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エンタープライズに最適なワークフローシステム|大規模組織の課題と製品選定のコツ

エンタープライズに最適なワークフローシステム|大規模組織の課題と製品選定のコツ

エンタープライズと呼ばれるような大企業においては、組織構造の複雑性に起因するワークフローの課題が生じがちです。

なかには、すでにワークフローシステムやグループウェアなどのワークフロー機能を利用しているものの、
「複雑な承認ルートに対応できない」
「拠点や事業部ごとに運用がバラバラ」
「組織改編のたびに設定変更の負担が増大する」

といった課題を抱える企業も多いのではないでしょうか。

エンタープライズのワークフロー最適化においては、大規模組織特有の要件を満たすシステム選びが不可欠です。

本記事では、エンタープライズ特有の組織課題やワークフローシステム選びで重要な視点を徹底解説します。エンタープライズ向けの具体的なソリューションや導入・活用事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

組織改編でよくある課題と解決の手立て

こんな人におすすめ

・組織規模が大きい
・組織作りに課題を感じている
・組織改編時の作業負担を軽減したい

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エンタープライズ特有の組織構造の特徴とは?

エンタープライズにおけるワークフロー構築が難しい理由は、その複雑な組織構造にあります。まずは、大規模組織ならではの3つの構造的特徴を整理しましょう。

常に変化し続ける組織体制

多くのエンタープライズの組織構造は、「常に変わる前提」で存在しています。

事業部制やカンパニー制の導入、本社と子会社・関連会社間の連携、マトリクス組織の形成など、その形態は多様です。

さらに、M&Aや事業再編も珍しくなく、頻繁な組織改編や人事異動が発生し続けるのが大きな特徴です。

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分散・重層化する権限と責任

大規模組織においては、意思決定のプロセスが直線的ではなく、複数の軸で重なり合っている点も大きな特徴です。

本社が持つ「統制権限」、事業部が持つ「業務判断権限」、プロジェクト単位の「意思決定権限」などが入り組むことで、意思決定プロセスが複雑化しがちです。さらに、一人の社員が複数の役職を兼務したり、代理承認が発生したりと、権限と責任の所在が重層化しやすくなります。

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標準化と個別最適の同時並行

エンタープライズ企業では、全社で統一すべき業務と、事業部や現場の裁量に任せたい業務が混在するケースが珍しくありません。

コンプライアンスの観点からグループ全体で標準化を進める一方で、各部門のビジネススピードを落とさないための個別最適も同時に求められます。この「標準化と個別最適の両立」こそが、エンタープライズにおけるワークフロー基盤の構築を難しくしている要因です。

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組織構造が引き起こすワークフロー上の課題

組織構造が引き起こすワークフロー上の課題

前述したような複雑な組織構造は、日々のワークフロー運用において深刻な歪みを生み出します。具体的にどのような課題が発生するのかを解説します。

承認ルートの複雑化・ブラックボックス化

複雑な組織体制のまま、意思決定プロセスを汎用的・簡易的な承認フローに当てはめようとすると、以下のような歪みが生じてしまいます。

  • 承認者(承認ステップ)の過剰な増加
  • 規定の運用から外れた例外対応の頻発
  • 責任所在の不透明化

その結果、ワークフローの機能不全やブラックボックス化が進行しがちです。これは単なるシステムの機能不足ではなく、システムが自社の組織構造を正しく表現できていないために起こる問題です。

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組織変更時のメンテナンス負荷増大や運用破綻

エンタープライズ企業では、部門名の変更や兼務の追加、新組織の立ち上げといった組織変更が頻繁に起こります。

そのたびにシステム側のフロー修正に膨大な時間がかかり、IT部門に作業負荷が集中します。結果として設定変更が間に合わず、業務が一時的に停止したり、現場が紙やメールによる暫定運用に戻ってしまうなど、「変化に弱い仕組み」に陥りがちです。

現場が使いこなせずシステムが形骸化(シャドーITの発生)

