導入効果も大きい。例えば、従来、1週間ほどかかっていた承認までの期間は3日ほどに短縮され、申請スピードは2倍近くに加速している。これは、報告ステップの活用などにより、申請書を回付するプロセスが効率化された成果だ。

また、申請書の処理や保管に要する手間も大幅に軽減された。申請書の持ち回りや決裁後の保管作業が不要になったほか、一部運用が複雑だった申請書についても手間なく扱えるようになっている。その一例が物品購入申請書だ。従来、物品購入申請書には、同一の書式内に物品の受領処理の欄も設けられていた。そのため、以前は、申請者が購入した物品を受領するまで、決裁後の物品購入申請書を保管しなければいけなかった。しかし、現在では、物品購入と物品受領の申請書が分割され、それぞれを関連書類機能で紐づけているため、以前のような保管作業は不要になっている。

そのほか、AgileWorksの導入は組織文化の変革にも寄与していると片桐氏は指摘する。

「当社は平均年齢が50代後半で、業種の特性上もデジタルと親和性がそれほど高いわけではありません。当初、国の政策を受けてデジタル化を進めることになった際も、まさに青天の霹靂といった感覚でした。そのため、AgileWorksの導入についても懸念がありましたが、充実した機能や操作性の高さが、根強かったアナログな組織文化を変革するきっかけを作ってくれました。実際に、今では社員が当たり前のようにAgileWorksを利用していますし、導入前後ではデジタル化への意識は大きく変化していると思います」(片桐氏)。

物品購入申請書のフォーム。以前は同一書式内に設けていた物品受領の 欄を分割し、両者を関連書類機能で紐づけている。

【製品への評価】組織改編の激しい社風にもフィットしやすい機能群が魅力 「先付けメンテナンス」などが組織運営を支える要に

AgileWorksへの評価を尋ねると、小林氏は「申請書や承認ルートに関する機能はもちろん、組織改編にも強いのが魅力です」と答えた。JESCOは事業の特性上、組織改編が頻繁に発生するが、その際には組織図の変更を予約できる「先付けメンテナンス」の機能などが役立っているという。

「当社が手がけている事業はすべて有期事業のため、事業の進展によって組織の改廃が発生します。実際に、近い将来、拠点の操業終了が予定されるなど、今後も組織改編は見込まれます。そうした組織の特性にフィットしやすい機能を備えているもAgileWorksの魅力ですね」(小林氏)。

私たちの社会になくてはならない環境安全を支えるJESCO。その組織運営になくてはならないツールとしてAgileWorksが重責を果たしている。

お客様の声

中間貯蔵・環境安全事業株式会社
管理部 総務課 課長
片桐 有美 様
「当社は国からの委託事業を手がけているため、文書管理のルールが厳格な業務も少なくありません 。そうしたルールにも適用可能な機能を備えているのが AgileWorksの利点です」

中間貯蔵・環境安全事業株式会社
管理部 総務課 課長代理
小林 正樹 様
「私は文系でシステム開発の経験はほとんどないのですが、AgileWorksをほぼ一人で運用できています。操作性やメンテナンス性の高さは申し分ありません」

お客様プロフィール

会社名 中間貯蔵・環境安全事業株式会社
本社所在地 〒105-0014
東京都港区芝1-7-17 住友不動産芝ビル3号館
設立 平成16年4月1日
従業員数 532名(令和6年3月31日現在)
事業内容 PCB廃棄物処理事業、中間貯蔵事業等
URL https://www.jesconet.co.jp/

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