ワークフローで日本の働くを考え、変えていく
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皆さん、こんにちは。ワークフロー総研所長の岡本です。ワークフロー総研の設立にあわせて、設立の経緯、趣旨、これから私たちが目指していきたいことをお伝えしたいと思います。
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ワークフローという働き方改革の新しい視点
このサイトに訪れてくださった皆さんは、「ワークフロー」という単語を聞いたことがあるでしょうか? もし聞いたことがあったとしても言葉の意味があやふやで、むしろ業務プロセス、業務フローという言葉であればイメージがしやすいかもしれません。
ワークフロー総研設立のきっかけは、端的にいうとワークフローという言葉の認知拡大を目指したのが始まりでした。
すでに専門的な用語解説からワークフローにまつわる事例まで、ワークフローを検索するとインターネット上では多くの情報が出てきます。しかしワークフローという単語自体を知らなければその知見に辿り着くことができません。
過去にはすでにワークフローシステムを導入されているお客様でも、ワークフローという言葉や概念が曖昧だということも見聞きしたことがありました。
こうした現状を知って、ワークフローをより活用していただくには、まず言葉自体を知ってもらうこと、そして次のステップとしてより深く理解していただくことが必要だと感じていました。
それと同時に、ここ数年の働き方改革推進の流れ、そして今春私たちの生活様式を変えつつある新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の流れを受け、働き方は私たちが思っていたよりももっと抜本的に、本質から変えていかなければならないという危機感も加わりました。
今まさにワークフローを知っていただくことで、働き方改革や企業運営のあり方を変えるきっかけになるのではないかと考え、ワークフローのノウハウやナレッジ、事例を発信するオウンドメディアサイトの開設に至った次第です。
ワークフローは全体最適のための一つの視点
なぜワークフローが働き方改革につながるかというと、理由はワークフローの最大の特徴にあります。ワークフローの特徴を一言で表すと、「つながる」です。
働き方に関する課題は、紙やハンコのために出社する「ハンコ問題」や、テレワークや出張などで代わりに誰かが出社しないとその業務が止まる、回覧が紙なので全員が出社しないと情報共有ができないなど、挙げればキリがありませんが、まさにこの「つながる」ことに関する障壁が課題ではないでしょうか。
スムーズに他の人と連携ができないから業務効率が低く、生産性も上げるに上げられないという場面は、業界・企業規模を問わず非常に多く見受けられます。
ワークフローはこの課題を切り込むための一つの視点と言えます。業務改善や効率化のためには一部分としての業務の見直しに加え、部分が組み合わさった大きな業務の流れ全体も見直す必要があります。
ところがおそらく皆さんの間では「この紙」「この業務」をどうにかしようと考えてはいないでしょうか。「この紙」「この業務」はあくまで断片的に業務を捉えているに過ぎません。
「人対人」の業務であれば必ず業務の流れが発生します。であれば「業務+流れ」として、業務の発生から完結までを捉えて全体を改善していくことが求められます。
このように「業務+流れ」として改善活動を行うことは、一個人や一部署の業務改善にとどまらず、組織の意思決定のスピード・質の向上にもつながります。
「業務+流れ」、つまりワークフローから課題に取り組むことは、部分最適ではなく、全体を捉えたより本質的な働き方改革を推進していく鍵となっていくでしょう。
「働き方は、みんなで変えていく」に込めたメッセージ
ワークフロー総研のスローガンは「働き方は、みんなで変えていく」としました。このスローガンを掲げたのは、次のような背景があります。
まず、これまでの働き方改革の取り組みに対する反省です。これまでの働き方改革は、トップダウン、総務や人事といった特定の部署が一律にルールを決めるといったような、ある意味形から入るスタイルがほとんどだったと思います。
しかし、新しい画一的なルールができただけで、もともと抱えていた本質的な課題は解決されていないのだと、今回のコロナ禍で皆さんよく痛感しているのではないでしょうか。
同じ会社でも職種が違えば抱える課題も異なり、同じ部署でも立場や役割が違えば課題の捉え方や感じ方も異なります。
だからこそこれからは、現場が主導、トップが主導というわけではなく、働く人一人ひとりがそれぞれの視点からそれぞれの働き方を考え、変えていく必要があるのです。
そんな思いを「みんなで」という言葉に込めました。
加えてこの全員で変えるという思いは、ワークフローをそもそも支える考え方でもあります。ワークフローは組織の中で、単純な申請業務から重要な意思決定に至るまで、様々な形で必ず存在しています。
そして会社や組織は様々なワークフローによって、現場、役職者、経営層、職種や部署が異なる人たちが関わりあって運営されています。
その全員に関わりのあるワークフローという視点から働き方を見直すのは、現在の山積する課題に対して新しい視座をもたらすのではないかと考えています。
上記の考え方を反映したスローガンにのっとり、このオウンドメディアサイトでは各領域の専門家であるフェローの方々の知見や、すでに改善に取り組んでおられる企業の皆さんの事例なども交えながら、業界・企業規模はもちろん、職種や役職も限定せず、様々な立場・視点からワークフローと働き方に関する情報を発信していこうとしています。
働き方の課題に向き合い、悩んでいるのは一人ではありません。私たちワークフロー総研も未来の働き方を模索している最中です。これを読んでくださっている皆さんと一緒に、それぞれに最適な働き方を描いていければ幸いです。
ワークフロー総研所長
岡本 康広

ワークフローシステムを開発・提供する株式会社エイトレッドの代表取締役社長も務める。ワークフローを出発点とした働き方の見直しが意思決定の迅速化、組織の生産性向上へ貢献するという思いから、ワークフローの普及を目指し2020年4月、ワークフロー総研を設立して現職。エイトレッド代表としての知見も交えながら、コラムの執筆や社外とのコラボレーションに積極的に取り組んでいる。