文書管理を効率化する方法は?システム導入のポイントや事例も紹介!
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企業規模や業種を問わず、あらゆる企業において欠かせない業務のひとつに文書管理があります。
しかし一方で、
「そもそも文書管理とはどんな業務?」
「文書管理はなぜ必要なの?」
「文書管理を効率化するシステム・ツールは?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、文書管理の基礎知識や効率化のポイント、役立つシステム・ツールを解説します。
文書管理の効率化を実現した事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ペーパレス化だけでは不十分!
ドキュメントDX(文書業務のデジタル化)が業務工数を大幅に削減
社内文書のペーパーレス化により業務効率や生産性を向上するためのポイントや役立つソリューションについてご紹介しています。
こんな人におすすめ
・ペーパーレス化したのに業務効率が上がらない。
・社内文書に紐づく業務が負担になっている。
・社内文書の何から電子化していいのか分からない。
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
文書管理の意味と役割
文書管理とは、業務上取り扱う文書のライフサイクルを適切に管理することを意味します。
企業活動ではさまざまな場面で多種多様な文書を扱いますが、そうした文書には「作成(受領)・共有・保管・廃棄」という一連のライフサイクルが存在します。
たとえば、文書を作成したり取引先から受領した際、然るべき関係者に共有されなければ必要な情報が伝わらず、業務に支障をきたすリスクが高まります。また、企業が扱う書類には法律で保存期間が定められているものが数多く存在します。
そのため、監査の際に保存している帳票の提出を求められるケースがあるほか、社内外からの問い合わせに応じて内容を確認しなければならない場面も考えられます。監査や社内外からの問い合わせにスムーズに対応するためにも、法律や社内規程に従って適切に文書を保管しておく必要があります。
さらに、文書内には個人情報や取引に関する機密情報が含まれていることも珍しくないため、然るべき保存期間を満たした文書については速やかに廃棄するべきだと言えます。
このように、文書管理に取り組んで作成(受領)から廃棄までのプロセスを適切に管理・運用していくことは、業務を円滑に遂行するためにも、経営の透明性を保つためにも重要だと言えるでしょう。
デジタル化が文書管理を効率化するカギ
文書管理を効率化するには、アナログな業務フローから脱却しデジタル化を推進することが大切です。
次は、紙ベースの文書管理でよくある課題と、文書管理をデジタル化するメリットについて確認していきましょう。
紙ベースの文書管理でよくある課題
紙ベースで文書管理を行っている場合、さまざまな場面で非効率な作業や無駄な工程が発生してしまいます。
たとえば紙の文書を関係者に共有する際、手渡しで回覧を行う手間がかかるほか、関係者が不在の場合には確認が滞ってしまいます。文書の共有・確認が複数拠点にまたがる場合には郵送や社内便を手配する必要があり、関係者の手元に届くまでにタイムラグも発生してしまうでしょう。
回覧の途中で文書が紛失してしまったり、然るべき承認を経ずに文書が処理されてしまったりといった、セキュリティ面のリスクも否定できません。
また、紙の文書の内容を目視で確認して仕分け・ファイリングしたり、業務システムに手入力したりするのは負担が大きく、ミスも発生しやすくなります。
さらに、場所の制約が大きいというのも紙ベースの文書管理の課題と言えます。
印刷や回覧、押印、仕分け作業や書庫への格納など、オフィスにいなければ行えない作業が数多く発生するため、テレワークなどの多様な働き方の導入・定着を阻害してしまうケースが少なくありません。
文書管理をデジタル化するメリット
次に、文書管理をデジタル化することのメリットについて見てみましょう。
文書を紙媒体ではなくデータとして管理・運用することで、以下のようにさまざまなメリットが期待できます。
文書管理をデジタル化するメリット
- 無駄や非効率の解消
- 内部統制・ガバナンスの強化
- 文書管理に関わるコストを削減
- 多様な働き方への対応
文書管理をデジタル化することで得られるメリットとして、業務効率化を挙げることができます。
文書をデータとして管理することで、先述した紙ベースの文書管理で発生する無駄や非効率を解消することが可能です。システム間の連携やRPAの活用により、定型的な業務を自動化することも目指せるでしょう。
また、内部統制やコーポレートガバナンスの強化の面でも効果的です。
文書データであれば、物理的に紛失・破損してしまう恐れがなく、個別に閲覧権限を設定したりタイムスタンプなどの技術を用いることで情報漏洩や改ざんなどの不正を防止することができます。
さらに、文書データであれば印刷や郵送といった工程のほか、保管スペースも必要としないため、紙文書に関わるコストも削減可能です。
そのほか、紙ベースの文書管理で生じる場所の制約が解消されるので、テレワークをはじめとした多様な働き方への対応にも有効だと言えます。
こうしたメリットを踏まえると、文書管理の業務改善を図る上ではデジタル化が不可欠と言えるでしょう。
文書管理の業務改善に役立つシステム・ツール
文書管理の業務改善を実現するにはデジタル化が必要不可欠だとお伝えしましたが、具体的にどのようにデジタル化を進めればよいかわからないという方もいらっしゃることでしょう。
そこで、文書管理のデジタル化を推進するためのシステム・ツールについてご紹介します。
文書データの一元管理に役立つ文書管理システム
文書管理を効率化するシステム・ツールとして真っ先に思い浮かぶのが、文書管理システムでしょう。
文書管理システムとは、文書データを一元管理するためのツールのことです。
製品によって特徴や機能は異なりますが、文書管理システムでできることとしては以下を挙げることができます。
- 文書データの保存
- 文書データの検索
- アクセス権限の制御
- 変更削除履歴や保存期間の管理
文書管理システムは、自社で作成したり取引先から受領した文書データを集約し、あらかじめ設定してあるルールに従い分類・保存することが可能です。
また、保存した文書データをさまざまな条件で検索することができ、あとから参照したり必要に応じて書面に出力したりすることができます。
そのほか、文書データの閲覧権限を設定したり、文書データの変更削除履歴や保存期間を管理する機能を有している製品も多く存在します。
文書管理システムだけでは不十分?
