今こそルーティン業務の見直しを!バックオフィスがコア業務に集中するための実践ステップ
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「DX推進の一環として、バックオフィスの業務改善を進めてほしい」
会社からそう求められたものの、現場は毎日の申請処理や問い合わせ対応に追われ、新しいことに着手する時間などない……。
そのような悩みを抱えているバックオフィス担当者の方も多いのではないでしょうか?
本来、バックオフィス部門は、制度設計や組織の分析といった「企業の成長を支えるコア業務」に注力すべきです。しかし、定型的な作業に忙殺されていては、その価値を発揮できません。
そこで鍵となるのが「ルーティン業務」の見直しです。
本記事では、バックオフィス部門が抱えがちなルーティン業務の課題と、それを効率化してコア業務に集中するためのステップを解説します。
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
こんな人におすすめ
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方
・引き継ぎや教育に時間がかかっている方
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
- バックオフィス部門の「ルーティン業務」を見直すべき理由
- コア業務を圧迫するルーティン業務とは?
- ルーティン業務を効率化する4つのステップ
- ルーティン業務の効率化に「ワークフローシステム」
- バックオフィスのルーティン業務削減を達成した事例
- ルーティン業務に関するよくある質問(FAQ)
- まとめ
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バックオフィス部門の「ルーティン業務」を見直すべき理由
近年、多くの企業でバックオフィス業務の見直しが叫ばれています。
それは、DXの活発化やAIの急速な進化など、「VUCA時代」とも呼ばれる変化の時代において、限られた人的リソースを「付加価値の高い業務」へシフトし、企業の競争力を高めていく必要があるためです。
そうしたなか、バックオフィス業務の見直しで注目すべきが「ルーティン業務」です。
ルーティン業務とコア業務の違い
企業で行われる業務は大きく分けて、以下の2つに分類できます。
- ルーティン業務(定型業務):手順やルールが決まっており、誰がやっても同じ結果になる反復的な業務。
- コア業務(非定型業務):判断や思考を必要とし、企業の利益や改善に直結する業務。
バックオフィス部門における「コア業務」とは、たとえば人事評価制度の改善提案や、経費データの分析によるコスト削減策の立案などが挙げられます。これらは、バックオフィス担当者ならではの知見・ノウハウが求められる、付加価値の高い業務だと言えるでしょう。
一方の「ルーティン業務」は、さまざまな部署から集まる各種申請・手続きの処理や、問い合わせへの回答などが代表的で、「間接業務」とも呼ばれます。これらは一定のルールや手順に従い対応するのが主であり、組織に直接的に利益をもたらしたり、業務改善につながったりといった性質は持ちません。
時間の「圧迫」が最大のリスク
ルーティン業務自体は、組織を運営していくために不可欠です。しかし、ルーティン業務に時間を奪われ、本来注力すべきコア業務が圧迫されている状態は問題です。
そのような状態では、ちょっとしたイレギュラーで業務の停滞が起こりやすいだけでなく、組織の成長・変革につながる取り組みも妨げられてしまいます。
バックオフィス部門がコア業務に注力できる環境を整え、業務改善やDXなどの変革を推し進めていくためにも、ルーティン業務の効率化・自動化は不可欠だと言えるでしょう。
コア業務を圧迫するルーティン業務とは?