エンタープライズ企業においては、拠点や事業部、あるいはプロジェクトごとに、業務の性質やメンバーのITリテラシーが異なるというケースは珍しくありません。

そうした各現場のユーザーにとって入力の手間がかかりすぎたり、例外処理の方法が分からなかったりすると、システムは徐々に使われなくなります。

現場主体で業務に合わせた設定調整や開発を行えないと、ワークフローは業務を助けるツールではなく「単なる足かせ」になります。その結果、独自のExcel管理や個別導入されたシステム・ツール利用など、シャドーITが発生する原因となります。

データのサイロ化によるDX・AI活用の遅れ

申請フォームや入力データが全社で統一されていないと、現場間やシステム間でデータが分断される「サイロ化」が起きます。

その結果、過去のナレッジ・ノウハウが次の意思決定に活かされなかったり、全社的なデータ活用が妨げられたりといった状況が発生しやすくなります。

データ活用の基盤が整えられないということは、DX推進やAI活用の遅れを招く、組織にとって重大なリスクと言えるでしょう。

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エンタープライズ向けワークフローシステムのおすすめの選び方・要件

エンタープライズ向けワークフローシステムのおすすめの選び方・要件

エンタープライズ企業の組織構造や課題を踏まえた上で、ワークフローシステム選びで重要なポイントを解説します。大規模組織の課題を解決するためには、以下の5つの要件を満たすシステムが必要です。

複雑な組織構造や承認ルートを「そのまま表現」できるか

もっとも重要なのは、複雑な組織構造や承認ルートを「そのまま表現できる」ということです。

具体的には、エンタープライズでありがちな、複数組織への所属や兼務といった複雑な組織構造、拠点や事業部、プロジェクトを横断した意思決定プロセスなどを、無理やり単純化することなくシステム上で反映できるかどうかがポイントとなります。

その上で、固定ルートを前提とせず、金額や条件、役職に応じた柔軟な承認ルートを設計できるシステムを選ぶ必要があります。

組織変更・人事異動に強く、事前の設定や修正が容易か

組織構造の変化を前提としつつ、組織改編に伴うシステムメンテナンスの負荷を最小限に抑えられるかは、エンタープライズ企業にとって必須条件となります。

たとえば、変更後の組織構造を事前に設定・検証できる機能を備えている製品であれば、組織改編時の影響範囲を最小限に留めることができ、IT部門における局所的な作業負荷の集中を避けることができます。

また、現場の業務部門でも安全にルートの微調整やメンテナンスができれば、IT部門への過度な依存を防ぐことができるでしょう。

本社統制(ガバナンス強化)と現場自律のバランスを保てるか

エンタープライズにおいては、全社で守るべき「標準フロー」と、部門独自の「個別フロー」を一つのシステム内で共存できる設計が重要です。

そのため、全社標準のルールはしっかりと守りつつ、現場の裁量による判断の余地を残せる権限設計が可能かどうかがポイントとなります。統制を強めすぎない設計が、結果として現場のシステム離れを防ぎ、全社的なガバナンス向上につながります。

既存の基幹システムや外部ツールとのシームレスな連携

大企業では、すでに多数の業務システムが稼働していることが想定されます。

ERPや経費精算、人事給与などの基幹システムや、日常的に使用しているグループウェア、チャットツールなどと、API等を通じてシームレスに連携できる機能が必要です。マスタデータの自動同期などができれば、二重入力の手間を大幅に削減できるでしょう。

蓄積された業務データを「次の判断」や「DX推進」に活かせるか

ワークフローシステムで蓄積された業務データを、「次の判断」や「DX」につなげられるかどうかもポイントです。

過去の意思決定の内容や経緯を構造化されたデータとして蓄積し、さまざまな条件で検索・集計したり、承認時間や滞留ポイントを可視化して改善につなげられることが大切です。

また、先述した他システムとのシームレスな連携により、全社的なデータ活用、さらには将来的なAI連携を加速させる、DX推進基盤としての役割を果たせるかが重要です。

エンタープライズ企業の組織課題を解決する「AgileWorks」

次は、これまで述べてきたエンタープライズ特有の要件を満たすワークフローシステムとして、株式会社エイトレッドが提供する「AgileWorks(アジャイルワークス)をご紹介します。

