善通寺商工会議所のワークフローシステム導入事例
商工会議所がX-point Cloudで業務改革
紙の申請を完全デジタル化し、地域DXのけん引役へ
香川県善通寺市に所在する善通寺商工会議所は、業務環境のデジタル化を図るため、X-point Cloud(エクスポイントクラウド)を導入した。
これまで紙の「伺い書」で行っていた申請業務をデジタルに切り替えたことで、処理期間は従来の約1週間から2日程度へと大幅に短縮。
所内の意識も変わり、デジタル化の流れが加速している。
同会議所では今後、この取り組みを足がかりとして、地域の事業者に向けたDX支援体制のさらなる強化を図っていく方針だ。
課題・背景
- 紙の申請書の承認に1週間ほどを要し、意思決定が遅滞
- 紙の申請書の処理に貴重なリソースが浪費されていた
- 地域におけるデジタル化を推進するために所内のDXが必要不可欠
業務効果
- 承認に要する期間が2日ほどに短縮され、意思決定が加速
- 紙の申請書の回付や保管が不要となり、業務負担が軽減
- 所内のデジタル化が進み、DX支援拠点としての体制が整備された
【経緯/課題】小さな組織から始めるDXの実践 混乱なく始められるワークフローに着目
香川県の中部地域である中讃に位置する善通寺市。弘法大使こと空海が建立した総本山・善通寺が所在し、市内には四国八十八ヶ所巡りの巡礼地も数多い。年
間を通じて観光客が多く訪れるため観光業が活発なほか、四角スイカなどが名産の農業も盛んだ。そんな豊かな自然と歴史遺産に囲まれた地域に善通寺商工会
議所は所在する。所員は10名。小規模事業者の金融や税務、経営などに関する相談に向き合い、地域の産業発展に貢献するのが組織のミッションだ。近年で
は、生成AIやデジタルツールの活用に関するセミナーを開催し、地域におけるDXの支援拠点としての役割も担っている。もちろんDXを支援するには、デジタ
ルに関する一定以上のノウハウや経験値が求められる。こうした背景から善通寺商工会議所は所内におけるデジタル化にも積極的に取り組んでいる。2025年4
月からはX-point Cloudを運用開始し、業務のデジタル化やペーパーレス化を推進した。この導入に至る背景を、総務課の足川志歩氏は次のように語る。
「もともと当所は組織が小規模であったこともあり、アナログな体制でもそれほど業務に支障をきたしてはいませんでした。しかし、地域事業者の変革を支援
する立場として、自らが率先してデジタル化に取り組む必要があると感じていました。こうしたなかで、当所自身がアナログのまま紙の帳票や手書きで業務を
回し続けるわけにはいきません。ただ、長らくアナログな業務に慣れ親しんでいたこともあり、唐突に大規模な改革は現実的ではありませんでした。そのた
め、デジタル化の第一歩にふさわしいツールを以前から探していました」(足川氏)。
そのなかで着目したのがワークフローシステムだった。ワークフローシステムは既存の申請業務を限定的にデジタル化できるため導入時の混乱を抑えやすい。
また、以前から紙の帳票による申請業務は業務効率化のボトルネックでもあった。従来、善通寺商工会議所は「伺い書」という書式で申請業務を行っていた
が、回付や保管には少なからぬ手間が発生しており、上席の出張時などには承認が滞り、意思決定が遅滞することも少なくなかった。こうした課題を踏まえ、同会議所はデジタル化の端緒としてワークフローシステムに狙いを定めた。
【選定/導入】紙帳票の再現性が導入の決め手に きめ細かなサポートが導入成功を後押し
X-point Cloudの導入のきっかけは、足川氏が参加したとある展示会だった。エイトレッド社が出展していたブースに立ち寄った際に、X-point Cloudに興味を
抱いたという。当初の懸念は、導入時に現場が混乱するのではないかという点だったが、X-point Cloudは紙の帳票のレイアウトをそのまま画面上に再現でき
る機能を備えており、それによって現場にもスムーズに受け入れられるのではないかと考えた。こうした点を評価した足川氏は、X-point Cloudを含む複数の
製品で現場の声を取り入れつつ比較検討を行った。その結果、X-point Cloudの導入が決まる。決め手となったのは、紙の帳票レイアウトを再現できる機能に
加え、トライアル時の手厚いサポート体制だった。オンラインミーティングでの綿密なヒアリングやアドバイスを通じて、運用開始後の具体的なイメージを思
い描くことができた。足川氏は当時のやり取りを振り返る。
「X-point Cloudの魅力は柔軟に帳票や承認経路を設定できるカスタマイズ性だと思います。ただし、当所のように専門人材が限られるなかで取り組む場合に
は、その柔軟さが操作の複雑さにもなり得ます。私も当初は「本当に使いこなせるだろうか」と不安に感じていました。しかし、X-point Cloudの場合はオン
ラインでのハンズオンだけでなく、充実したマニュアルやメールによるカスタマーサポートなど、支援体制が非常に充実していました。私もトライアル時にエ
イトレッド社の担当者にさまざまなアドバイスを受け、自分でも無理なく設定を進められそうだと感じました」(足川氏)。
導入以前、足川氏は、伺い書を申請の目的ごとに複数の書式に分割し、X-point Cloud上で運用しようと構想していた。そのアイデアをトライアル時のミーテ
ィングでエイトレッドの担当者に話したところ、『伺い書を分割せずに一つの書式で運用したほうがよい』とアドバイスを受けたという。もし従来1種類だっ
