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【2022年官公庁のDXの実態は?】勤務先のペーパーレス化・脱ハンコ「進んでいると思う」 割合は、48.1%と半数を切る結果に

【2022年官公庁のDXの実態は?】勤務先のペーパーレス化・脱ハンコ「進んでいると思う」 割合は、48.1%と半数を切る結果に

ワークフローDXのリーディングカンパニーである株式会社エイトレッド(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡本 康広 以下、エイトレッド)は、官公庁職員320名に対し、「官公庁のペーパーレス・脱ハンコ」実態調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。

調査概要

調査概要:「官公庁のペーパーレス・脱ハンコ」実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年2月3日〜同年2月5
有効回答:官公庁職員320名

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稟議や申請・承認業務の主な方法、「ワークフローシステムで申請」が39.9%、「ワード・エクセル等に入力し、印刷して申請」が39.7%

「Q1.お勤め先における業務の稟議や申請・承認業務について、主にどのような方法で行っていますか。」(n=320)と質問したところ、「ワークフローシステム(電子決裁システム)で申請」が39.9%、「ワード・エクセル等に入力し、印刷して申請」が39.7%という回答となりました。

・ワークフローシステム(電子決裁システム)で申請:39.9%
・ワード・エクセル等に入力し、印刷して申請:39.7%
・紙に手書きして申請:8.8%
・メール・チャットで申請:1.9%
・その他:0.9%
 ー48歳:電子決裁と紙での決裁の双方
 ー58歳:システムに入力して紙に出力して申請
・わからない/答えられない:8.8%

官公庁における「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進は、未だ半数以下の48.1%

「Q2.あなたは、お勤め先で「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」が進んでいるように思いますか。」(n=320)と質問したところ、「ややそう思う」が38.4%、「かなりそう思う」が9.7%という回答となりました。

・全くそう思わない:13.4%
・あまりそう思わない:33.8%
・ややそう思う:38.4%
・かなりそう思う:9.7%
・わからない/答えられない:4.7%

「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進で、約6割がメリットを実感

Q2で「ややそう思う」「かなりそう思う」と回答した方に、「Q3.「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進によって、メリットを実感していますか。」(n=154)と質問したところ、「非常に実感している」が9.8%、「やや実感している」が47.4%という回答となりました。

・非常に実感している:9.8%
・やや実感している:47.4%
・あまり実感していない:38.3%
・全く実感していない:3.9%
・わからない/答えられない:0.6%

実感しているメリット、「業務の効率化」が64.8%、「コストの削減」が52.3%

Q3で「非常に実感している」「やや実感している」と回答した方に、「Q4.「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進によって、実感しているメリットを教えてください。(複数回答)」(n=88)と質問したところ、「業務の効率化」が64.8%、「コストの削減」が52.3%、「情報共有の円滑化」が30.7%という回答となりました。

・業務の効率化:64.8%
・コストの削減:52.3%
・情報共有の円滑化:30.7%
・働き方改革の促進:29.5%
・ストレスの軽減:23.9%
・意思決定の迅速化:23.9%
・業務プロセスの可視化:20.5%
・その他:1.1%
ー57歳:テレワークの推進
・わからない/答えられない:0.0%

「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進が進んでいない点、「未だに紙で印鑑を集めて回らないといけない」や「電子で回しても紙に印刷して説明が必要」など

Q2で「全くそう思わない」「あまりそう思わない」と回答した方に、「Q5.「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の推進が進んでいないと感じる理由について、自由に教えてください。(自由回答)」(n=151)と質問したところ、「未だに紙で印鑑を集めて回らないといけない」や「電子で回しても紙に印刷して説明が必要」など126の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・47歳:未だに紙で印鑑を集めて回らないといけない。
・50歳:法整備が遅い。
・51歳:お役所だから習慣が抜けない。
・47歳:電子で回しても紙に印刷して説明が必要。
・57歳:職員の意識改革が進んでいない。
・58歳:決裁システム構築の予算が無いから。
・48歳:比較的高齢者が多い職場であるため。
・54歳:根本のルールが変わっていないため対応できない部分が多い。
・52歳:システムで起案したものをプリントアウトして、回覧印や決裁印をとる方法がまだまだ続い ているから。
・57歳:システムが十分に利用しやすいものとなっていないため、ペーパーレスになっていない場面もある。

稟議や申請・承認業務においての課題、「承認までに時間がかかる(45.9%)」や、「無駄な工程が多い(44.7%)」など

「Q6.お勤め先における稟議や申請・承認業務に関して、課題に感じているものがあれば、教えてください。(複数回答)」(n=320)と質問したところ、「承認までに時間がかかる」が45.9%、「無駄な工程が多い」が44.7%、「情報共有が徹底できていない」が25.0%という回答となりました。

・承認までに時間がかかる:45.9%
・無駄な工程が多い:44.7%
・情報共有が徹底できていない:25.0%
・書類の管理や送付にコストがかかっている:21.9%
・承認漏れが生じている:9.1%
・その他:8.1%
・わからない/答えられない:13.8%
・課題は一切ない:4.4%

