
学校法人五島育英会 東京都市大学のワークフローシステム導入事例
年間22,000件の申請をデジタル化し、教職員の業務負担を軽減稟議処理時間を大幅短縮し、RPA連携で勤怠管理工数を9割削減
建学の精神である「公正」「自由」「自治」に基づき、実学を重んじる教育・研究を通じて社会に貢献する人材を育成している学校法人五島育英会 東京都市大学。
近年では教職員の業務負担を軽減し、より本質的な業務に集中できる環境づくりを目的として、事務業務のペーパーレス化と迅速化に取り組んでいます。
その一環としてAgileWorksを導入し、従来課題となっていた稟議処理や勤怠管理をデジタル化。直近では、年間約22,000件の申請業務を効率化することに成功しました。

【導入の背景・課題】
- 稟議書は複数部署で回覧され、承認まで最大2か月かかり業務が停滞
- 勤怠に関する申請や管理を紙とExcelで行っていたため、記入漏れや入力ミスが頻発
- 監査対応では紙ベースの書類を使い、個別に確認を行っており担当者の負担が大きい
【導入の効果】
- 平均で2、3週間かかっていた稟議の処理時間が1週間に大幅短縮
- 勤怠申請データの処理をRPAも活用して自動化し、作業の90%を削減
- 調達に関する履歴が一覧で簡単に確認できるようになり、監査準備の手間と時間が大幅に削減
紙ベースの処理が業務を圧迫
従来、同大学では多くの事務処理を紙やExcelで行っていたため、申請業務や勤怠管理、監査対応に多大な時間と労力がかかり、教職員の業務負担が増加していました。
稟議書の承認遅延:
稟議書は複数部署で回覧され、学内便でのやり取りもあったため、少額案件でも承認までに2~3週間を要していました。特に高額な案件では、承認まで最大2ヶ月もかかることがあり、業務の停滞を招いていました。
勤怠管理業務の煩雑化:
勤怠に関する申請や管理を紙とExcelで行っていたため、記入漏れや入力ミスが頻発し、担当者の負担が増大していました。
監査対応の非効率化:
紙ベースの書類を大量に準備し、監査時に個別に確認を行っていたため、多大な時間と手間がかかっていました。
これらの課題は業務の遅延や担当者の負担増大を引き起こし、大学全体の業務効率に悪影響を与えていました。
コロナ禍をきっかけにペーパーレス化・業務迅速化のため導入
新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークやペーパーレス化のニーズが急激に高まったことを受け、総務部門を中心にワークフローシステムAgileWorksの導入を決定しました。
機能の豊富さや操作性の高さを評価し、まずは一部の申請業務からスモールスタートで導入。その後、対応する申請の種類を段階的に拡大してきました。
現在では、一部の業務についてはRPAを活用した独自の仕組みを取り入れるなど、柔軟な運用を進めています。
迅速な承認と業務の効率化を実現
AgileWorksの導入後には、稟議や勤怠管理などの事務手続きのデジタル化により、業務スピードと生産性を大きく向上させました。
稟議の処理時間を大幅に短縮
これまで2~3週間を要していた稟議書の承認が1週間程度に短縮されました。劇的なスピードアップにより、取引先業者からの評価も向上しました。
年間約22,000件の申請をデジタル化:
2024年度には、物品購入、謝金支払、勤怠管理など、多岐にわたる業務で、年間約22,000件の申請が AgileWorks で処理されました。
勤怠管理の作業を90%削減:
勤怠申請データの処理をRPAとAgileWorksで自動化し、人事システムとの連携もスムーズに行えるようになりました。その結果、担当者の作業負担が従来よりも90%削減されました。
監査対応がスムーズに:
調達に関する履歴が一覧で簡単に確認できるようになり、監査準備に必要だった手間と時間が大幅に削減されました。
主な利用帳票(30種類以上)
稟議・人事・財務など多岐にわたる分野でAgileWorksを活用しています。主に利用している帳票例は以下のとおりです。
【総務関連】
・稟議書、物品等購入願(物品の調達手続)
・捺印件名簿(公印の押印に関する手続)
・研究室・実験室等使用願(研究室等の休日夜間利用)
・施設使用願(学内施設の利用許可)
・備品借用願(学内備品の借用手続き)
【人事・勤怠関連】
・勤怠管理(休日・深夜勤務申請など)
・在宅勤務申請(リモートワークの申請手続き)
・謝金申請(学内外への謝金支払)
・インフルエンザ・新型コロナ予防接種補助申請(予防接種費用の補助手続き)

(左)稟議書 (右)年次有給休暇申請
さらなる活用範囲の拡大とシステム連携の強化
同大学は、今後もAgileWorksの活用範囲を広げ、更なる業務改善に取り組んでいく計画です。
対象書類のさらなるデジタル化:
学内で使用する各種申請書類のデジタル化をさらに推し進め、教職員の業務負担を一層軽減し、より効率的な業務環境を目指します。
電子契約システムとの連携強化:
稟議処理が完了したあと、そのまま電子契約システムに連携できる仕組みの整備を進めています。これにより、契約業務までの流れを一貫してデジタル化し、さらなる業務スピード向上を目指します。
今後もAgileWorksを活用し、より迅速かつ効率的な学校運営を実現していきます。
お客様プロフィール
学校名 | 学校法人五島育英会 東京都市大学 |
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住所 | 〒158-8557 東京都世田谷区玉堤1-28-1 |
創立 | 1929年 |
教職員数 | 約1,500名 |
事業内容 | 教育、研究 |
URL | https://www.tcu.ac.jp/ |