エクセルによる「タスク管理」の限界とは?課題解決の具体的なアプローチを解説
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すでに多くの企業で利用されており、さまざまな業務に活用できる汎用性の高さから、エクセル(Excel)をタスク管理に活用しているという企業は多いのではないでしょうか。
一方で、事業規模が拡大し、チームやプロジェクトに関わる人数が増えたり、業務プロセスが複雑になるにつれて、
「エクセルでの管理に限界を感じる」
「エクセル管理をやめたい」
という声が上がるのも事実です。
本記事では、エクセルによるタスク管理が抱える機能的な限界や、組織に及ぼす潜在的なリスクを詳しく解説します。さらに、これらの課題を根本から解決し、業務効率化とガバナンス強化を実現する「ワークフローシステム」の有効性についてご紹介します。
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
こんな人におすすめ
・タスク管理などが属人化・煩雑化している方
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方
OUTLINE 読みたい項目からご覧いただけます。
- エクセルによる「タスク管理」の限界とは?
- エクセルの「タスク管理」が引き起こす3つのリスク
- エクセル管理の課題を仕組みで解消する「ワークフローシステム」
- ワークフローシステムで「タスク管理」を効率化した事例
- エクセルでの「タスク管理」に関するFAQ
- まとめ
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エクセルによる「タスク管理」の限界とは?
エクセル(Excel)は優れた表計算ソフトですが、本来はタスク管理専用のツールではありません。
そのため、エクセルを用いたタスク管理においては、以下のような構造的な限界に直面しがちです。
- 同時編集が難しい「リアルタイム性欠如」の壁
- 規模拡大に伴い顕在化する「ブラックボックス化」の壁
- 外出先やスマホから確認しづらい「端末依存」の壁
それぞれ詳しく見ていきましょう。
同時編集が難しい「リアルタイム性欠如」の壁
エクセルを使ったタスク管理の弱点は、リアルタイムでの情報共有が難しい点です。
たとえば、デスクトップ版のエクセルでは、誰か一人がファイルを開いていると、他のメンバーは「読み取り専用」となり、編集できなくなります。この仕様により、入力待ちのタイムラグが発生し、業務のスピードが著しく低下してしまいます。
規模拡大に伴い顕在化する「ブラックボックス化」の壁
個人や少人数の管理であれば、エクセルでも十分に機能します。
しかし、プロジェクトの規模が拡大すると、誰がどのタスクをどれくらい抱えているのか、全体像の把握が困難になります。データが複数シートに分散することで、タスクの進捗状況が見えなくなる、いわゆる「ブラックボックス化」を引き起こします。
外出先やスマホから確認しづらい「端末依存」の壁
エクセルは、基本的にパソコンでの操作を前提に設計されています。
そのため、外出先のスマートフォンやタブレットからファイルを開くと、画面が小さく視認性が低下し、入力操作も煩雑です。この「端末依存」の特性が、出張中や移動中におけるタスクの確認漏れや、対応の遅れを招く原因となります。
エクセルの「タスク管理」が引き起こす3つのリスク
前述した限界を放置したままエクセル管理を続けると、単なる不便さを超えて、組織運営における重大なリスクへと発展する恐れがあります。
リスク1. 複雑な関数やマクロによる「業務の属人化」
エクセルのタスク管理表を便利にしようと、複雑な関数やマクロを組み込むケースは少なくありません。
しかし、過度なカスタマイズは、作成者にしかメンテナンスできない状態を生み出します。担当者の異動や退職時に引き継ぎができず、業務が完全にストップしてしまう「属人化」のリスクが高まります。
リスク2. 入力漏れや先祖返りといった「ヒューマンエラーの増加」
手動でのデータ入力や更新作業は、ヒューマンエラーを誘発します。ステータスの更新忘れや、入力ミス、担当者ごとの表記揺れなどは、正確なタスク管理を妨げる要因となります。
また、ファイルをメールやチャットでやり取りするうちに、「どれが最新版かわからなくなる」というバージョン管理の問題も起こりがちです。古いデータで上書きしてしまう「先祖返り」は、エクセルによるタスク管理における深刻なトラブルの原因です。
リスク3. 変更履歴や証跡が残らない「ガバナンスの欠如」
企業にとってもっとも懸念すべき点が、内部統制・コーポレートガバナンスの欠如です。
