これからの働き方を考える

マーケティングと営業の連携強化! 部署横断の業務こそワークフローに

マーケティングと営業の連携強化! 部署横断の業務こそワークフローに

ワークフローは、社内の稟議や申請など、部下から上司へ直線的な承認フローをデジタル化するだけのものではありません。

例えば、組織や部署をまたいで連携が必要な業務や、部署内の細かな作業を見える化するツールとしても効果を発揮します。

エイトレッド マーケティング部では、複数の型のワークフローを組み合わせて業務に活用しています。具体的にどのような成果が見られたのでしょうか。

ワークフローで大幅に業務削減! 知らないと損するワークフローのメリット

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自社セミナー情報の集約と、Webサイト更新作業をワークフローで一本化

エイトレッドでは、業務効率化や運用コスト削減などをテーマにした自社開催セミナーを定期的に開催しています。このセミナー情報をWebサイトに掲載、管理をしているのがマーケティング部です。

「マーケティング部では、イベントの申請からWebサイトに掲載するまでの一連の業務を『イベント管理』としてワークフロー化しています。複雑な業務プロセスを正確かつ効率的に進めるためにも、ワークフローは欠かせないものになっています」とマーケティング部の長岡修平さん(以下長岡)は話します。

イベント管理ワークフロー

『イベント管理』の業務プロセスの大きな特徴は2つ

1つ目は、自社開催セミナーに関係する部署が複数にまたがる点です。セミナーには、マーケティング部管轄のものだけでなく、営業部管轄のものもあります。

したがって、マーケティング部は、営業部が企画したセミナーの情報も抜け漏れなく掲載しなければなりません。あわせて、セミナー情報をWebサイトに公開した後には、マーケティング部と営業部両方のメンバーに、公開した旨を報告しなければいけません。

2つ目は、サイトの更新作業までにはいくつかのステップがある点です。HTMLを組んでページを公開するWordPress(ワードプレス)とマーケティングオートメーションのMarketo(マルケト)といった、複数システムでWebサイトを運営していることから、マーケティング部の社内メンバーで作業を分担するケースも多く、誰がどの作業を行うのか、各作業はどこまで進んでいるかといった進捗把握が重要になります。

営業との情報共有の漏れ、作業の属人化による非効率性が課題だった

『イベント管理』のワークフローがなかった時期には、セミナーを担当する営業部メンバーからWebサイトを更新するマーケティング部メンバーへ、個人間でのやりとりになるため、営業部で許可が下りているセミナー情報なのか不透明なままWebサイトに掲載したり、許可が下りているセミナーなのかを都度確認する手間が掛かったりと、さまざまな問題が発生していました。

「自社セミナーの掲載依頼があるたびに、自席から離れた営業部のデスクまで赴いて口頭で確認したり、メールやチャットを送ったりする過程にタイムロスがありました。とりわけ営業メンバーは社外に出ていることも多いため、確認が取れるまでにも時間が掛かっていました」と長岡は振り返ります。

さらに、セミナー情報の掲載時にも、マーケティング部の他のメンバーや営業部が知らないまま、いつの間にかセミナー情報が掲載されていたこともあったとか。

このような背景から『イベント管理』のワークフローは比較的早い段階から導入しましたが、最近になり、新たな課題が生じます。

以前はワードプレスのみでWebサイトを運営しており、マーケティング部にはWebサイトの更新をする専任者がいたため、業務プロセスは今ほど複雑ではありませんでした。

ところが、2017年のWebサイトリニューアルに伴って前任者が退職し、Webサイトも複数のシステムで運営するようになったため、マーケティング部の後任メンバーは他の業務を担当しながら、複雑な業務プロセスであるWebサイトの更新作業もしなければいけませんでした。

「メンバー間で作業分担が明確になっておらず、作業が属人化してしまいました。結果、多数のセミナー掲載依頼が同時に来ると更新が遅れたり、他の業務に忙殺されて掲載を忘れてしまったりしたこともありました。これらの課題に対処するため、ワークフローの見直しを行いました」と長岡は当時の課題を話します。

部署横断のプロセス、並行作業の分担を3つの回付パターンで整理

 これらの課題を解決するために、ワークフローを設計、導入するにいたります。まず、ワークフローの設計にあたり、最初にマーケティング部のメンバーと上長の2人で業務の洗い出し作業を行い、おおまかな承認フローを考案。その後、部署内や営業部のメンバーに確認、実際にワークフローの運用をしながら調整していきました。

