これからの働き方を考える

在宅勤務とは?メリットやデメリット、企業の取り組み事例を紹介

在宅勤務とは?メリットやデメリット、企業の取り組み事例を紹介

働き方改革が重要視される昨今、柔軟な働き方の1つとして注目を集める在宅勤務。未だ終息を見せない新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、導入した企業も多いのではないでしょうか?

しかしながら、導入企業が増える一方で、旧来とは違うやり方で働くことに不安や抵抗を抱き、なかなか在宅勤務に踏み出せないという企業も少なからずあるのではないかと思います。

そこで今回の記事では、企業の実際の在宅勤務制度の取り組みをもとに、在宅勤務のメリットやデメリットなどについて紹介していきたいと思います。

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そもそも在宅勤務って?

在宅勤務とは、リモートワークの1種で、自宅で働くことを指します。 リモートワークができる場所として、他にもサテライトオフィスやコワーキングスペースなどがあったり、近年ではワーケーションといった新しい働き方も台頭していますが、リモートワーカーのほとんどが在宅勤務をしています。

企業の取り組み事例を紹介

今回紹介するのは、エイトレッドの事例です。エイトレッドが在宅勤務をはじめるきっかけとなったのは、2017年7月24日に行われたテレワーク・デイへの参加です。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みで、交通機関が混雑する始業から10:30までの間、テレワークの一斉実施またはトライアルの呼びかけが行われまた。

テレワーク・デイ参加・推進活動を行っていたエイトレッドで、はじめて在宅勤務制度を導入した開発本部X-pointサポートグループ 杉岡グループ長にWeb会議でインタビューをおこないました。

在宅勤務制度導入の経緯

導入の経緯について教えてください。

エイトレッドのミッションは「創造的な仕事をするために必要な時間を創り出し、働きやすい環境を提供し続ける事」です。

働き方改革を推進・提案する立場として、まずは私達から率先して新しいワークスタイルを取り入れていくことが必要です。

そこで2017年4月よりX-pointサポートグループから在宅勤務制度導入をスタートさせることにしました。

在宅勤務制度導入の効果

どのような効果がありましたか?

在宅勤務制度導入による効果は大きく3つありました

  • 優秀な人材確保
  • 従業員満足度の向上
  • 生産性の向上

ひとつめに優秀な人材確保です。 5月に中途採用した社員なのですが、在宅勤務制度が入社動機のひとつとなっています。採用だけではなく、離職を防ぐことにもつながりました。「在宅で勤務できるなら続けられる」という社員もいましたね。

ふたつめは従業員満足度の向上です。 在宅勤務制度開始前は勤続年数が短い社員ほど不安に感じる傾向にありましたが、在宅勤務に対して満足度を調査したところ、80%以上の従業員から「満足している」という回答が得られました。

通勤時間がなくなることで、家族との時間が増えるなど日々の充実感が増して、満足しているという声が多いです。

最後に、生産性の向上です。 業務状況は成果物で判断できるようにしているのですが、在宅勤務制度を導入した4月は対応すべき件数が過去最高を記録したものの、対応にかかる時間が減り、対応件数も伸びるという結果になりました。在宅勤務によって、自分が集中しやすい環境をそれぞれ用意していることが要因となっているようです。

また、通勤による片道1.5時間の移動が必要なくなった結果、業務開始を早められるようになったアルバイトもいます。8時半に家を出て10時出勤してもらっていましたが、出勤がなくなり始業時間の9時からでも業務ができるようになりました。

導入前の懸念点・失敗したこと

導入にあたり不安に感じたことはありませんでしたか?

特に懸念を感じたのはグループ間のコミュニケーションでした。オフィスでは表情を見ながら、声をかけてフォローができていました。それがチャットを使ったテキストのみのコミュニケーションとなるとやや不安でしたね。

ただ、もともと業務でチャットを利用していたこともあり、懸念していたようなことは起きませんでした。いつでも会話ができるよう社用携帯を各自持ってもらい、業務開始時に電話で会話するようにしていました。

他部署間のやりとりはどのようにしていますか?

他部署との業務についても、問題なく進められています。自社でもクラウドワークフローシステムX-point Cloudを利用して業務をおこなっているのですが、開発部門への調査依頼や日報、ノウハウの蓄積などはすべてX-point Cloud上でおこなっています。

そのため、他部署とすすめる業務プロセスも既に電子化されており、物理的な距離を感じることなく業務が行えています。

失敗したことはありますか?

失敗したこととしては、ヘッドセットを在宅勤務・オフィス勤務の両方で使うため、通勤時は持ち運びしていました。その際、満員電車でバッグをつぶされてしまい、ヘッドセットが破損してしまったというトラブルがありました。

満員電車で壊れないように運ぶことは難しいと判断し、壊れやすい仕事道具は運ぶ必要のないよう各所に用意することで解決しました。

導入の準備で何か課題はありましたか?

導入準備は特に課題と感じることは少なくスムーズでした。在宅勤務の壁として一般的に言われるような「粘土層管理職からの反対」「社内規程の変更」「セキュリティ」といった壁はほぼありませんでした。

在宅勤務者のメリット・デメリット

在宅勤務のメリットについて教えてください。

在宅勤務のメリットとしては、通勤の負担がなくなったことが一番挙げられています。満員電車のストレスや移動にかかる時間が無くなることで、業務への意欲向上につながっています。

これまで難しかった平日の家事も行えるようになったり、ランチ代がかからず自炊ができるといった声もありますね。

在宅勤務のデメリットはありましたか?

正直ありました。例えば、近所の公園からの騒音で集中できないといった自宅以外の環境要因や、入社間もないため周りに人がいる環境で業務をしたいという要望がありました。

在宅勤務そのものがストレスになってしまうケースもあるので、本人の意思を尊重して一番働きやすい環境を用意できるよう心がけています。

今後の取り組みについて

在宅勤務に対する今後の取り組みについて教えてください。

X-pointサポートグループからはじまった在宅勤務制度の取り組みは、他部署でも広がり、テレワーク・デイには社員の約半数が参加するまでに至りました。

まずはテレワークを試してみることも大事ですし、在宅勤務制度の本格導入となれば運用を考えた上で準備しなければいけないこともあります。

在宅勤務制度をこれから検討する企業の方へエイトレッドでの取り組みを伝えたり、すでに在宅勤務制度や他の働き方改革をおこなっている企業の方と意見交換をしていき、テレワークの普及にも貢献していきたいです。

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ワークフロー総研 編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

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