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ワーケーションとは?基礎知識や事例、導入のポイントをご紹介!

ワーケーションとは?基礎知識や事例、導入のポイントをご紹介!

政府や企業における働き方改革への取り組みが活発化しているなか、「ワーケーション」という働き方が注目を集めています。

ワーケーションという言葉を耳にしたことがあるという方のなかには、
「ワーケーションってどんな働き方?」
「なぜ注目を集めているの?」
「ワーケーションを導入するにはどうすれば良いの?」

といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ワーケーションの基礎知識や事例、導入・定着に役立つシステムを分かりやすくご紹介します。

ワーケーションについて詳しく知りたい方や、導入を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。

ワーケーションの基礎知識

ワーケーションの基礎知識

まずは、ワーケーションの基礎知識をご紹介します。

ワーケーションとはどのような働き方で、どんな種類があるのでしょうか。

ワーケーションとは?

ワーケーション(Workcation)とは、「ワーク(Work)=仕事」「バケーション(Vacation)=休暇」を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地など、普段のオフィスとは離れた場所で休暇を楽しみながら働くスタイルのこと。

観光庁では、ワーケーションについて以下のように定義しています。

Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワーク等を活用し、リゾート地や温泉地、国立公園等、普段の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行うことです。

(※引用:「新たな旅のスタイル」ワーケーション&ブレジャー|観光庁)

2021年3月に厚生労働省が公表した「テレワークガイドライン(テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン)」では、ワーケーションをテレワークの一形態として位置づけることが示されています。
※参考:テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン |厚生労働省

ワーケーションの種類

ワーケーションは、主目的や働く場所に応じて、大きく以下の2種類に分類されます。

  • 休暇型ワーケーション
  • 業務型ワーケーション

それぞれの特徴や違いについて詳しく見ていきましょう。

休暇型ワーケーション

休暇型ワーケーションは、休暇が主目的である点が特徴で、福利厚生の一環として取り入れられるケースが多いワーケーションです。

たとえば、有給休暇を組み合わせつつ、リゾート地や観光地に長期滞在してテレワークを行う、といった働き方が休暇型ワーケーションに該当します。

業務型ワーケーション

業務型ワーケーションは、業務主体のワーケーションのことで、以下の3タイプに細分化することができます。

業務型ワーケーションの3タイプ

  • 地域課題解決型
    地域関係者と交流し、地域課題の解決策を共に考えるワーケーション
  • 合宿型
    オフィスとは異なる環境で、議論やグループワークなどを行うワーケーション
  • サテライトオフィス型
    サテライトオフィスやシェアオフィスなどで業務を行うワーケーション

ワーケーションと同じく注目を集める「ブレジャー」

ワーケーションと同様に注目を集めている、「ブレジャー」という働き方もあります。

ブレジャーとは、「ビジネス(Business)=仕事」と「レジャー(Leisure)=余暇」を組み合わせた造語で、出張先などで滞在期間を延長し、余暇を楽しむことを指します。

観光庁によるブレジャーの定義は以下の通りです。

Business(ビジネス)とLeisure(レジャー)を組み合わせた造語。出張等の機会を活用し、出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむことです。

(※引用:「新たな旅のスタイル」ワーケーション&ブレジャー|観光庁)

ワーケーションとよく似た働き方ですが、従来の出張業務の前後に有給休暇を組み合わせて余暇を楽しむスタイルなので、新たにブレジャーのための制度を整えたり、テレワーク環境を用意したりといった対応は不要です。

ワーケーションが提唱されはじめた背景

次は、ワーケーションが提唱されるようになった背景や、近年注目を集めている理由について見ていきましょう。

有給取得・長期休暇促進を目的に2000年代のアメリカで発祥

ワーケーションは、ノートPCやインターネットが急速に浸透した2000年代のアメリカで提唱されました。

アメリカでは、企業が従業員に対して年次有給休暇を与える法的義務がなく、福利厚生の一環として独自に有給休暇を設定しているケースが一般的です。

有給休暇を取得する権利が法律で保障されていないため、取得率が低いことが問題視されていました。

そうした背景から、働く人の有給休暇の取得率向上、および長期休暇促進を図る目的で提唱されたのがワーケーションなのです。

日本では働き方改革への意識の高まりとともに注目

日本においては、労働基準法によって年次有給休暇の取得が保障されているものの、アメリカと同様に有給休暇取得率が低いことが長年指摘されていました。

そうしたなか、働き方改革の取り組みが活発化していることや、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行の影響もあり、近年ワーケーションへの注目度が高まりつつあります。

企業・従業員・地域から見たワーケーションのメリットとは?