文書に関わる一連の業務には、作成した文書の社内共有や承認・決裁といったプロセスが生じるケースが多々あります。
そして、文書の社内共有や承認・決裁の効率化という面においては、文書管理システムの導入だけでは不十分なケースが少なくありません。
たとえば、文書管理システムに保存している文書データを関係者に確認してもらう場合、当該の文書データの格納フォルダを周知して、各関係者にアクセスしてもらうなどの手間が発生します。また、各関係者の既読・未読状況を把握するのが困難であり、情報伝達の確実性という点でも不安が残ります。
さらに、文書によっては然るべき関係者の承認・決裁を必要とするケースもあるでしょう。文書管理システムに簡易的な承認機能が付属している場合もありますが、複雑な承認ルートへの対応が難しいというケースは少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、文書管理システムとワークフローシステムの活用です。
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ワークフローシステムが文書管理に役立つ理由
ワークフローシステムは、各種申請や稟議といったさまざまな手続きを電子化するツールのことで、文書の作成から回覧、承認・決裁といったプロセスをシステム上で完結することができます。
パソコンやタブレットなどのデバイス上で文書の作成・申請を行うことができ、複雑な承認ルートにも対応することが可能です。
関係者への一斉送信はもちろん、文書の種類や内容に応じて承認ルートを自動で判別して回付することもできます。また、システム上で確認状況が可視化され、既読・未読の把握や未読者に対する督促通知も行えます。
さらに、ワークフローシステムと業務システムと連携することで、各システムで行われていた申請や承認の手続きをワークフローシステム上に集約することができます。
そのため、さまざまな業務領域で発生した文書の申請・承認手続きをワークフローシステムに集約し、処理が完了した文書データを文書管理システムに引き渡して保存する、といった仕組みも実現可能です。
ワークフローシステムと文書管理システムの連携事例
最後に、シリーズ累計導入数4,000社以上を誇るワークフローシステム「X-point Cloud」と「AgileWorks」を例に、文書管理システムと連携して活用している企業の事例をご紹介します。
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ワークフローシステムを起点に社内業務を一気通貫に連携
ウイングアーク1st株式会社は、自社製品である文書管理ソリューション「invoiceAgent 文書管理」とワークフローシステム「AgileWorks」を連携しています。
かねてより社内のDXに取り組んできた同社では、コロナ禍以前の2019年にはフルリモート体制を確立するなど社内業務のデジタル化に一定の成果を得ていました。
しかし、当時利用していたワークフローシステムはシステム間の連携に多大な工数を要するなど、さらなるDXの高度化を阻害する要因となっていました。
そこで同社は、組織運営の起点であり各業務をつなぐパイプの役割を果たすワークフローシステムの刷新を決断しました。
複数製品を検討した結果、同社の「invoiceAgent 文書管理」と標準機能で連携できるなど拡張性が高く、組織改編時のメンテナンス作業を含む保守性の高さが決め手となり、「AgileWorks」の導入に至りました。
「invoiceAgent 文書管理」をはじめとした同社製品のほか、基幹システムやSFA、会計システムなど幅広いシステムとの連携を実施し、業務間に存在する非効率な作業を削減。
「AgileWorks」を起点として、文書管理を含む各種業務を一気通貫に連携したことで、申請業務の効率化だけでなくシステムの保守工数削減が達成され、組織全体の生産性が向上。さらなるDX推進に向けた基盤として「AgileWorks」を活用しています。
ワークフローシステムと各種システムの連携でデジタル変革を推進
株式会社コアコンセプト・テクノロジーは、基幹システムの刷新を機にワークフローシステム「X-point Cloud」を導入し、文書管理ソリューション「invoiceAgent 文書管理」を含む各種システムとの連携を実施しました。
同社では従来、受発注や会計、勤怠管理など、各システム間の連携が十分にできておらず、非効率な業務が発生していました。また、電子帳簿保存法の改正に伴い、業務プロセスや文書管理を見直す必要性が高まり、基幹システムの刷新を決断。
さらにその一環として、システム間の連携を加速するためにワークフローシステムをリプレイスすることを決定しました。
導入コストやシステムの利便性、基幹システムとの親和性を基準に2製品を比較検討した結果、「X-point Cloud」の導入に至りました。
導入にあたり注力したポイントとなったのは、やはりシステム連携でした。ウイングアーク1st社が提供する文書管理ソリューション「invoiceAgent 文書管理」およびクラウド帳票サービス「SVF Cloud」をはじめ、さまざまなシステムとの連携を実施。
現在も導入プロジェクトは進行中ですが、同社ではさまざまな場面での業務効率化に加え、メンテナンス工数の削減にも効果を見込んでいます。
まとめ
今回は、文書管理に焦点を当てて基礎知識から効率化に役立つツール・システムをご紹介しました。
文書管理はあらゆる企業で発生する重要な業務であり、組織全体の生産性向上を図る上で文書管理の効率化・デジタル化は不可欠だと言えます。
現在、アナログな手法で文書管理を行っている企業は、今回ご紹介した文書管理システムやワークフローシステムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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ドキュメントDX(文書業務のデジタル化)が業務工数を大幅に削減
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・ペーパーレス化したのに業務効率が上がらない。
・社内文書に紐づく業務が負担になっている。
・社内文書の何から電子化していいのか分からない。
「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。