【調査レポート】IT導入補助金に関する実態調査~申請の不安は「時間・労力」28.8%も、 決め手は「予算内コスト」と「伴走サポート」~
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自社のDX推進レベル、約7割が初期段階(レベル1-2)
ワークフローシステムのリーディングカンパニーである株式会社エイトレッド(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡本 康広 以下、エイトレッド)は、 IT導入補助金の活用を検討している中小企業(従業員数299名以下)の経営者 104名を対象に、IT導入補助金に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。
調査サマリ
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●自社のDX推進レベル、約7割が初期段階(レベル1-2)
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●IT導入補助金の活用を検討している理由、第1位「業務効率化・生産性向上を図りたいから」
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●IT導入補助金申請の決め手、「導入コストが予算内に収まる」が50.0%、「申請準備から伴走してくれる」が36.5%
調査概要
調査名称:IT導入補助金に関する実態調査 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査 調査期間:2025年7月31日〜同年8月1日 有効回答:IT導入補助金の活用を検討している中小企業(従業員数299名以下)の経営者104名 ※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。
自社のDX推進レベル、約7割が初期段階(レベル1-2)
「Q1.あなたの会社の現在のDX推進レベルを教えてください。」(n=104)と質問したところ、「レベル1:デジタル化に着手できていない」が19.2%、「レベル2:一部の業務のデジタル化・効率化に留まっている」が48.2%という回答となりました。

・レベル1:デジタル化に着手できていない:19.2% ・レベル2:一部の業務のデジタル化・効率化に留まっている:48.2% ・レベル3:計画的なDX戦略のもと、組織的な取り組みやデータ活用を進めている:16.3% ・レベル4:組織文化・風土を変革し、競争力を高められている:8.7% ・レベル5:デジタル技術を活用して事業成長を実現し、市場での優位性を確立している:1.9% ・わからない/答えられない:1.9% ・あてはまるものはない:3.8%
自社における申請承認業務方法は、「メール添付でやり取りしている」が37.3%で最多
「Q2.現在、あなたの会社で申請承認業務をどのような方法で行っていますか。最もあてはまるものを選択してください。」(n=104)と質問したところ、「メール添付でやり取りしている」が37.3%、「紙の書類で回覧している」が21.2%という回答となりました。

・メール添付でやり取りしている:37.3% ・紙の書類で回覧している:21.2% ・グループウェア等に付属しているオプションのワークフロー機能を使用している:13.5% ・チャットツールでやり取りしている:10.6% ・ワークフロー専用システムを使用している:5.8% ・その他:1.0% ・わからない/答えられない:10.6%
自社のペーパーレス化、約半数が「49%以下にとどまる」
「Q3.あなたの会社の現在のペーパーレス化の状況を教えてください。」(n=104)と質問したところ、「あまりペーパーレス化できていない(30-49%)」が27.9%、「ほとんど紙で業務を行っている(29%以下)」が18.3%という回答となりました。

・ほぼ完全にペーパーレス化できている(90%以上):9.6% ・大部分はペーパーレス化できている(70-89%):19.2% ・ある程度ペーパーレス化できている(50-69%):23.1% ・あまりペーパーレス化できていない(30-49%):27.9% ・ほとんど紙で業務を行っている(29%以下):18.3% ・わからない/答えられない:1.9%
IT導入補助金の活用を検討している理由、第1位「業務効率化・生産性向上を図りたいから」
「Q4.あなたが、IT導入補助金の活用を検討している理由を教えてください。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「業務効率化・生産性向上を図りたいから」が56.7%、「コスト削減を実現したいから」が47.1%、「デジタル化による競争力強化を図りたいから」が30.8%という回答となりました。

・業務効率化・生産性向上を図りたいから:56.7% ・コスト削減を実現したいから:47.1% ・デジタル化による競争力強化を図りたいから:30.8% ・人手不足を解消したいから:27.9% ・内部統制を強化したいから:7.7% ・その他:1.0% ・わからない/答えられない:8.7%
IT導入補助金を活用して導入を検討しているシステム、「会計・財務管理システム」や「経費精算システム」が上位
「Q5.あなたがIT導入補助金を活用して導入を検討しているシステムを教えてください。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「会計・財務管理システム」が47.1%、「経費精算システム」が26.9%、「顧客管理システム(CRM・SFA含む)」が24.0%という回答となりました。

