備品管理の基本から効率化のコツまで解説!システムを使った改善事例もご紹介!
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業種業界を問わず、あらゆる企業で行われている業務のひとつに「備品管理」があります。
備品管理はいわゆる間接業務に該当するものの、組織全体の生産性向上や経費削減、不正防止といった観点で非常に重要だと言えます。
この記事では、備品管理の概要や必要性、やり方といった基礎知識から、備品管理の効率化に有効なソリューションまでわかりやすく解説していきます。
備品管理に課題を感じている企業担当者の方や、これから備品管理に取り組む企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
備品管理とは?

備品管理とは、会社のなかで使用する備品の数量や状態、利用状況などを把握し、適切に管理する業務のことを指します。
まずは備品管理の基礎知識として、組織における備品の範囲や管理の必要性について確認していきましょう。
備品とは?
そもそも備品とは、業務上必要なものとして備え付けてある物品のうち、耐久年数(使用可能期間)が1年以上で、なおかつ取得価額が10万円以上の物品を指します。
たとえば、業務で使用するパソコンやタブレット、電話、複合機、シュレッダーなどのOA機器や、デスクやチェア、キャビネットやロッカーなどのオフィス家具の多くは備品に該当します。
業務上使用する物品であり、備品と混同しやすいのが消耗品です。
消耗品は、耐久年数(使用可能期間)が1年未満、もしくは所得化学が10万円未満の物品を指します。
たとえば、コピー用紙や文房具、封筒などの事務用品や、ティッシュペーパーや掃除用具、電球といった日用品などは消耗品に該当します。
備品管理の必要性
次は、備品管理を行うことの意義・必要性について確認していきましょう。
企業が備品管理を行う主な目的として、以下の3点を挙げることができます。
備品管理に取り組むメリット
- 生産性向上
- 経費削減
- 不正防止・セキュリティ強化
それぞれ詳しく見ていきましょう。
生産性向上
企業が備品管理に取り組む理由のひとつが、生産性向上です。
先述の通り、備品は業務のなかで使用する物品であり、適切に備品管理ができていないと必要な場面で備品が見つからない、あるいは在庫が切れている、といった状況に陥る可能性が高まります。
その結果、円滑な業務遂行が妨げられてしまい、生産性の低下を招いてしまいます。
反対に、適切に備品管理が行われていれば、必要な場面で速やかに備品を利用することができ、備品を探したり発注・納品を待ったりといった無駄な時間の削減にもなります。
業務遂行上の無駄や非効率を改善し、組織全体の生産性向上につなげることができるでしょう。
経費削減
備品管理を行うことは、経費削減の観点でも重要です。
備品管理が不十分だと、社内にある備品の数量を正確に把握できず、過剰在庫を抱えてしまったり、二重発注してしまったりといった状況が発生しがちです。
本来必要な数量以上に備品を購入すれば、当然ながら無駄な経費がかかってしまいます。
一方、適切に備品管理を行っていれば、備品の数量を適正に保つことができ、過度な消耗も防ぐことができるため、必要以上に掛かっていた経費を削減することができます。
また、不要な発注作業も生じないため、人的コストの節約にもつなげることができるでしょう。
不正防止・セキュリティ強化
備品管理に取り組むことは、不正防止やセキュリティ強化にも通じます。
備品管理がずさんな場合、備品の紛失や不正利用、盗難といったリスクが高まります。
また、万が一紛失などの事故や不正行為が発生した際、検知するまでに時間が掛かってしまうでしょう。
たとえば、パソコンなどの各種データが記録されている備品が紛失すれば、機密情報の漏洩などの重大なセキュリティ事故につながりかねません。
備品管理を徹底していれば、不正行為やセキュリティ事故などのリスクを軽減することができ、もしも不正やセキュリティ事故が発生した場合も速やかに検知し対処することができるでしょう。
備品管理のやり方

次に、備品管理の基本的な流れを解説します。
一般的に、備品管理は以下のような手順で行います。
備品管理の流れ
- 備品の現状把握
- 備品の分類
- 備品管理台帳の作成
- 備品のラベリング
- 備品管理のルール策定
- 定期的な検証・改善
では、備品管理のやり方について確認していきましょう。
備品の現状把握
まずは、会社で保有している備品の棚卸しを実施し、現状を把握します。
この際、不要な備品や使用していない備品があれば処分・売却します。
備品の分類
次に、洗い出した備品を分類していきます。
用途や利用シーン、部署別にカテゴリ分けをしておくことで、その後の運用が円滑になります。
備品管理台帳の作成
保有する備品を一元管理するため、備品管理台帳を作成します。
備品管理台帳とは、備品管理に必要な情報をまとめた書類のことで、管理番号や物品名、物品のカテゴリ、保管場所、購入場所や購入日、数量などを記載します。
備品のラベリング
備品と管理台帳の情報を紐づけるために、備品にラベリングを施します。
備品管理台帳に記載した管理番号に対応する形で、備品そのものにも管理番号を記載したラベルを貼付しましょう。
備品管理のルール策定
備品管理に関するルールを策定します。
備品を利用する際の手順や管理台帳の使い方といったルールだけでなく、新たに備品を発注したり処分したりする際の稟議や承認に関するルールも策定します。
定期的な検証・改善
備品管理の運用が始まった後も、定期的に運用状況を検証しましょう。
定期的に備品の棚卸しを実施して備品管理台帳とのズレがないかを確認するのはもちろんですが、ルールに従い管理・運用できているか、運用上の課題がないかを検証し、改善を重ねて備品管理業務の最適化を図りましょう。
備品管理でよくある課題