企業・従業員・地域から見たワーケーションのメリット

ワーケーションには、実施する企業・従業員、そして受け入れる地域にとっても多くのメリットがあります。

次は、企業・従業員・地域の3つの立場からワーケーションのメリットを見ていきましょう。

企業にとってのメリット

企業がワーケーションを導入することで、働き方改革の促進や企業価値向上の面で大きなメリットが期待できます。

企業がワーケーションを導入する主なメリット

  • 有給休暇の取得促進
  • 人材確保・定着率向上
  • イノベーション創出
  • 企業価値の向上
  • 地方創生への寄与
  • 地域との関係性構築

たとえば、ワーケーション促進の大きなメリットのひとつに従業員の有給休暇取得促進があります。2018年に成立した「働き方改革関連法案」によって、企業はすべての労働者に対して年5日間の有給休暇を取得をさせることが義務付けられています。

また、多様な働き方への対応や地方創生への積極的な姿勢は企業イメージの向上につながり、人材獲得や離職防止の点でも効果が期待できるでしょう。

従業員にとってのメリット

ワーケーションを実施する従業員にとっては、ウェルビーイング向上という面で多くのメリットが期待できます。

従業員がワーケーションを実施する主なメリット

  • 長期休暇の取得促進
  • 働き方の選択肢の増加
  • ストレス軽減・リフレッシュ効果
  • 業務効率・モチベーションの向上
  • 新たなアイデアの創出

ワーケーションの導入によって、従業員は長期休暇を取得しやすくなり、働く場所による制約が緩和されることから、働き方の選択肢を広げることができるでしょう。

また、オフィスとは違った環境でリフレッシュすることで、精神的・肉体的なストレスが軽減され、業務効率やモチベーション向上にも効果が期待できます。

地域にとってのメリット

地域でワーケーションを積極的に受け入れることは、地方創生の観点から大きなメリットが期待できます。

地域がワーケーションを誘致する主なメリット

  • 平日の旅行需要創出
  • 交流人口および関係人口の増加
  • 関連事業の活性化および雇用創出
  • 企業との関係性構築
  • 遊休施設の有効活用

ワーケーションを誘致することで地域と企業の関係性が構築され、地域経済や地域ビジネスの活性化が期待できます。

また、交流人口・関係人口の増加により、雇用創出や遊休施設の有効活用といった地域課題解決への糸口となる可能性もあるでしょう。

ワーケーションに取り組む企業・自治体の事例

続いて、ワーケーションの事例を見ていきましょう。

ここでは、ワーケーションを実施するヤマハ株式会社 様と、ワーケーションの誘致に積極的に取り組む静岡県浜松市の事例をご紹介します。

ハイブリッド型ワークスタイルを実践するヤマハ株式会社 様の事例

まずは、静岡県浜松市に本社を置くヤマハ株式会社 様の事例を見ていきましょう。

同社では、音響分野で培った技術を活用したソリューションで企業のテレワーク推進を後押しするとともに、柔軟で生産性の高い働き方として「ハイブリッド型ワークスタイル」を提唱・実践しています。

ハイブリッド型ワークスタイルには「場所のハイブリッド」という考え方が含まれており、オフィスはもちろん、自宅やカフェでの勤務のほか、リゾート地などでのワーケーションも行われています。

以下の対談記事では、ヤマハ株式会社が提唱・実践するハイブリッド型ワークスタイルについてご紹介しています。ハイブリッド型ワークスタイルについて詳しく知りたい方はあわせてお読みください。

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【前編】すべての働き方に安心と快適性を。ヤマハが提唱する「ハイブリッド型ワークスタイル」とは?