AgileWorksは、シリーズ累計5,000社超の導入実績を誇り、エンタープライズ企業においても数多く採用されています。では、AgileWorksがエンタープライズにおすすめな理由を見ていきましょう。

特徴1.複雑な組織構造に柔軟に対応

AgileWorksはエンタープライズ特有の複雑な組織構造に柔軟に対応可能です。

たとえば、大規模組織でよくある組織の新設や統廃合、所属組織の異動などのデータを事前に受け取り、体制変更前に設定作業を行う「先付けメンテナンス」が可能。検証環境(ステージング環境)を活用することで、事前検証をしてから本番環境に移行できるので、メンテナンス負荷を抑えつつ「変化に強いワークフロー」を実現します。

セクションロールとユニバーサルロール

また、所属組織ごとにロール(役職)を割り当てる「セクションロール」や、組織横断的にロールを割り当てる「ユニバーサルロール」に対応しているので、複雑な組織構造も再現できます。

特徴2.大規模組織特有の承認フローを再現可能

AgileWorksは、エンタープライズ特有の複雑な承認フローもシステム上で再現できます。

たとえば、多段階承認、条件分岐、合議、代理承認、後閲など、大規模組織でありがちな複雑な承認ルートも、ノーコードで柔軟に設定可能。申請内容に応じて適切な承認ルートを自動判別するため、申請者は迷うことなく速やかに承認プロセスを開始することができます。

複雑な承認フローも直感的な操作で設定可能複雑な承認フローも直感的な操作で設定可能

特徴3.システム連携・データ統合の基盤として機能

AgileWorksは、申請・承認業務の「統合基盤」として機能します。

人事システムや会計システム、その他基幹システムとのシームレスにつながり、部門横断の統合基盤として機能。拠点や事業部、プロジェクトごとにバラバラだった申請業務を一元化し、データのサイロ化や二重入力の手間を防ぎます。

これにより、全社的な業務プロセスの可視化と生産性向上、さらにはDX推進を後押しします。

特徴4.厳格な内部統制と選べる導入形態

「AgileWorks」は、厳格な証跡管理(監査ログ)機能や柔軟なアクセス権限設定など、エンタープライズに求められる内部統制要件に応える各種機能を搭載しています。

また、導入形態としてオンプレミス版・クラウド版を選択できる点も、自社の厳格なセキュリティポリシーに準拠したシステム環境を構築したいというエンタープライズにとっては大きなメリットになり得るでしょう。

エンタープライズに最適な『AgileWorks』製品カタログ

おすすめポイント

・スムーズなシステム連携
・組織改編や業務変更に強い
・エンタープライズ・大規模組織向き

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大規模組織の「AgileWorks」導入・活用事例

次は、AgileWorks」を導入して業務改善を実現したエンタープライズ企業の事例をご紹介します。

大学と病院が併存する複雑な組織構造の課題を解消(学校法人順天堂)

9学部、大学院6研究科、医学部附属6病院を擁する学校法人順天堂大学は、「AgileWorks」を導入して組織全体のDXを加速させる基盤を確立しました。

同大学では従来、多くの申請業務を紙で運用しており、帳票の回付や保管に少なくない手間を要していました。とくに、遠隔地にキャンパスや病院を展開していることから、承認に1か月程度を要するケースも珍しくなく、帳票の紛失・破損リスクも課題となっていました。

この状況を問題視した経営層は、申請業務のデジタル化を決断し、製品選定を開始。大学、大学院、附属病院からなる複雑な組織構造を再現でき、入り組んだ承認経路や決裁権限にも対応できる点、そして約28,000人という利用規模に適した同時ログインユーザーライセンス型の料金体系などを評価し、「AgileWorks」の導入に至りました。

導入後、人事や総務など、申請件数の多い部署から利用を開始し、段階的に組織全体に展開。現在は大学、大学院、附属病院と多様な組織で幅広く活用されており、100種以上、年間60,000件以上の申請が「AgileWorks」で処理されています。