ルーティン業務の効率化・自動化が重要なことはわかりましたが、具体的に「どの作業が自動化・効率化すべきルーティン業務」で、「どの作業が人による判断が必要なコア業務」なのか、判断に迷ってしまうケースもあるでしょう。
ここでは、バックオフィス部門でありがちな、コア業務を圧迫するルーティン業務の例をご紹介します。
1. 紙・ハンコによる申請・承認フロー
コア業務の圧迫を招くルーティン業務の代表例として、紙とハンコによるアナログな申請・承認フローが挙げられます。
そのような申請・承認フローにおいては、
「申請書を持って上長の席へ行く」
「承認者不在のため書類を持ち戻り、日を改める」
「申請内容の不備やハンコの押し忘れで、差し戻しが発生する」
といった物理的な移動や待ち時間、やり直しなどが発生しやすく、コア業務に割くべき時間を圧迫しがちです。
2. 手作業による転記・集計作業
手作業による転記や集計作業も、バックオフィスで起こりがちなルーティン業務と言えます。
各部署からExcelで送られてきた勤怠表や経費データを、給与システムや会計システムへ手入力で転記しているという企業も少なくないのではないでしょうか。
「書面を確認して手入力する」「Excelの情報をコピペして貼り付ける」という作業は、単調であるだけでなく、入力ミスのリスクも伴います。月末月初にこうしたルーティン業務が集中し、他の業務が手につかなくなるのは典型的なパターンです。
3. 頻発する問い合わせ対応
各部署からの問い合わせ対応に時間を割かれてしまうのも、バックオフィスでありがちな光景です。
たとえば、「最新の申請書はどこにありますか?」「入社時に提出する申請書の種類は?」「この申請は誰に回せばいい?」といった問い合わせです。
同じ質問に何度も答える時間は積み重なると大きなロスであり、そのたびにコア業務が中断されれば生産性の低下にもつながります。
ルーティン業務を効率化する4つのステップ
次は、ルーティン業務を効率化するための基本となる4つのステップを紹介します。
ステップ1:業務の棚卸し(可視化)
まずは、業務の棚卸しを行います。日々の業務のなかで、「誰が」「いつ」「どんな業務を」行っているかを洗い出しましょう。
業務プロセスで発生する工程や、それに関わる部署・人物、やり取りされる情報をフローチャートなどを活用して整理することで、この後の仕分け作業をスムーズに進めることができます。
ステップ2:ルーティン業務とコア業務の仕分け
棚卸し・可視化した業務プロセスについて、「ルーティン業務」と「コア業務」の仕分けを行います。その際、各工程の業務を以下の3タイプに分けるのが有効です。
- 感覚型…経験や知識、センスなどに基づく高度な判断が必要な業務
- 選択型...複数の選択肢(パターン)から適切な行動を選択して進める業務
- 単純型…決められた手順・ルールに基づき繰り返し行われる業務
このうち、選択型と単純型に当てはまる工程が、見直すべきルーティン業務です。
また、ルーティン業務のなかには、形骸化している工程が存在している可能性があります。そのような工程は、必要に応じて整理・廃止し、業務の実情に合わせてシンプル化・最適化することが大切です。
ステップ3:標準化(マニュアル化)
仕分けしたルーティン業務についてマニュアルを作成し、誰でも迷わず作業できるようにルールを標準化します。
実際に行われている手順や判断基準をマニュアル化することで、誰が担当しても無駄なく・一定水準で対応可能になります。
実用的なマニュアルにするためにも、担当者が自ら作成、あるいは担当者にヒアリングを行ってマニュアルを作成していくことがポイントです。基本的な手順はもちろんのこと、注意点やよくある質問とその回答、トラブルやイレギュラーがあった際の対応方法なども明文化しておきましょう。
ステップ4:ルール・マニュアルの周知徹底
ルール・マニュアルを作成しても、実際の業務で活用されなければ意味がありません。
担当者や関係部署に周知するとともに、必要なときに速やかに参照できる環境を整えましょう。
また、一度作成したルール・マニュアルは、定期的に評価・検証を行うことが大切です。
ルール・マニュアルは徹底されているか、工数削減につながっているかを評価・検証し、必要に応じてブラッシュアップしていきましょう。
ルーティン業務の効率化に「ワークフローシステム」
ルーティン業務を効率化・省力化する基本ステップについてご紹介しましたが、「ワークフローシステム」を活用することでその効果をさらに高めることが可能です。