株式会社NTTデータ経営研究所 様など3社による実証実験の事例

次に、株式会社NTTデータ経営研究所・株式会社JTB・日本航空株式会社の3社によるワーケーションの事例をご紹介します。

3社では、ワーケーションが従業員の心身の健康や生産性にどのような影響を与えるのかを検証するため、2020年6月に沖縄のリゾート地にてワーケーションの実証実験を行いました。

その結果、ワーケーション中の業務の生産性は実施前と比較して約20%向上し、心身へのストレス反応も約37%低下。業務の生産性については実施後5日間にわたって効果が持続したことが示されています。

この実験により、ワーケーションによって業務の生産性および社員の健康状態に好影響を与えることを実証しました。 ※参考:ワーケーションは従業員の生産性と心身の健康の向上に寄与する ~ワーケーションの効果検証を目的とした実証実験を実施 | NTTデータ経営研究所

ワーケーションの取り組みを積極的に行う浜松市の事例

最後に、ワーケーションの取り組みを積極的に行う静岡県浜松市の事例を見ていきましょう。

東京・名古屋・大阪など他都市とのアクセシビリティに優れる浜松市は、総人口80万人の大都市でありながら、天竜川や浜名湖、舘山寺温泉といった観光資源が豊富な環境。

同市では、他地域から人を呼び込むことが地域経済の活発化、企業間交流によるイノベーションの創出につながるとの考えから、ワーケーションに関する取り組みを積極的に行っています。たとえば、ワーケーションの環境整備を行う宿泊事業者への助成金制度もそのひとつです。

また、「浜松市デジタル・スマートシティ官民連携プラットフォーム」を設立するなど、シームレスな働き方の基盤となるデジタルワークシフトの取り組みも進められています。

以下の対談記事では、ワーケーションによる働き方の変化や課題、そして浜松市の取り組みや今後の展望についてご紹介しています。詳しく知りたい方はあわせてお読みください。

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浜松市が見据えるビジネス・エコシステムとワーケーション

ワークフローシステムがワーケーション導入・定着に役立つ理由

ワークフローシステムがワーケーション導入に役立つ理由

数多くのメリットが期待できるワーケーションですが、導入にあたっては円滑にテレワークを実施できる体制が必要になります。

なかでも重要なポイントとなるのが、業務手続きの電子化です。

「紙書類の確認や捺印があるため出社せざるを得ない」
「申請手続きが煩雑・面倒で、ワーケーションが定着しない」

など、紙とハンコによる業務がワーケーションの導入・定着を妨げてしまうケースは少なくありません。

このような課題の解決、そしてワーケーションの導入・定着に役立つのが、ワークフローシステムです。

ワークフローシステムとは、社内で行われる各種申請手続きを電子化するシステムのこと。

次は、ワークフローシステムがワーケーション導入・定着に役立つ理由を見ていきましょう。

場所に縛られない働き方を実現

業種・業界を問わず、企業では数多くの申請手続きが行われています。

申請手続きが紙ベースで行われている場合、書類確認や管理、回覧や押印などのために出社しなければならない場面が多々あります。

ワーケーションを導入したとしても、滞在先から申請手続きを行えなければ、業務が停滞してしまうでしょう。

一方、ワークフローシステムを導入することで、ノートPCやスマートフォンなどを使ってオフィス以外から申請・承認作業を行えるようになります。

申請手続きが電子化され、時間や場所の制約が解消されることで、ワーケーションを円滑に実施できる体制を整えられるでしょう。

申請ハードルを解消し定着を促進

ワーケーションのための制度を整えたとしても、申請手続きが煩雑ではワーケーションの定着は見込めません。

たとえば、休暇型ワーケーションであれば有給休暇の申請手続きが必要になりますし、合宿などを行う業務型ワーケーションでも実施のための稟議が必要になるでしょう。

ワークフローシステムで申請手続きを電子化すれば、紙の申請書でありがちな記入ミスや誤字脱字による差し戻しや修正作業を防ぐことができ、回覧待ちなどの非効率も解消されます。申請書作成や承認作業の負担が大幅に軽減されることで、ワーケーションに関する申請のハードルを下げることができるでしょう。

まとめ

今回は、近年注目度が増しているワーケーションに焦点を当て、メリットや事例、導入のポイントをご紹介しました。

ワーケーションの導入は、企業の働き方改革を促進する意味でも、そして従業員のウェルビーイング向上の面でも効果が期待できます。また、ワーケーションを受け入れる地域にとっても地方創生のきっかけとなる可能性があります。

ワーケーションの導入を検討している企業や定着に課題を感じている企業は、今回ご紹介した情報も参考にワークフローシステムの導入を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

ワーケーションの基礎知識や事例、導入・定着に役立つシステムを分かりやすくご紹介します。 ワーケーションについて詳しく知りたい方や、導入を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

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