導入前のボトルネックであった承認期間は最短1週間ほどに短縮され、申請業務の効率化により年間約2,000万円の経費削減効果(※エイトレッド試算)が生まれています。

順天堂大学の事例キャプチャ

さらに、健康診断受診結果の報告業務をはじめ、各種システムとのデータ連携が進められており、申請業務に留まらないさまざまな業務の効率化を実現。大学全体のDXを加速させる基盤を確立しています。

大学と附属病院のDXを強力に推進
学校法人順天堂

学校法人順天堂のワークフローシステム導入事例をダウンロード|AgileWorks

絶えず変化する組織の運営効率化と統制強化を実現(東亜建設工業)

東証プライム上場の総合建設会社である東亜建設工業株式会社は、「AgileWorks」を導入し、絶えず変化する組織の運営効率化と統制強化を実現しました。

日本各地でさまざまな工事やプロジェクトを展開する同社では、現場ごとに異なる業務フローや形式への柔軟な対応、そして証跡確保の観点から紙ベースのアナログ業務が温存されていました。しかし、アナログ業務は意思決定の遅延を招いていることから、業務再構築プロジェクトの一環として、申請業務のデジタル化に着手することとなりました。

製品選定においては、建設業での導入実績が豊富なことに加え、同社が利用しているリモートアクセスサービスとも連携可能で、既存の業務環境に馴染みやすい「AgileWorks」を評価。さらに、プロジェクトの組成や解散、それに伴う人員配置転換などのサイクルが極めて速いという同社の特性に対し、「AgileWorks」であれば組織改編や人事異動に速やかに対応できる点も決め手となり、導入を決めました。

導入後、150種類にもおよぶ申請業務のデジタル化により、円滑な意思決定が可能に。従来は1か月を要することもあった承認期間が1週間程度に短縮するなど、組織運営の効率化を実現しました。

さらに、ストレージツール「Box」との連携により、文書の閲覧権限の管理強化も推進。

東亜建設工業の事例キャプチャ

通常、組織改編や配置転換が発生するたびに文書の閲覧権限の変更が求められますが、一部の機密文書に関してはAgileWorksでの承認後にBoxへと自動連携し、個別に閲覧権限を設定することで情報管理とシステム運用の効率化を両立しています。

変化が激しい組織特有の課題を解決
東亜建設工業

東亜建設工業株式会社のワークフローシステム導入事例をダウンロード|AgileWorks

エンタープライズのワークフローシステムに関するFAQ

最後に、エンタープライズのワークフローシステムに関するよくある質問とその回答を見ていきましょう。

Q1. 大企業のワークフロー構築が難しい理由は?

A1. 常に変化する組織体制、分散・重層化する権限と責任、全社標準化と部門の個別最適の同時並行という、大規模組織ならではの複雑な構造的特徴があるためです。

Q2. 組織構造に合わないシステムを使うとどうなる?

A2. 承認ルートが複雑化・ブラックボックス化し、組織変更時の設定負担が増大します。また、現場が使いこなせずシャドーITが発生したり、データのサイロ化を招きます。

Q3. 大規模組織向けのシステム選びで重要な点は?

A3. 複雑な組織や承認ルートをそのまま表現できるか、組織改編時の事前設定が容易か、統制と自律のバランス、外部システム連携、蓄積データの活用ができるかが重要です。

Q4. 頻繁な組織改編による運用破綻を防ぐには?

A4. 組織変更後の構造を事前に設定・検証できる機能を備えた製品を選ぶことが重要です。これにより、メンテナンス負荷を抑え、変化に強いワークフローを実現できます。

Q5. エンタープライズ向けのおすすめシステムは?

A5. 複雑な組織構造や承認フローに柔軟に対応でき、システム連携の統合基盤となる「AgileWorks」がおすすめです。大規模組織での実績も豊富でDX推進を後押しします。

まとめ

今回は、エンタープライズの組織構造の特徴やワークフロー上の課題、そして自社に合ったワークフローシステムを選ぶためのポイントについて解説しました。

エンタープライズのワークフローシステム導入においては、大規模組織特有の組織構造を理解したうえで製品選定を行うことが大切です。

現在のシステム運用に限界を感じている方や、全社的なDX推進の第一歩を踏み出したい方は、記事内でご紹介した「AgileWorks」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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ワークフロー総研 編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。

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