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【イベントレポート】BizOps × AI活用最前線!組織変革から実務の自動化まで

【イベントレポート】BizOps × AI活用最前線!組織変革から実務の自動化まで

2026年1月22日(木)、東京・清澄白河のコワーキングスペース「namespace」にて、一般社団法人BizOps協会主催で、AI活用をテーマにしたイベントが開催されました。

スタートアップから大企業へと広がりを見せる「BizOps」。本イベントでは、単なる業務効率化に留まらず、AIを活用してどのように経営や組織にインパクトを与えていくかについて、3名の現役BizOpsプレイヤーによるライトニングトークと、コミュニティ内AI勉強会の成果発表が行われました。本記事では、熱気に包まれたイベントの様子をダイジェストでお届けします。

そもそもBizOpsとは・・
ビジネスオペレーションズ(Business Operations)の略称で、ビジネスの運営や生産性の向上を目指す取り組みのこと。具体的にはプロセス改善、効率化などの手法を活用し、ビジネスの戦略立案や意思決定を支援する仕組みのことを指します。

オープニング:スタートアップから大企業へ広がるBizOps

イベントの幕開けでは、BizOpsコミュニティの現状と展望について語られました。 かつてはスタートアップ特有の職種というイメージが強かったBizOpsですが、現在では大企業の中でも組織の立ち上げが進むなど、その裾野は着実に広がっています。

しかし認知が広がる一方で、BizOpsは社内で「気が利くいい人」といった曖昧な立ち位置に見られがちであるという課題も提起されました。

そうした背景の中、今回のテーマとなったのが「AI活用」です。

BizOpsが日々直面する負荷の高い業務をAIに任せることで、本来注力すべき「経営や事業に大きなインパクトを与える戦略的な役割」へとシフトしていく、その挑戦が示され、会場の期待感は一気に高まりました。

ライトニングトーク

オープニングで会場の熱気が高まったところで、本イベントのメインコンテンツであるライトニングトークへと移ります。今回登壇したのは、フェーズも課題感も異なる3名のBizOps担当者です。「全社的な組織変革」「日々のツール活用」「データ基盤の整備」という三者三様の切り口から、明日から使える実践的なナレッジが共有されました。

全社員を巻き込む!「AI民主化」への大胆な組織戦略(株式会社TOKIUM 松谷氏)

トップバッターの松谷氏からは、特定のエンジニアだけでなく、全社員のAIリテラシーを底上げ(ボトムアップ)するための組織戦略について語られました。

■ 「AIで業務を変えていく」という経営の意思を示すため、通常業務を禁止し、約200名の社員が朝から夕方までAI研修とワークショップを行う研修を開催。
■ AI活用がうまくいった人に賞与を出す「AI活用賞与」 という制度の導入。

といった具体的な取り組みが紹介され、それ等の取り組みによる効果として、毎日AI活用の事例が共有される文化が定着したなどの成果が報告されました。

プロンプトより「文脈」。NotionとCursorで実現する自動化(ドクターメイト株式会社 立石氏)

2番目に登壇した立石氏は、「AI活用がうまくいかないのはプロンプトのせいではなく、AIに『文脈(コンテキスト)』を渡せていないからだ」と提言。情報を一箇所に集約する戦略を解説しました。

■ 音声記録から「相手の温度感」や「ネクストアクション」をAIに自動抽出させることで、マネージャーが全音声履歴を確認しなくても状況を把握できる仕組みの構築。
■ 開発者向けエディタ「Cursor」をSalesforceのアドミン業務に応用することで、アドミン業務の工数を劇的に下げるハック術

が披露されました。

データ × AIで「運用・分析・基盤」をアップデート(READYFOR株式会社 浦野氏)

ライトニングトークのトリを飾った浦野氏は、データ基盤とオペレーションの両面から、AIを実務に組み込む具体的なアプローチを紹介しました。

■ GoogleスプレッドシートのAI関数を活用し、クラウドファンディングの審査業務を効率化し、少人数のチームながら大幅な工数削減を実現した事例。
■ SQLが書けないメンバーでもデータ分析ができるよう、BigQueryに接続した「分析AIエージェント」を開発し、チャットボットでは難しい「判断」を伴う分析の壁打ち役として活用している事例。
■古いシステム特有の仕様不明なカラムに対し、AIにプロダクトのソースコードを読み込ませて仕様を推測させ、メタデータを自動生成することにより、分析エージェントの精度向上につながった事例

などが紹介されました。

BizOps AI勉強会 成果発表

イベントの後半では、BizOpsコミュニティ内の有志メンバーによる「AI勉強会」の成果発表が行われました。
この勉強会は、「初心者チーム」と「中上級者チーム」に分かれて、週に1回、1時間の「もくもく会(勉強会)」を定期開催し、普段の業務では後回しにしがちな技術を試したり、会社の枠を超えた相談をし合ったりしながら、実践的なノウハウを蓄積しています。

今回はその活動の集大成として、2名の代表者が成果を披露しました。

初心者チーム:ファインディ株式会社 水野氏

水野氏は勉強会を通じて、導入事例記事を営業資料へ自動転記する仕組みを構築しました。 「勉強会中の雑談が業務のヒントになった」とコミュニティの価値を語りつつ、「最初から全自動を目指さず、小さく組み立てる」ことの重要性を学びとして共有しました。

中上級者チーム:株式会社ZEALS 河島氏

河島氏は、属人化していたLINEアカウント運用のナレッジを蓄積するため、クリエイティブ(画像)をAIで解析する仕組みを発表しました。 「構造化データだけでなく、AIを使えばスライドや画像などの非構造化データも資産にできる」という中上級者ならではの視点を提示しました。

交流会:お酒を片手に「BizOpsのリアル」を語り合う

ライトニングトークと勉強会の成果発表という濃密なインプットの後は、会場のレイアウトを素早く変更し、そのまま交流会へと移行しました。

参加者は片手にお酒やドリンクを持ち、リラックスした雰囲気の中で乾杯。
「あのツールの設定、どうやってます?」「社内への導入でここが壁になっていて…」など、セッション中には聞ききれなかった具体的な質問や相談があちこちで飛び交い、会場はわきあいあいとした熱気に包まれました。

さいごに

AI活用は、もはや業務効率化の“選択肢”ではありません。
BizOpsが本来担うべき「経営へのインパクト」を生み出すための、不可欠な基盤へと進化しています。

“地味で大変な業務”はAIに委ね、人はより戦略的な意思決定や組織変革に集中する。 その実現に向けて、明日から自社で何を始めるのか——。

職種や立場を超えて議論し、切磋琢磨する参加者の熱量こそが、このコミュニティの価値を物語っていました。 BizOpsの進化と、それを力強く後押しするAIの可能性。その未来を確かに感じさせる一夜となりました。

イベント概要

開催日2026年1月22日
場所コワーキングスペース「namespace」
主催一般社団法人BizOps協会
ワークフロー総研 編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。

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