・会計・財務管理システム:47.1% ・経費精算システム:26.9% ・顧客管理システム(CRM・SFA含む):24.0% ・ワークフローシステム(稟議・承認業務):22.1% ・在庫・受発注管理システム:22.1% ・人事・労務管理システム:19.2% ・グループウェア:15.4% ・ERP(統合基幹業務システム):7.7% ・その他:3.8% ・わからない/答えられない:14.4%
ワークフローシステム導入で期待する効果は、「ペーパーレス化の推進」が65.2%
Q5で「ワークフローシステム(稟議・承認業務)」と回答した方に、「Q6.ワークフローシステム導入で期待する効果を教えてください。(複数回答)」(n=23)と質問したところ、「ペーパーレス化の推進」が65.2%、「承認状況の可視化」が56.5%という回答となりました。

・ペーパーレス化の推進:65.2% ・承認状況の可視化:56.5% ・承認にかかる時間の短縮:52.2% ・書類の紛失リスク軽減:52.2% ・内部統制の強化:43.5% ・承認履歴の管理強化:39.1% ・その他:0.0% ・わからない/答えられない:0.0%
「可視化でのナレッジ共有」や「取引先からの評価がアップすること」を期待する声も
Q6で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6で回答した以外に、ワークフローシステム導入で期待する効果があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=23)と質問したところ、「可視化でのナレッジ共有」や「取引先からの評価がアップすること」など17の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋> ・業務の効率化。 ・可視化でのナレッジ共有。 ・取引先からの評価がアップすること。
IT導入補助金申請において、「申請に時間や労力がかかりすぎること」を最も不安視
「Q8.IT導入補助金申請において、最も不安に感じることを教えてください。」(n=104)と質問したところ、「申請に時間や労力がかかりすぎること」が28.8%、「申請書類の作成が複雑すぎること」が26.9%という回答となりました。

・申請に時間や労力がかかりすぎること:28.8% ・申請書類の作成が複雑すぎること:26.9% ・採択されるか分からないこと:21.2% ・導入後の効果が不透明なこと:9.6% ・申請要件を満たしているか分からないこと:4.8% ・その他:1.0% ・わからない/答えられない:7.7%
IT導入補助金の申請を最終的に決断する決め手、「導入コストが予算内に収まる」が50.0%で最多
「Q9.IT導入補助金の申請にあたり、IT導入補助金の申請を最終的に決断する決め手として重要なことを教えてください。(上位3つまで回答)」(n=104)と質問したところ、「導入コストが予算内に収まる」が50.0%、「申請準備から伴走してくれる」が36.5%、「豊富な導入実績を持っている」が27.9%という回答となりました。

・導入コストが予算内に収まる:50.0% ・申請準備から伴走してくれる:36.5% ・豊富な導入実績を持っている:27.9% ・セキュリティ対策が充実している:23.1% ・導入後も充実したサポート体制が用意されている:22.1% ・ノーコードで簡単に運用できる:13.5% ・他システムと柔軟に連携できる:8.7% ・その他:1.0% ・わからない/答えられない:13.5%
まとめ
今回は、IT導入補助金の活用を検討している中小企業(従業員数299名以下)の経営者 104名を対象に、IT導入補助金に関する実態調査を実施しました。
まず、約7割が自社のDX推進レベルを初期段階(レベル1-2:67.4%)と捉えており、申請承認業務においても約6割が「メール添付」や「紙の書類」といったアナログな運用となっていることが明らかになりました。このような現状の中、IT導入補助金の活用検討理由として「業務効率化・生産性向上を図りたいから」(56.7%)が最多となり、デジタル化による業務改善への強いニーズが浮き彫りになっています。最後に、IT導入補助金の申請にあたり、「申請に時間や労力がかかりすぎること」(28.8%)が最も不安視されている一方で、「導入コストが予算内に収まる」(50.0%)がIT導入補助金申請の決め手として最も重要視されていることが判明しました。
今回の調査では、中小企業におけるDX推進の現状と課題が可視化されました。コストもリソースも限られている中小企業にとって、デジタル化による業務効率化・生産性向上は重要であり、IT導入補助金の活用は大きなアドバンテージとなります。IT導入補助金の申請にあたり、かかる時間や手間など乗り越えなければならない壁もありますが、申請に必要な事前準備から交付後の対応まで、きめ細かいサポートを用意している事業者を選ぶことがスムーズに進めるポイントと言えるでしょう。IT導入補助金の活用によって多くの中小企業で業務のデジタル化が進み、DXの第一歩となることが期待されます。

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