た申請書が、システム導入を機に複数に分かれれば、申請業務が煩雑化し、ユーザーの混乱や反発を招きかねない。業務負担を増やすことなく、現場にスムー
ズに定着させたいという、足川氏の根本的な狙いに即した提案だった。この寄り添った提案に強い信頼を抱き、導入を決断した。こうしてX-point Cloudを選
定した善通寺商工会議所は、導入作業に着手する。ここでもサポートが大きな役割を果たした。申請書の作成や承認経路の設定に際しては、画面共有を通じた
ハンズオン支援を受け、要望や課題をその場で伝えながら、フォーム作成ソフト「eFormMaker」を一緒に操作してシステムを構築していった。その結果、導
入作業はおよそ2時間で完了。極めてスムーズに運用を開始することができた。
フォーム作成ソフト「eFormMaker」。カスタマイズ性が高く、サポートを受けながらスムーズに作成できた。
【活用/効果】意思決定が2倍以上に高速化 業務改善マインドの醸成にも貢献
現在、善通寺商工会議所では、X-point Cloudが日常的なツールとして完全に定着している。従来、紙の帳票で運用されていた伺い書はX-point Cloud上に移行
され、申請業務のデジタル化が実現した。紙の帳票のレイアウトは従来のまま再現されており、入力などの操作性も優れていることから、懸念していた導入に
伴うユーザーの混乱はほとんど見られなかった。むしろ、所内からは「分かりやすい」「使いやすい」といった声が多く挙がっており、足川氏は当初の狙い通
りの成果を感じていると話す。
導入による効果も明確だ。足川氏は導入に伴う業務の変化と成果について語る。
「従来の申請業務は、特定の担当者が伺い書を回付して決裁を受けた後、作成者に伺い書を返却し、各々でファイルに保存するという工程を踏んでいました。
そのため、決裁者が外出している場合には業務が滞り、場合によっては決裁まで1週間ほど要することも珍しくありませんでした。それが現在では、場所や時
間を問わず承認が行えるため、決裁までの期間は平均2日程度に短縮されています。また、紙の帳票を回付・保管する作業が不要となり、業務負担が大幅に軽
減されました。X-point Cloudの導入によって、月あたりおよそ100分の業務時間が削減されています」(足川氏)。
スムーズな意思決定は組織運営の効率化につながっている。例えば、セミナー開催に関する申請が速やかに承認されれば、開催の告知や参加者の募集を早期に
行える。募集期間を長く確保できれば、セミナーの参加者の増加も期待できる。また、X-point Cloudの導入は、所内の業務改善への意識を高める契機にもな
った。導入に際し、所内の業務の棚卸しを実施したところ、形骸化した業務や文書が複数存在することに気づいたという。その一つが会議所全体の業務日誌
だ。善通寺商工会議所では、毎日の会議・研修内容や出来事を記載する日誌を作成していたが、後から振り返って閲覧される機会はほとんどなく、記載内容は
カレンダーアプリで確認が可能であった。そこで足川氏が業務日誌の廃止を提案したところ、所内の承認を得て正式に廃止され、業務負担の削減につながっ
た。この経験をきっかけに、善通寺商工会議所では業務の見直しに対する意識が高まり、日常的に不要な作業を見直す業務改善マインドが所内に広がりつつある。
伺い書のフォーマット。紙の帳票のレイアウトを再現して作成されているため、ユーザーも利用しやすく、システムのスムーズな定着を促した。
【今後の展望】X-point Cloudの活用領域をさらに拡大 地域のDX推進を支える中核拠点に
今後、善通寺商工会議所はX-point Cloudのさらなる導入拡大を目指す方針だ。具体的には、出張伺いや支払伺いなど、他の申請業務についても情報の一元管
理を図り、業務効率の向上を進めていく考えである。そうした取り組みの先に見据えているのが、同会議所のミッションでもある「地域への貢献」である。特
に、地域事業者に向けたデジタル化支援を一層強化したいと、足川氏は意気込みを語る。
「最近では、キャッシュレス決済を導入したり、SNSを活用して販路を広げたりする地域の事業者が増えてきています。社会全体でデジタル化が加速するな
か、その波が地域にも確実に広がっていることを実感しています。こうした状況で事業者の支援を行うには、私たち自身がまずデジタルに強くなくてはいけま
せん。今回、X-point Cloudの導入で業務のデジタル化を進められたことは、今後の支援活動にも必ず生きてくるはずです。デジタル化の取り組みを継続し、
地域におけるDXの支援拠点としての体制を確立したいと思います」(足川氏)。
人手不足が深刻化するなか、地域の業者のデジタル対応は社会全体の課題といえる。その課題解決に取り組む善通寺商工会議所の活動を、X-point Cloudが支えている。
お客様の声
「X-point Cloudの魅力は“カスタマイズ性”と“サポート体制”のバランスだと思います。ほぼ独力でシステムを導入できたのは、この二つの特徴のおかげです」 善通寺商工会議所 総務課 足川 志歩 様
お客様プロフィール
| 会社名 | 善通寺商工会議所 |
|---|---|
| 本社所在地 | 〒765-0013 香川県善通寺市文京町3-3-3 |
| 設立 | 昭和35年10月 |
| 従業員数 | 10名 |
| 事業内容 | 小規模事業経営改善普及事業 |
| URL | http://www.downtown21.gr.jp/zcci/index.html |