備品管理の方法として、エクセルなどの表計算ソフトで管理するケースや、専用の備品管理システムを導入するケースが一般的です。
ただし、これらの方法による備品管理には課題も存在します。
たとえば、Excelなどを使った備品管理はコストを掛けずに行えるという利点があるものの、複数人での管理に適しておらず、処理速度の低下やセキュリティリスクの観点で課題があります。
一方の備品管理システムは、バーコードやICタグ対応など高度な管理機能が備わっているものの、用途が限定的であり導入・運用コストがネックになりがちです。
また、備品は会社の資産となるため、従業員が勝手に備品を購入したり、許可を得ずに利用あるいは貸与したり、個人の判断で廃棄したりといったことはできません。
そのため、備品の購入や利用、廃棄など、備品管理ではさまざまな場面で社内申請・承認が必要になりますが、Excelや備品管理専用のシステムでは複雑な申請・承認手続きへの対応が難しいという課題もあります。
そこでおすすめしたいのが、次に紹介するワークフローシステムを活用した備品管理です。
ワークフローシステムが備品管理を効率化

ワークフローシステムとは、社内で行われるさまざまな手続きを電子化するツールのことで、備品管理の効率化にも役立てることが可能です。
では、ワークフローシステムが備品管理の効率化に有効な理由を見ていきましょう。
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備品管理に関わる手続きを電子化
先述の通り、備品管理業務ではさまざまな社内手続きが発生します。
ワークフローシステムを導入すれば、備品に関する社内手続きを電子化することができ、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイス上で申請から承認・決裁まで完結することができます。
複雑な承認ルートであっても対応することができ、申請の内容によって適切な承認ルートを自動判別できる製品もあります。
そのため、備品に関する手続きをする際に承認者が誰かを確認したり、手渡しで回覧を行う手間が発生せず、効率的に業務を遂行することができるでしょう。
備品管理の見える化を実現
ワークフローシステムの活用は、備品管理の見える化にも有効です。
ワークフローシステムで処理した手続きは、「いつ・誰が・何を行ったのか」というログが残るため、備品の購入・保管・利用・廃棄といったライフサイクルを可視化することが可能です。
また、検索機能で備品に関わる申請を一括出力し、備品の数量や利用状況を一覧化して確認することもできます。
備品管理だけでなく幅広い業務に適用可能
ワークフローシステムの強みとして、備品管理だけでなく幅広い業務に活用できる点を挙げることができます。
各種申請や稟議、報告書や依頼書など、社内で行われるあらゆる書面の手続きを電子化することが可能です。
さらに、外部システムと連携することで業務効率化の範囲を拡張できる点も魅力のひとつです。
ワークフローシステムで処理したデータを他システムと連携することで、手作業で行っていた入力・転記作業の工数を削減できます。
また、近年は数多くの業務システム・ツールが登場していることもあり、部署部門単位でさまざまなシステム・ツールを導入・利用しているという企業も多いことでしょう。
ワークフローシステムと連携することで、各システムで個別に行っていた手続きをワークフローシステム上に集約することができ、システムの乱立による生産性低下を防ぐことが可能です。
備品管理におすすめのワークフローシステム
ワークフローシステムが備品管理の効率化に有効だとお伝えしましたが、数ある製品のなかからどれを選ぶべきか迷ってしまう方もいらっしゃることでしょう。
そのような方には、エイトレッドが提供する「AgileWorks」や「X-point Cloud」をおすすめします。
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備品管理に「AgileWorks」や「X-point Cloud」を活用している事例
「AgileWorks」や「X-point Cloud」を活用して備品管理を効率化した事例をご紹介します。
ユニフォームの支給と在庫管理を効率化
建設機械の製造・販売を行うヤンマー建機株式会社は、「AgileWorks」を導入して無駄の多かった申請業務の電子化を推進しました。
同社では従来、デジタルに苦手意識を持つ従業員が多く、さまざまな業務がアナログな形のまま残されていました。
なかでも、紙ベースで行っていた申請業務は承認・決裁までに多くの時間を要し、承認後の処理業務も大きな負担となっていました。
そこで同社は、こうした状況を解消し、現場メンバー参画による「草の根DX」を実現するため、ワークフローシステムの導入を検討開始しました。
システム選定にあたっては、すでに導入していたデータ分析基盤「Dr. Sum」やBIダッシュボード「MotionBoard」などの他システムとの連携性を重視し、デザイン性や申請・承認のしやすさなどを考慮した結果、「AgileWorks」の導入に至りました。
AgileWorksの運用開始後、社内の全部門にシステムを展開して継続的に申請フォームを追加し、幅広い業務のデジタル化を実現しました。
ユニフォームの支給や在庫管理に関わる業務もそのうちのひとつ。
生産現場を抱える同社では頻繁にユニフォーム支給が発生し、紙ベースでユニフォーム支給依頼書を運用していたときは、回覧や押印による承認の手間が大きく、業務負荷となっていました。
ユニフォーム支給依頼書を「AgileWorks」上で運用することで手間や工数を削減することに成功し、「Dr. Sum」や「MotionBoard」との連携でユニフォームの在庫管理を自動化するなど、大幅な業務効率化を実現しています。