ワークフローシステムとは、業務プロセスを仕組み化し、システム上に再現するツールのこと。
では、ルーティン業務の効率化にワークフローシステムが有効な理由を見ていきましょう。
申請・承認業務をデジタルで完結
ワークフローシステムは、社内で行われる各種申請・手続きを電子化し、ルーティン業務を大幅に効率化します。
Excelを使った申請書の作成や手渡しによる回覧、ハンコによる押印作業などを、システム上で完結できます。場所による制約が生じないため、紙とハンコの申請・承認で発生する物理的な移動や待ち時間などが削減されます。
また、入力補助機能を用いることで、誤字脱字や記入漏れ、表記揺れなどのリスクが低減し、不備による差し戻しを防ぐことができます。
データベース化による問い合わせ負担削減
ワークフローシステムで処理した過去の申請・承認は、データとしてシステム上に蓄積されます。
保存されたデータは、さまざまな条件で検索・集計できるので、社内からの問い合わせに応じて速やかに参照したり、あるいは現場のユーザー自身が過去の申請・承認を確認して自己解決したりすることも可能です。
もちろん、申請の種類やユーザーごとに閲覧権限を設定することもできるので、ガバナンス・内部統制を担保しつつ、バックオフィス部門における問い合わせ対応の負担軽減を図ることができます。
システム連携で転記作業をゼロに
ワークフローシステムは、会計システムや給与システムといった各種システムとの連携によりその効果をさらに高めることが可能です。
たとえば、ワークフローシステムで申請・処理された経費精算データや勤怠データを、基幹システム側に自動転記するといった仕組みを構築可能です。これにより、手作業で発生しがちな入力・転記ミスや集計作業の手間がなくなり、月末月初や期末に集中しやすいルーティン業務の削減、およびコア業務へのリソース確保につなげることができるでしょう。
生成AI活用によるさらなる効率化
近年では、生成AI機能を搭載したワークフローシステムも登場しています。
たとえば、シリーズ累計5,000社超のワークフローシステム導入実績を誇る株式会社エイトレッドは、AX(AIトランスフォーメーション)の第一歩を支援する「AI搭載ワークフロー」を提供しています。
専用のAIエージェントが、自然な対話を通じて申請書などの書類作成や承認、確認業務を効率化します。こうしたテクノロジーを取り入れることで、ルーティン業務の負担を大きく軽減し、より付加価値の高い業務へのシフトを加速することができるでしょう。
・ニュースリリース:もう書類は”書かない”時代へ。AIが稟議書を自動生成
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
こんな人におすすめ
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方
・引き継ぎや教育に時間がかかっている方
バックオフィスのルーティン業務削減を達成した事例
次は、株式会社エイトレッドが提供する「X-point Cloud」と「AgileWorks」を活用してルーティン業務の効率化を実現した事例をご紹介します。
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年間約833時間の削減とコア業務に集中できる環境を実現(アテクト)
株式会社アテクトは、「X-point Cloud」を導入して申請業務を標準化し、バックオフィス部門がコア業務に注力できる環境を構築しました。
主要3事業で異なる製品を製造・販売している同社では、事業部ごとに業務フローや取引先が異なり、申請業務の流れにもバラつきがありました。これらの申請は紙帳票で行われており、広大な敷地内を移動して回覧を行ったり、承認者不在で承認が遅れたりと、多大な非効率を生む要因に。
そこで同社は、申請業務のデジタル化に向け製品選定を開始。紙イメージを再現できてスムーズな社内定着が期待できた点、バラバラな申請・承認フローの標準化するための柔軟性などを評価し、「X-point Cloud」の採用に至りました。バックオフィス部門と各事業部が協力して申請業務や帳票フォーマットの標準化を進め、導入決定から3ヶ月で運用を開始。
ほぼすべての紙の申請書がデジタル化され、15,000枚の紙削減と、年間約833時間の業務削減を達成しました。
とくにバックオフィス部門においては、紙の持ち回りによる承認や、決裁後のシステム転記といった煩雑な作業から解放され、コア業務に集中して取り組める環境が整うなど、大きな成果を実感されています。
