業務の「抜け漏れ」は仕組みで防止!ミスが発生する根本原因と解決策を徹底解説
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「何度言っても申請漏れがなくならない」
「確認作業だけで1日が終わってしまう」
「システムを導入したのになぜか抜け漏れが発生する」
バックオフィス部門において、こうした悩みを日々抱えている方は多いのではないでしょうか。メンバーへの注意喚起やダブルチェックの徹底など、さまざまな対策を講じても「抜け漏れ」がなくならない場合、その原因は「人の意識」ではなく「業務の仕組み」そのものにある可能性が考えられます。
本記事では、業務の「抜け漏れ」が発生する構造的な原因を解明し、システムによる「仕組み化」でミスを根絶する具体的なステップを解説します。
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
こんな人におすすめ
・業務の抜け漏れに課題を感じている方
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
- なぜ業務の「抜け漏れ」がなくならないのか?
- システムを導入したのに抜け漏れが発生するケースも
- 抜け漏れが招く「業務効率低下」と「内部統制リスク」
- 抜け漏れを防ぐ仕組み作りのステップ
- 業務の抜け漏れを防ぐワークフローシステムの選び方
- バックオフィスのルーティン業務削減を達成した事例
- まとめ
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なぜ業務の「抜け漏れ」がなくならないのか?
まずは、なぜ業務の抜け漏れが起きてしまうのか、その原因について確認していきましょう。
業務の抜け漏れが発生するメカニズム
まず前提として、人が作業を行う以上、抜け漏れが発生するリスクを完全に排除することは不可能です。
とくにバックオフィス業務は、電話対応や急な依頼などで作業が中断されることが多く、マルチタスクになりがちです。注意力が分散した状態では、どれほど気をつけていてもヒューマンエラーの発生確率は上がっています。
個人の「注意力」や「記憶力」に依存した運用を行っている限り、「うっかり忘れ」や「見落とし」はなくなりません。「次は気をつけよう」という精神論による対策は、根本的な解決にはならないのです。
紙・ハンコ・Excel…アナログ管理が招く「ブラックボックス化」
業務で利用するツールもまた、抜け漏れを招く要因になり得ます。紙の書類やハンコによる承認フロー、あるいはExcelでの進捗管理には、構造的な欠陥があります。
- 物理的な紛失・滞留:紙の書類は、回覧の途中で机の書類タスクに紛れ込んだり、紛失したりするリスクがあります。
- 最新版が不明:Excelでの管理は、「最新版」と書かれたファイルが複数存在したり、誰かが上書き保存を忘れてデータが先祖返りしたりします。
- 情報の分散:メール、チャット、口頭など、依頼手段がバラバラだと、タスクがそれぞれのツールに埋もれてしまいます。
このように、業務プロセスが「誰の目にも見えない状態(ブラックボックス化)」になっていることが、抜け漏れの最大の温床です。
システムを導入したのに抜け漏れが発生するケースも
先述したような原因だけでなく、「システムを導入したにも関わらず、抜け漏れが絶えない」というパターンも存在します。
たとえば、グループウェアなどに付属しているワークフロー機能を利用しているものの、「思うようにミスが減らない」、あるいは「業務効率化につながらない」といったケースです。このような状況は、実際の業務フローに対して、設計と運用が追いついていないときに発生します。
入力設計の甘さ
よくあるパターンのひとつが、業務に用いるフォームの「入力設計の甘さ」です。
たとえば、
- 必須項目が設定されていない
- 入力内容に応じた条件分岐がない
- 未入力項目のチェック機能がない
といった場合、「入力したつもり」「確認したつもり」による抜け漏れが発生しやすくなります。
業務プロセスの抜け道
システムがあるにもかかわらず、正しい業務プロセスから逸脱した「抜け道」が生じているパターンもあります。
たとえば、
- 急ぎの案件だから、口頭で伝えた
- システムを使わず、メールやチャットで作業を依頼した
- 先に処理した作業を、システムで事後登録した