エクセルでは、「誰が・いつ・どのステータスを変更したのか」という正確なログ(証跡)を残すことが困難です。責任の所在が曖昧になるため、不正な書き換えや承認ルートのスキップを検知できず、コンプライアンス上の重大な問題に発展しかねません。
エクセル管理の課題を仕組みで解消する「ワークフローシステム」
エクセル(Excel)によるタスク管理に限界を感じている場合、どのようなアプローチで効率化を図ればよいのでしょうか。
タスク管理を効率化するには、単なるToDoリストではなく、業務の「流れ」そのものを統制・管理できることがポイントになります。
そこでおすすめしたいのが、「ワークフローシステム」です。ワークフローシステムとは、業務の「申請から承認、完了までのプロセス」を電子化し、自動化するITツールです。
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では、ワークフローシステムがタスク管理の高度化に有効な理由を見ていきましょう。
タスクの進捗状況をシステム上で可視化
ワークフローシステムは、紙やエクセルなどで行われていた業務プロセスをシステム上に再現します。
未着手・進行中・承認待ちといったタスクの進捗状況がシステム上で可視化され、常に最新のステータスをリアルタイムで確認することができるため、タスクのブラックボックス化が解消されます。
また、各工程にどれくらいの時間がかかっているのか、どの工程で業務が滞っているのかを集計・分析することもできるので、タスク管理におけるボトルネックの改善にも役立てることができます。
モバイル対応と自動通知でタスク漏れ・対応遅れを防止
エクセルにはない強力な機能が、システムによる「自動通知」と「アラート」です。
モバイル端末に対応している製品であれば、外出先や移動中のスキマ時間に、スマートフォンから申請や承認を行ったり、進捗状況を確認したりすることができます。これにより、エクセルによるタスク管理で起こりがちな「場所の制約」が解消され、タスク管理が円滑化されます。
また、対応が必要なタスクが発生した際や、タスクの対応期限が迫っている際に、自動で督促通知やアラート通知を送信することも可能です。これにより、担当者の記憶や目視確認に頼る必要がなくなり、タスクの対応漏れや遅れを防ぐことができます。
厳格な証跡管理と承認ルートの統制によるガバナンス強化
ワークフローシステムによるタスク管理の強みとして、強固な証跡管理によるガバナンス向上も挙げられます。
エクセルでのタスク管理は厳格な履歴管理が困難であるのに対し、ワークフローシステムの場合は「いつ・誰が・何を・どのように処理したのか」というログが自動で記録されます。
また、利用するフォームを一元管理することができ、申請の種類や内容に応じた承認ルートの自動判別も可能なので、属人化防止や承認ルートの統制という面でも有効です。これらの特徴から、組織の透明性を高め、内部統制を強化する上で不可欠なツールと言えます。
ワークフローシステムで「タスク管理」を効率化した事例
次は、累計5,000社超の導入実績を誇るワークフローシステム「X-point Cloud」と「AgileWorks」でタスク管理を効率化した事例を見ていきましょう。
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タスクの可視化で入力ミスや実施漏れなどのリスク低減(ドリコ株式会社)
ドリコ株式会社は、「X-point Cloud」を導入して業務のデジタル化を推進しました。
従来、同社には紙文化が深く根付いており、ほとんどの業務が紙の帳票とアナログな入力作業で成り立っていました。しかし、こうしたアナログ業務は作業工数の増大を招いており、コロナ禍においては、テレワーク中でも押印や回覧のために出社せざるを得ない状況が発生していました。
そこで同社は、業務環境の抜本的なデジタル化を決断。ノートPCの配布やWeb会議ツールの導入など、テレワークに対応する業務環境の構築を推進しました。さらに同社は、次のステップとしてワークフローシステムの導入を検討開始。選定の結果、紙イメージの再現性や豊富な導入実績を評価し、「X-point Cloud」の導入に至りました。
導入後、グループ会社を含むほぼすべての従業員に「X-point Cloud」を展開し、49種類の帳票をデジタル化。単なる申請業務に留まらず、同社ではさまざまな業務に「X-point Cloud」を活用しています。
たとえば、従業員の入社時に実施するタスクをリスト化して「X-point Cloud」上で管理しています。

これによりやるべきタスクが可視化され、従来発生していた手間・工数が削減されたほか、入力ミスや実施漏れなどのリスク低減にもつながっています。
作業漏れ・ミスの防止と業務効率化を実現(大和総研)