こうした取り組みにより、同社は年間換算で1,000時間以上の業務削減を達成したほか、従業員のデジタル化への意識醸成にも効果を実感しています。
ヤンマー建機様登壇の無料オンラインセミナー!
ユーザー企業が語る!ワークフロー申請に留まらない、真のAgileWorksの使い方とは?
「AgileWorks」の隠れた魅力やさらなる活用方法について、ヤンマー建機様にご登壇いただきディスカッションを交えてご紹介。
申請承認業務にとどまらない利用方法や、DX推進における社内関係者の巻き込み方、さらに他製品とのシステム連携による「プラスアルファの利用方法」を実際の画面を見ながらお話しいただきます。
セミナー概要
開催日時:2023年11月29日(水)15:00~16:00
形式:オンラインLive配信
定員:100名

購入・買取備品をクエリ機能で一覧化して管理を効率化
法人向けのWebサービス開発・制作・コンサルティングなどを手掛ける株式会社ゆめみは、備品管理に「X-point Cloud」を活用しています。
同社では、稟議書をはじめ、人事関連の届け出や物品購入など、30種類以上の申請業務を電子化しており、社内で利用していた紙の帳票類はほぼ100%ペーパーレス化することに成功。
また、ティール組織を実践している同社では、独自の人事制度を数多く設けており、その運用にも「X-point Cloud」が役立てられています。
たとえば同社では、在宅勤務に伴うホームオフィス機器の購入費を支給し、従業員が退職時する際に購入した備品を買い取れる制度を設けています。
「X-point Cloud」で運用している備品購入申請書は備品買取申請書と紐づけられており、購入した日付から減価償却分の金額を自動計算し、購入費用から差し引いた金額を算出する仕組みとなっています。
また、購入・買取された備品をクエリ機能で一覧化し、備品管理にも活用。
これにより、自社の備品を漏れなくリストアップすることができ、資産管理の適正化にも効果を実感しています。
申請書作成が簡単でサンプルも豊富
「AgileWorks」や「X-point Cloud」には、それぞれフォーム作成ツールが備わっており、直感的な操作で申請書を作成することが可能です。
そのため、自社の備品管理フローに合わせて、必要な申請書をシステム上に再現することができます。
また、各種申請書サンプルを豊富に用意しており、次に紹介するように備品管理業務で使用できる申請書サンプルも多数存在します。
ここで紹介する申請書サンプルはあくまでも一部ですので、さらに知りたい方は申請書一覧をご覧ください。
社内使用物品購入申請書・備品借用許可申請書
(左が社内使用物品購入申請書、右が備品借用許可申請書)
新たに備品を購入する際や、備品の利用許可を得る際に使える申請書サンプルです。
備品破損・滅失報告書・棚卸資産廃棄処理申請書
(左が備品破損・滅失報告書、右が棚卸資産廃棄処理申請書)
備品の破損・紛失があった際や、利用していない備品を廃棄する際に使える申請書サンプルです。
まとめ
今回は、備品管理の概要や方法、効率化に役立つソリューションをご紹介しました。
企業にとって備品管理は、生産性向上や経費削減、セキュリティ強化などの観点で非常に重要な取り組みです。
これから備品管理を始めたいと考えている企業や、備品管理に課題を抱えている企業は、今回ご紹介した情報も参考に、ワークフローシステムの導入・活用を検討してみてはいかがでしょうか。
もっと知りたい!
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「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。