といった運用が常態化すると、システム上に正しくログが残らずに抜け漏れが発生します。
再現が難しい複雑な承認ルート
大規模組織でありがちなのが、「複雑な承認ルート」に起因する抜け漏れです。
たとえば、
- 兼務者や代理承認といったイレギュラーな処理を再現できない
- 組織改編が多く、承認ルートの設定変更が追いつかない
といった状態では、業務プロセスが人知れず止まってしまったり、誰がボールを持っているのか不明瞭になり、抜け漏れが発生しがちです。
アラート・可視化の機能不足
アラート・可視化が不十分なために抜け漏れが発生するパターンも存在します。
たとえば、
- 承認の進捗・滞留状況がわからない
- 差し戻しの通知が埋もれてしまう
- 締切アラートが存在しない
など、みずから進捗を確認しにいかないと状況がわからない場合、本来やるべきタスクが放置されやすくなります。
各種システム間でのデータ分断
各種システムとのデータ連携が不十分な場合も注意が必要です。
- Excelに一旦データを集約してから、システムで起票という二度手間が発生している
- ワークフローで処理したデータを、手作業で基幹システムに転記している
といった運用は、「一方のシステムには入力したけれど、もう一方のシステムには未反映」のような状況を招きやすくなります。
現場に敬遠される操作性
ワークフロー自体はあるものの、現場ユーザーに敬遠されるパターンも存在します。
- 業務の実態に合っていない
- 操作が複雑でやり方がわからない
- 利用できる端末が限定されている
といった理由からシステムが定着せず、結局従来の方法で業務が進められてしまう、といった状況です。
抜け漏れが招く「業務効率低下」と「内部統制リスク」
ここまでは、業務の抜け漏れが発生する原因について見てきましたが、実際に抜け漏れが生じるとどのようなリスクがあるのでしょうか。
手戻りと確認作業が奪うコア業務の時間
業務の抜け漏れが発生すると、そのリカバリーのために何倍もの時間が必要になります。
「あの件、どうなっていますか?」という進捗確認の連絡や期限切れ対応、修正作業など、これらはすべて「付加価値を生まない時間」です。
このような、いわゆる「ノンコア業務」と呼ばれる業務が、「部門の戦略立案」や「マネジメント」といったコア業務に充てるべき時間を奪ってしまうのは、組織にとって大きな損失です。チーム全体の疲弊やモチベーション低下にもつながりかねません。
監査で指摘対象に!「ルールの形骸化」とガバナンス不備
業務の抜け漏れは、内部統制の観点からも大きなリスクと言えます。
IPO(新規上場)準備や監査対応において、「ルールの形骸化」や「証跡(ログ)の欠如」は重大な指摘事項となります。
「いつ、誰が、何を承認したか」が客観的に証明できない状態は、不正のリスクを高めるだけでなく、企業の社会的信用を損なうコンプライアンス問題に発展しかねません。
抜け漏れを防ぐ仕組み作りのステップ
では、業務の抜け漏れを防ぐにはどうすればよいのでしょうか。
ポイントは、個々人の注意力に頼った運用から脱却し、抜け漏れが発生しない仕組みを整えることです。
ここでは、抜け漏れを防ぐ「業務の仕組み化」に向けたステップをご紹介します。
【STEP1】業務フローの「棚卸し」と「可視化」
最初のステップは、現状把握するための業務の棚卸しです。
「どの業務で」「誰が」「どのような手順で」処理を行っているのか、一連の業務プロセスのなかで発生する工程や、それに関わる部署・人物、やり取りされる情報を洗い出しましょう。
フローチャートなどを活用して業務の流れを可視化することで、属人化しているプロセスや、抜け漏れが発生しやすいボトルネックを特定できます。
【STEP2】運用ルールを「標準化」する
次に、運用ルールの標準化を行います。
「Aさんはメールで依頼してくるが、Bさんはチャットを使う」「急ぎの場合は口頭でOK」といった運用ルールのバラつきは、抜け漏れの元凶です。
「申請はこのフォーマットで、このルートを通す」という統一的なルールを定め、マニュアルとして明文化します。この際に、トラブルやイレギュラーがあった際の対応方法なども規定することで、正規のルールから逸脱した「抜け道」を防ぐことができます。
【STEP3】標準化した業務の「検証と改善」
運用ルールを標準化しても、それが徹底されなければ意味がありません。
