AgileWorks

CTCシステムマネジメント株式会社のワークフローシステム導入事例

「AgileWorksファーストユーザー」として18年。グループ13社1万人の業務を支え、累計書類数は600万件へ。IT申請の「15分自動化」と「電子署名の厳格統制」を両立した、真の第2の基幹システム。

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)グループにおいて、ITシステムの運用・保守・構築を一元的に担うCTCシステムマネジメント株式会社(以下、CTCS)。同社は2008年、AgileWorks(アジャイルワークス)の「ファーストユーザー」として本システムを導入しました。
導入当初、わずか16種類だった電子帳票は18年の月日を経て312種類へと拡大し、グループ13社、登録ユーザー約10,000人が利用する共通ワークフロー基盤「e申請」として完全に定着しています。年間約450,000件の申請を処理し、まもなく累計書類管理番号が600万件に達しようとしているこのシステムは、もはや単なるワークフローの枠を超え、グループの「第2の基幹システム」としての重責を担っています。

【導入の背景・課題】

  • 経営統合によって異なる社内ルールを持つ組織が統合され、承認申請業務が煩雑化
  • IT申請が手作業であり、繁忙期には申請から完了まで1日以上を要するケースも
  • グループ各社からメールや電話で届く依頼が埋もれ、進捗管理が困難に

【導入の効果】

  • IT申請の承認完了から最短15分でアカウント発行等が自動完了する仕組みを構築し、「運用レス」を実現
  • 年間45万件の電子化により、膨大な紙代・保管コストを削減
  • 電子署名システム連携の独自制御により、社内承認前の契約締結を防止

経営統合とコロナ禍、そしてDXを先取りした「e申請」の確立

CTCグループのデジタル化の歩みは、2006年の経営統合による混乱を収拾することから始まりました。当時、異なる社内ルールが混在し、承認プロセスは極めて不透明な状態にありました。これを受け、2008年にAgileWorksを導入し、ブランド名「e申請」としてグループ共通のワークフロー基盤を確立しました。


当初の目的は紙の削減でしたが、運用の深化とともに課題は「サービス提供のスピード」へとシフトしました。特にIT企業として、開発環境やサーバー利用の申請が手作業であることは大きなボトルネックでした。繁忙期には管理者のリソースが枯渇し、申請から環境構築まで数日待たされることも珍しくありませんでした。
また、2020年のコロナ禍を契機に、「申請書を出すための出社」を完全にゼロにするべく、さらなるペーパーレス化と外部システム連携の高度化が強く求められるようになりました。

AgileWorks選定の決め手

大規模組織に不可欠な「スケーラビリティ」と、アドオンによる「業務自動化」を評価

製品選定では、1万人規模のユーザーが同時にアクセスしても耐えうるパフォーマンスと、組織改編に柔軟に対応できるメンテナンス性が決定打となりました。特に評価されたのが、Javaプログラムによるアドオンが可能な「Bricklet」と、外部システムとリアルタイム連携を実現する「ASB(AgileWorks Service Bus)」の存在です。


ソリューション推進第1部の小林進氏は、「自社の特殊な業務プロセスをシステムに合わせるのではなく、AgileWorksの柔軟性を活かして、業務そのものを自動化していく。この拡張性こそが、私たちが18年間使い続けている理由です」と語ります。導入プロセスでは、CTCが主幹部門としてグループ全体の方針を策定し、CTCSが高度な技術力をもって実装・運用を一挙に担うという強力な連携体制が構築されました。

【図1:申請者の利便性を最大化する「標準化デザイン」】
※300種類超の全帳票で共通化されたUI。上部に承認印、下部に作業完了印、最下部に注意事項という構成が固定されている。

導入後の効果(定量・定性)

1. BrickletとASBが実現する「IT利用申請の運用レス化」

CTCSの活用の核となっているのが、ITインフラ申請の自動化です。「ファイルサーバー利用申請書」などが承認されると、アドオンプログラムが自動起動します。Active Directoryやファイルサーバーへアカウント情報を直接反映し、承認からわずか10〜15分後には環境が利用可能となります。


さらに、申請時には「ユーザー領域」という独自テーブルから過去の設定データを呼び出す機能を実装しました。システム側が現在の権限保有状況を把握しているため、変更や削除の申請も極めて容易です。退職者情報の同期によるアカウント自動削除など、ガバナンス面でも大きな成果を上げています。

【図2:IT利用申請の自動連携アーキテクチャ】
※ユーザーの申請完了をトリガーに、Bricklet/ASBを介して各種ターゲットシステムへ情報が自動反映される。

2. 電子署名(DocuSign)との高度なガバナンス連携

電子署名(DocuSign)の運用では、極めて厳格な制御を行っています。一般ユーザーにはDocuSignへの直接ログイン権限を与えず、必ず「e申請」の承認フローを経由させる仕組みを構築しました。


小林氏は次のように語っています。「電子署名システムは登録(送信)の瞬間に課金が発生しますが、AgileWorks側で事前に宛先や内容をチェックすることで、不要なコストを完全に防止しています。また、未承認のまま勝手に契約を締結されるというセキュリティリスクも封じ込めました」
さらに、締結済みの契約書は自動的にAgileWorksへ戻り、閲覧権限を持つ関係者が即座に内容を確認できる点も大きなメリットだといいます。

【図3:セキュアな電子署名(DocuSign)連携】
※AgileWorksでの社内承認からDocuSignでの社外締結、さらには完了文書の自動保管までをシームレスに連携。

3. 多岐にわたる活用事例

300種類を超える帳票には、部門を跨ぐ「ワンストップ化」の工夫が凝らされています。

  • 外部人材申請書:外部人材を受け入れる際、各部門で対応する作業をワンストップで進められるように情報をまとめている。
  • 監査実施報告書:監査結果を審査部門で整理、受査部門へ報告。改善計画を記載の上審査部門に回答する。
  • 汎用申請書:専用帳票として作成するには申請件数が少ないものについて、申請内容を添付形式とし、回付をスムースに実施できるようにする。
  • 深夜休日勤務申請書:時間外労働の特別勤務を実施するために必要な申請。
  • 各種証明書発行:源泉徴収書や勤務証明書など、各個人で必要な証明書を発行する。

今後の展望

DBドリブンなメンテナンスと、DXプラットフォームとしての深化

長年の運用の末、CTCSはメンテナンス業務のさらなる効率化を追求しています。以前は組織改編のたびに300種類の帳票を個別に修正していましたが、現在はDB(データベース)のカラム値を変更するだけで全ての帳票に反映される仕組みへと移行しました。

また、ユニバーサルロール(役職単位の権限管理)を徹底しており、人事異動時にはメンバーを入れ替えるだけで回付ルートが自動で最適化されます。小林氏は、「AgileWorksは、現場の改善意欲を即座に形にできる柔軟なプラットフォーム。これからもこの基盤をDXのエンジンとして、グループ全体の変革を加速させていきます」と展望を語ります。





「10年以上運用に関わっていますが、AgileWorksはプログラミングの知識がなくても高度な構築が可能で、サポートも非常に手厚い。まさに業務の基幹となる存在です」

ソリューション・開発本部 ソリューション推進第1部 小林 進 氏

お客様プロフィール

会社名 CTCシステムマネジメント株式会社(略称:CTCS)
住所 〒105-6909
東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー
創業 2008年7月1日(創立:1984年10月)
従業員数 1,941人(2025年4月時点)
事業内容 ソフトウェア開発、クラウド導入、サーバ・ネットワーク構築

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