バックオフィス部門で効果を確信。全社的なルーティン業務の効率化を実現(コロナ)
株式会社コロナは、バックオフィス部門に「X-point Cloud」を導入して申請業務のペーパーレス化を推進し、全社展開を機に「AgileWorks」にリプレイスしました。
同社では従来、取引先とのやり取りに紙の帳票を用いることが多く、意思決定の遅延や管理業務の煩雑化を招いていました。そこで同社は間接部門のペーパーレス化を決断し、スモールスタートしやすい料金体系で、すでに導入していたグループウェア「desknet′s NEO」と連携可能な「X-point Cloud」の導入に至りました。
「X-point Cloud」導入を機に既存の承認フローを見直し・改善を進めた結果、導入開始から約2年間で年間50,000枚の紙の帳票を削減することに成功。さらに、バックオフィス部門で成果を得た同社は、ワークフローシステムの全社展開を決め、「AgileWorks」へリプレイスしました。リプレイス後、全従業員約1,600名へ展開し、紙の帳票の削減効果は年間80,000枚に増加。
さらに、システム連携やRPAの組み合わせにより全社的にルーティン業務を効率化することに成功しています。
たとえば、製品の仕様情報や製品コードを登録する際に作成する、「製品コード採番登録依頼」の申請書もそのひとつ。承認後に基幹システムやその他の業務システムにデータが自動登録される仕組みが整い、手作業による入力作業が削減され、業務効率化や入力ミスの削減につながっています。
ルーティン業務に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、ルーティン業務に関するよくある質問とその回答について、あらためて整理していきましょう。
Q1. ルーティン業務とコア業務の違いは何ですか?
A. ルーティン業務は手順が決まった反復的な定型業務で、コア業務は判断や思考を要し、企業の利益や改善に直結する非定型業務です。バックオフィスでは、前者は各種申請処理、後者は制度改善などが該当します。
Q2. なぜルーティン業務を見直す必要があるのですか?
A. 企業の競争力を高めるため、リソースを付加価値の高いコア業務へシフトさせる必要があるからです。ルーティン業務に時間を奪われると、組織の成長や変革につながる取り組みが妨げられてしまいます。
Q3. コア業務を圧迫するルーティン業務の具体例は?
A. 代表例は「紙・ハンコによる申請・承認」「手作業による転記・集計」「頻発する問い合わせ対応」です。これらは物理的な移動や待ち時間、入力ミス、業務の中断を招き、生産性を低下させる要因となります。
Q4. ルーティン業務を効率化する手順を教えてください。
A. まず業務を棚卸し(可視化)し、ルーティンとコア業務に仕分けます。次にマニュアル化して標準化し、関係者へ周知徹底します。定期的に運用を評価・検証することも重要です。
Q5. 業務効率化に役立つツールや方法はありますか?
A. 「ワークフローシステム」の活用が有効です。申請・承認のデジタル化、データの検索・集計、他システムへの自動転記により、手作業による申請処理や転記作業、問い合わせ対応といったルーティン業務を削減できます。
まとめ
本記事では、バックオフィス部門が抱えるルーティン業務の課題と、それを効率化するためのステップについて解説しました。
ルーティン業務は組織運営に欠かせない業務ですが、その負担が大きいとコア業務の圧迫を招き、組織の成長や変革を妨げてしまいます。
そして、ルーティン業務を効率化・省力化し、コア業務に注力する環境を整えるには、ワークフローシステムの活用が有効です。
ルーティン業務の効率化に課題を感じている方は、記事内でご紹介した「X-point Cloud」や「AgileWorks」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
もっと知りたい!
続けてお読みください
ルーティン業務の改善にも!
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
バックオフィスの業務標準化を進める3ステップと、ワークフローシステム活用法を紹介します。
こんな人におすすめ
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方
・引き継ぎや教育に時間がかかっている方

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。