関係者に対してルールを周知したうえで、実際の業務においてルールに準拠した運用がなされているか、マニュアルは実際の業務プロセスに則しているかなど、定期的に検証を行い、必要に応じて改善を繰り返すことが大切です。
【STEP4】システムによる「自動化」を目指す
ここまでで、業務の抜け漏れを起こりにくくする仕組みの土台が整いました。
より厳格に抜け漏れを防ぎ、さらに業務の正確性・効率性を高めていくには、システム・ツールを活用した「自動化」を目指すことが大切です。
たとえば、申請の種類や内容に応じて適切な承認ルートを自動判別したり、期限管理やリマインド通知を自動で行えたりするシステムであれば、抜け漏れが発生するリスクを限りなくゼロに近づけることができるでしょう。
業務の抜け漏れを防ぐワークフローシステムの選び方
先述したように、業務の抜け漏れをゼロに近づけるにはシステム・ツールの活用が不可欠であり、なかでも有効なソリューションのひとつがワークフローシステムです。
ただし先にも触れたように、自社に合っていないシステムを利用している場合、思うような効果を得られないケースもあります。
ここでは、業務の抜け漏れ防止につながるワークフローシステムの選び方を解説します。
フォーム設計の柔軟性
業務の抜け漏れを防ぐには、帳票フォームの入力設計が非常に重要です。
業務上必要な情報を過不足なくフォームに盛り込めることはもちろん、必須項目の設定やマスタデータを利用した選択入力・自動入力の設定、数値の自動計算やチェックボックス設定など、従業員が迷わず入力できるフォームを設計できるかどうかがポイントとなります。
業務プロセスの再現性
自社の業務プロセスをシステム上に再現できるかどうかも重要です。
たとえば、複数部門をまたぐ承認ルートを設計できるか、兼務や代理承認などの処理パターンを設定可能かなどは、事前に確認が必要です。
社内で行われるあらゆる業務プロセスをシステム上に反映できれば、メールやチャット、口頭による「抜け道」的な処理を防ぐことにつながります。
承認ルートの自動判別
承認ルートの自動判別機能が備わっているかもチェックしましょう。
たとえば、「金額が10万円以上なら部長決裁、それ以下なら課長決裁」といったルールをあらかじめ設定しておけば、申請者がルートを意識しなくても、システムが正しい承認者へ自動的に回付します。
これにより、申請先のミスによる「差し戻し」がなくなり、スムーズかつ確実な承認プロセスが実現します。
業務進捗の可視化と督促通知
業務の進捗状況を可視化できることも、抜け漏れを防ぐための条件のひとつです。
操作画面上に申請・承認のステータスが可視化されるシステムであれば業務の進捗状況が一目瞭然となり、タスクが埋もれて放置されるリスクを低減できます。また、グループウェアと連携し、ポータルTOPなどにステータスを表示できる製品も存在します。
さらに、アラート機能が備わっている製品も、抜け漏れを防ぐのに有効です。
- 承認期限が近づくと、担当者に自動でメール通知が飛ぶ
- 一定期間放置されると、督促アラートが表示される
このような機能があれば、担当者は「うっかり忘れ」を防止でき、管理者は進捗確認の手間から解放されます。
システム連携によるデータ統合
外部システムと柔軟に連携し、各種データを統合できるかどうかもポイントです。
たとえば、ワークフローシステムで申請・処理された経費精算データや勤怠データを基幹システム側に自動転記、といった仕組みを構築することができれば、ワークフローシステムを起点とした一連の業務プロセスが自動化され、入力漏れや転記ミスなどのリスクを防ぐことができます。
システム定着を左右する操作性
ワークフローシステム選びにおいては、現場ユーザーにとって使いやすい「操作性」であることも大切です。
たとえば、使い慣れた紙帳票のイメージを再現できるか、ITに不慣れなユーザーでも直感的に操作できるUIか、PCだけでなくスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からもストレスなく操作可能かなどを事前にチェックしておくことで、導入したものの利用が定着しなかったという事態を防ぐことができます。
バックオフィスのルーティン業務削減を達成した事例
抜け漏れ防止に有効なシステムの選び方をご紹介しましたが、その条件を満たすソリューションが、シリーズ累計5,000社超の導入実績を誇るワークフローシステム「X-point Cloud」と「AgileWorks」です。