ペーパーレス化が難しいと思う業務、「個人情報が含まれる書類は、電子化によって情報漏洩などの心配がある」や「法的に電子化を禁止されている資料の扱い」など

「Q7.お勤め先において、ペーパーレス化が難しいと思う業務や申請書があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=320)と質問したところ、「個人情報が含まれる書類は、電子化によって情報漏洩などの心配がある」「法的に電子化を禁止されている資料の扱い」など192の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・52歳:個人情報が含まれる書類は、電子化によって情報漏洩などの心配がある。
・30歳:法的に電子化を禁止されている資料の扱い。
・60歳:権利関係など、公印が必要な文書。
・57歳:図面などの大きな書類、大量の書類を添付するもの。
・54歳:契約関係の書類や、付属書類自体にも押印が必要なものがある。
・58歳:法律で押印が必要な申請書類。
・54歳:訴訟関係書類。
・54歳:補助金申請など金銭が絡むもの。

78%の官公庁職員が、「官公庁においても、DX推進は必要」と回答

「Q8.企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれる中、官公庁においてもDXを推進していくことが重要だと思いますか。」(n=320)と質問したところ、「非常にそう思う」が34.2%、「ややそう思う」が43.8%という回答となりました。

・非常にそう思う:34.2%
・ややそう思う:43.8%
・あまりそう思わない:10.3%
・全くそう思わない:1.2%
・わからない/答えられない:10.5%

官公庁でもDX推進するべき理由、「官公庁が率先して見本をみせるべき」や「民間企業がデジタル化しているのに、行政がしていないと対応できないから」など

Q8で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q9.官公庁においてもDXを推進していくことが重要だと思う理由を教えてください。(自由回答)」(n=249)と質問したところ、「人員が減らされる中で効率化は必須」「民間企業がデジタル化しているのに、行政がしていないと対応できないから」など176の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>

・47歳:官公庁が率先して見本をみせないといけない。
・38歳:民間企業がデジタル化しているのに、行政がしていないと対応できないから。
・54歳:人員が減らされる中で効率化は必須。
・49歳:ペーパーレス化による省資源が必要。
・56歳:経費削減や紙の無駄使いをなくすため。
・49歳:効率化、データ集約化、改ざん防止。
・43歳:時間、場所にとらわれず業務ができることが、災害時や非常時において特に重要。
・52歳:文書管理、文書保存、情報公開が容易になり、閲覧や開示にも対応できる。
・49歳:利用者(市民)がスマホやPCから手続きができるようになる。
・37歳:書類の紛失がなくなるから。

一方で、官公庁におけるDX推進を重要と思わない理由、「パソコンが使えない高齢の職員にはとても大変だから」や「お金がかかるだけで効果が期待できない」など

Q8で「あまりそう思わない」「全くそう思わない」と回答した方に、「Q10.官公庁において、DXを推進していくことが重要ではないと思う理由を教えてください。(自由回答)」(n=37)と質問したところ、「パソコンが使えない高齢の職員にはとても大変だから」「お金がかかるだけで効果が期待できない」など21の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・55歳:パソコンが使えない高齢の職員にはとても大変だから。
・48歳:お金がかかるだけで効果が期待できない。
・50歳:電子で残すことで参照しにくいものが多いから。
・46歳:実務にそぐわない。

まとめ

今回、官公庁職員320名に対し、「官公庁のペーパーレス・脱ハンコ」実態調査を実施しました。勤務先における「ペーパーレス化」や「脱ハンコ」の進捗状況について、推進を実感している職員 はわずか48.1%に留まり、推進が進んでいないと感じる理由としては、「電子で回しても紙に印刷して説明が必要」や「職員の意識改革が進んでいない」など、ハンコ文化が根強いことや、電子だ けで完結できない実態が明らかになりました。

さらに、ペーパーレス化が難しいと思う業務や申請について伺うと、「個人情報が含まれる書類は、電子化によって情報漏洩などの心配がある」や「法的に電子化を禁止されている資料の扱い」などの意見が挙がりました。

また、DX推進の必要性に関して、78%の職員が「企業だけではなく、官公庁においても必要」と回答しており、その理由として、「人員が減らされる中で効率化は必須」や「民間企業がデジタル 化しているのに、行政がしていないと対応できないから」などの意見が挙がりました。

今回の調査では、「官公庁においてもDX推進は必要」と訴える職員が多くいる一方で、DX推進へのステップである勤務先の「ペーパーレス化・脱ハンコ」を実感している職員は、未だ半数以下に留まっている実態が明らかとなりました。比較的高齢者が多い職場であることや、電子化による個人情報漏洩への不安など、官公庁ならではの課題やハードルも垣間見えました。法的に取り扱いが難しい書類が多いことや、押印が定められている業務など「ペーパーレス化・脱ハンコ」を官公庁が推進するためには根本的なルール改正が必要な側面も色濃くありますが、業務効率化や行政へのデータの有効活用を進めるためにも、意識の醸成や足枷となっているルールの見直しが急がれます。

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ワークフロー総研編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研編集部

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。

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