 「セミナー開催情報という、簡易な作業が対象ということもあり、大がかりなワークフローを構築するというよりは、まずは現状の業務プロセスをいち早く改善できることを目的としてワークフローの設計に取り組みました」と長岡は話します。

 新たなワークフローの設計でポイントとなったのは、3種類の社内文書の情報整理をしたことです。

 導入したワークフローでは、まず、営業部もしくはマーケティング部に所属するセミナーイベントの申請をする担当者が『イベント管理シート』作成し、セミナー情報のWebサイトへの掲載を申請。営業部長およびマーケティング部長計2名の承認を仰ぎます。

イベント管理シート画面

↑イベント管理シート画面

部長2名の承認画面

↑部長2名の承認画面

 「セミナーでの顧客獲得のためには、営業部とマーケティング部が共通認識を持って連携することが不可欠でした。そのため、部署を選ばずどの担当者が申請をしても、両部長の承認が必要なフローにしました」と長岡は設計のポイントを話します。

ここまでは、1つ目の回付パターン、稟議などで見られる『直線型』の回し方です。

直線型ワークフローのイメージ図

↑直線型ワークフローのイメージ図

ワークフロー上で2名の部長承認が下りたら、次はシートの内容をもとに、マーケティング部内でWebサイトに掲載するため複数の作業を並行して進めます。

ワークフロー上には『内容確認』『ワードプレス作成』『マルケトタグ発行』『セミナー掲載』といった作業があらかじめ登録されており、それぞれの作業を部内のメンバーに割り当てることが可能です。

ワークフロー上のWebサイト掲載のための作業一覧

↑ワークフロー上のWebサイト掲載のための作業一覧

このように、業務が発生、業務が完了したら次の段階へフローが流れる2つ目の回付パターン『業務直結型』もワークフロー化しました。

業務直結型ワークフローのイメージ図

↑業務直結型ワークフローのイメージ図

最後に社長と営業部・マーケティング部メンバー全員に、セミナー情報をWebサイトに公開したことを報告します。関係者全員に書類を回す3つ目のパターン『丸型』の回付もシステム化しています。

セミナー関係者へのWebサイト公開報告画面

↑セミナー関係者へのWebサイト公開報告画面

『直線型』『業務直結型』『丸型』3種類の回付パターンをシンプルな形のワークフローにすることで、一連の業務プロセスを精緻化できるように設計しています。

丸型ワークフローのイメージ図

↑丸型ワークフローのイメージ図

報連相や作業の漏れは個人のせいじゃない。業務を見える化する本当の意義

ワークフローを見直して以降、営業部とマーケティング部の間で、情報共有によるミスがなくなりました。加えて、業務の流れが見える化されたことで、マーケティング部内でのWebサイトの更新作業も効率化し、セミナー情報掲載の遅延や掲載漏れが激減したのです。

「自社セミナーの更新作業をする中で、『次にどの作業をしなければいけないのか?』などと考えなくてもよくなり、作業効率がアップしたと感じます。また、作業が属人化しなくなったことも見逃せません。

今のワークフローでは、作業の状況がすぐに把握でき、作業の担当メンバーが休暇を取ったとしても、他のメンバーが作業を引き継ぐこともできます。また、今後マーケティング部に新たなメンバーが入ってきたとしても、ワークフローどおりに業務を進めれば、滞りなく作業をすることが可能です」と長岡はワークフロー導入の効果を話してくれました。

今回のワークフローの事例は、部門をまたぐ承認ステップや業務、情報共有が必要だからこそ、見える化する必要性がありました。

「問題が発生してしまうのは、業務が見える化できていないから。逆にいえば、業務を見える化できていれば、情報共有や作業の非効率性は解消されます。それがワークフロー導入の大きなメリットだと感じます」と長岡は語ります。

ちょっとした日常業務でも、複数人がかかわるものや、作業工程が多岐にわたるもの、確認項目が多いものは、どうしても報連相漏れや作業漏れが発生しやすくなります。

ミスのすべてが、個人のミスであるとはいえません。もしかしたら仕組みの問題なのかもしれません。このような問題があるなら、業務プロセスを整理し、ワークフローを導入してみてはいかがでしょうか。

ワークフローで大幅に業務削減! 知らないと損するワークフローのメリット
ワークフロー総研 編集部
この記事を書いた人 ワークフロー総研 編集部

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信しています。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供しています。

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