ここでは、「X-point Cloud」や「AgileWorks」を活用して、業務の抜け漏れ防止を実現した事例をご紹介します。
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抜け漏れを解消し業務効率が大幅改善(リボミック)
創薬系バイオベンチャーの株式会社リボミックは、「X-point Cloud」を導入して業務の抜け漏れを解消し、意思決定の迅速化や内部統制の強化を実現しました。
従業員数24名という少数精鋭体制の同社では従来、非効率な申請業務が課題となっていました。当時、各種申請業務はWordで作成した申請書をメールで回付し、決裁後にはクラウドストレージに保管するという流れで運用しており、管理簿への記入の抜け漏れやクラウドストレージへの保管漏れなど、作業不備がしばしば発生していました。
そこで同社は、勤怠管理や会計業務などにSaaSを導入するとともに、申請業務の改善にも着手。
当初、会計システムに付属するワークフロー機能の活用を検討したものの、同社の複雑な組織構造に対応する承認ルートを設定することが難しく、専用のワークフローシステムの導入に舵を切りました。システム選定の結果、SSO(シングルサインオン)によりアクセス管理とセキュリティを両立でき、自動条件分岐や柔軟な承認ルート設定が可能な点を評価し「X-point Cloud」の導入を決めました。
導入後、同社では急速に業務効率化が進行。抜け漏れの温床となっていたメールによる回付や、承認後のクラウドストレージへの保管、管理簿の記載などの細かな作業が不要になり、申請業務の手間が大幅削減されました。また、申請業務の効率化は、承認期間の短縮と意思決定の迅速化にも寄与しているほか、管理上のリスクが減少したことで内部統制が強化され、内部監査の評価向上にもつながっています。
自動化により作業漏れ・ミスの防止(株式会社大和総研)
国内有数の総合シンクタンクである株式会社大和総研は、「AgileWorks」を導入してさまざまな業務の効率化・迅速化・リスク軽減を推進しました。
同社では「AgileWorks」の導入以前、、一部の業務で独自ワークフローシステムを利用していたものの、適用範囲が限定されており、400種類もの申請書を紙ベースで処理していました。紙の申請書で処理した情報を他システムに連携する際は、各システムの管理運用者が手作業でコマンドを実行しており、作業漏れや作業ミスを防ぐための確認に多くの手間と時間が費やされていました。
そこで同社は全社標準となるワークフロー基盤の構築に向けた製品選定を開始。申請フォームや承認ルートを簡単に設定でき、社内展開や保守運用が容易で、なおかつ導入実績が豊富で信頼性が高い点などを評価し、「AgileWorks」の導入を決めました。
「AgileWorks」導入後、約900種類の申請書がペーパーレス化され、処理件数は月間約2万5千件に達するなど、業務自動化の情報基盤として稼働。手作業で行われていたシステム間の情報連携が自動化され、作業の抜け漏れやミスの防止、そして作業の省力化と迅速な実行が可能になりました。また、申請書の必須項目の記載漏れや不備が大幅に減り、業務をスムーズかつ正確に遂行できる仕組みが整備されるなど、大きな成果を実感されています。
まとめ
今回は、業務の抜け漏れが発生する原因や、防止する仕組み作りのポイント、システム選びのポイントなどについて解説しました。
業務の抜け漏れを防ぐには、人の注意力に頼らない「仕組み」が必要です。そして、その仕組みを実現するソリューションのひとつが、「ワークフローシステム」です。
業務の抜け漏れにお困りの方は、今回ご紹介した情報も参考に、ワークフローシステムを活用した仕組み作りに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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抜け漏れ防止にも!
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
バックオフィスの仕組み化を進める3ステップと、ワークフローシステム活用法を紹介します。
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「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。