大和証券グループのシンクタンクである株式会社大和総研は、社内の申請・決裁業務を展開するインフラとして「AgileWorks」を導入しました。
「AgileWorks」の導入以前、同社では一部の業務で独自ワークフローシステムを利用していたものの、適用範囲が限定されており、多くの業務で紙ベースの運用が残されていました。そして、こうしたアナログな業務においては、タスクの処理漏れや作業ミスを防ぐための確認に多くの手間と時間が費やされていました。
そこで同社は、全社標準となるワークフロー基盤構築に向け、ワークフロー製品の選定を開始。検討の結果、申請フォームや承認ルートを簡単に設定でき、社内展開や保守運用が容易なことに加え、導入実績が豊富で信頼性が高い「AgileWorks」の導入を決めました。
「AgileWorks」導入後、約900種類の申請書がペーパーレス化され、処理件数は月間約2万5千件に到達。手作業で行われていたシステム間の情報連携が自動化され、タスクの抜け漏れやミスの防止、そして作業の省力化と迅速な実行が可能になるなど、業務自動化の情報基盤が整いました。さらに、申請書の必須項目の記載漏れや不備が大幅に減り、タスクをスムーズかつ正確に遂行できるようになるなど、大きな成果を実感されています。
エクセルでの「タスク管理」に関するFAQ
ここでは、エクセル(Excel)でのタスク管理に関するよくある質問とその回答について、改めて整理していきましょう。
Q1: エクセルでのタスク管理の課題とは?
エクセルはタスク管理専用のツールではないため、誰かがファイルを開いていると同時編集できずタイムラグが生じる「リアルタイム性の欠如」や、規模拡大によってタスクの全体像が見えなくなる「ブラックボックス化」、PCからの確認・操作を前提とした「端末依存」といった課題があります。
Q2: 関数やマクロを使った管理のリスクは?
複雑な関数やマクロを組み込むと、作成者にしかメンテナンスができない状態に陥ります。担当者の異動や退職の際に引き継ぎができず、業務が完全にストップしてしまう「業務の属人化」のリスクが高まるため注意が必要です。
Q3: エクセルでのタスク管理でミスが起きやすい原因は?
エクセルでのデータ入力や更新作業は、ステータスの更新忘れや、入力ミス、担当者ごとの表記揺れなどが起こりやすく、正確なタスク管理を妨げます。また、バージョン管理が煩雑になりやすく、古いデータで上書きしてしまう「先祖返り」が起こるリスクも無視できません。
Q4: エクセル管理でのガバナンス上の問題は?
エクセルでは「誰が・いつ・ステータスをどう変更したか」という正確な変更履歴を残すことが困難です。責任の所在が曖昧になり、不正な書き換えや承認のスキップを検知できず、ガバナンス上の重大な問題に発展する恐れがあります。
Q5: エクセルでのタスク管理の課題を解決する方法は?
業務の申請から承認、完了までのプロセスを電子化・自動化するワークフローシステムの導入が有効です。タスクの進捗が可視化されるほか、モバイル対応や自動通知機能により、タスクの漏れや対応の遅れを防ぐことができるほか、証跡の記録や承認ルートの自動判別などによる統制強化にも効果が期待できます。
まとめ
今回は、エクセル(Excel)でのタスク管理の課題や組織運営上のリスク、そしてそれらを解消する手立てについて解説しました。
小規模での利用においては便利なエクセルによるタスク管理も、組織の成長とともに「共有のしづらさ」「属人化」「ガバナンスの欠如」といった問題を引き起こします。もし今、「エクセル管理をやめたい」と感じているなら、それは管理手法をアップデートする最適なタイミングかもしれません。
そして、エクセルのタスク管理の課題を解消し、業務効率化やガバナンスの強化を実現するソリューションがワークフローシステムです。
現在、エクセルでのタスク管理に限界を感じている方は、記事内でご紹介した「X-point Cloud」や「AgileWorks」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
もっと知りたい!
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タスク管理の効率化にも!
バックオフィスの非効率を解消するワークフロー活用法
属人化しがちなバックオフィス業務の標準化を進める3ステップと、ワークフローシステム活用法を紹介します。
こんな人におすすめ
・タスク管理などが属人化・煩雑化している方
・ルーティン業務がコア業務を圧迫している方
・再現性のある仕組みをつくりたい方

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。





